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魔法学園編
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学園生活2日目。
アリアは、与えられた教師専用の自室にて朝から非常に疲れていた。理由は、朝日が登ると共に秘密裏に届いたグフィムからの手紙の所為である。
「カイルが大好きな殿下に、あの報告書を送ったら多少面倒な事になるとは思ってたけど…」
チラッと机に置かれたままの手紙を見る。
見た目は一見普通の手紙だ。
だが、問題は内容だ。
手紙には、こう書かれていた。
***
アリア殿
報告書、しかと拝見した。
少女が魅了の魔道具を意図して使用しているのか、未だ判断出来ていないとか。
しかし、この国の法律では魅了を使用する事は大罪である。魅了魔法自体、使用者が魅了したいと思わないと発動しない。
その為、魅了魔法が発動している時点で法を犯した大罪人である。よって、大罪人は死刑にするべきだと私は考えている。
今後は、なるべく早く多くの証拠を集めて欲しい。痴女が早く捕まるほどに、魅了にかかっている人々を救う事にも繋がるのだから。
くれぐれも、よろしく頼むよ。
グフィム・オルフェイア
***
「いやいやっ!いくら何でも、死刑はやり過ぎでしょ!それに、途中から痴女って言ってるし…」
この国でのグフィムの評価は、見目のが良く頭の良い、公平な人物だと多くの民に慕われている。
(でもこの手紙を見ると、凄く私利私欲に塗れてるけどね…)
このいきなり死刑も、カイルに迫ったと知った事が原因だろう。確かにアリアも、ちょっとはあの少女が本来の罰に加えて痛い目を見れば良いなと言う思いから、グフィムに報告した。
「でも、いきなり死刑って…。殿下、カイルが好き過ぎでしょう…」
ちょっとどころか、重過ぎる。
それに、なるべく早く証拠を集めて魅了にかかった人を解放したい…みたいな事を言っているがっ!
恐らく、八割はカイルに痴女を近付けたく無いという思いからの言葉だろう。
「う~ん…。これ以上、カイルにあの子を近づけたら、次の標的にされそうだな…」
しかし、顔の良いカイルがいなければあの少女はアリアなど見向きもしないだろう。カイルに接触させなくても、この調子だと証拠は集まるだろう。けれど、グフィムご希望の速さでは無い。
「やっぱり、カイルを使って一気に…。いや、そうすると殿下に睨まれるし…」
アリアは、この瞬間になって初めて「この依頼、面白がって受けるべきではなかった」と思ったのだった。
アリアは、与えられた教師専用の自室にて朝から非常に疲れていた。理由は、朝日が登ると共に秘密裏に届いたグフィムからの手紙の所為である。
「カイルが大好きな殿下に、あの報告書を送ったら多少面倒な事になるとは思ってたけど…」
チラッと机に置かれたままの手紙を見る。
見た目は一見普通の手紙だ。
だが、問題は内容だ。
手紙には、こう書かれていた。
***
アリア殿
報告書、しかと拝見した。
少女が魅了の魔道具を意図して使用しているのか、未だ判断出来ていないとか。
しかし、この国の法律では魅了を使用する事は大罪である。魅了魔法自体、使用者が魅了したいと思わないと発動しない。
その為、魅了魔法が発動している時点で法を犯した大罪人である。よって、大罪人は死刑にするべきだと私は考えている。
今後は、なるべく早く多くの証拠を集めて欲しい。痴女が早く捕まるほどに、魅了にかかっている人々を救う事にも繋がるのだから。
くれぐれも、よろしく頼むよ。
グフィム・オルフェイア
***
「いやいやっ!いくら何でも、死刑はやり過ぎでしょ!それに、途中から痴女って言ってるし…」
この国でのグフィムの評価は、見目のが良く頭の良い、公平な人物だと多くの民に慕われている。
(でもこの手紙を見ると、凄く私利私欲に塗れてるけどね…)
このいきなり死刑も、カイルに迫ったと知った事が原因だろう。確かにアリアも、ちょっとはあの少女が本来の罰に加えて痛い目を見れば良いなと言う思いから、グフィムに報告した。
「でも、いきなり死刑って…。殿下、カイルが好き過ぎでしょう…」
ちょっとどころか、重過ぎる。
それに、なるべく早く証拠を集めて魅了にかかった人を解放したい…みたいな事を言っているがっ!
恐らく、八割はカイルに痴女を近付けたく無いという思いからの言葉だろう。
「う~ん…。これ以上、カイルにあの子を近づけたら、次の標的にされそうだな…」
しかし、顔の良いカイルがいなければあの少女はアリアなど見向きもしないだろう。カイルに接触させなくても、この調子だと証拠は集まるだろう。けれど、グフィムご希望の速さでは無い。
「やっぱり、カイルを使って一気に…。いや、そうすると殿下に睨まれるし…」
アリアは、この瞬間になって初めて「この依頼、面白がって受けるべきではなかった」と思ったのだった。
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