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魔法学園編

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全ての授業が終わり、生徒達は楽しげに友人達と共に寮に帰る。そんな彼等を職員室の窓から眺めていると、ダダン先生に声をかけられる。

「アリア先生、初日はどうでしたか?」
「ダダン先生。そうですね、予想よりは上手く出来たと思います。まぁ、生徒達が凄く良い子達だったからだと思いますけどね」
「そんな事ありませんよ。アリア先生の授業は、とても分かりやすかったと言っていましたよ」

その言葉に、嬉しくなる。

たった一週間だけの特別教師だが、教えるからにはちゃんと教えようと、学園に来る数日前から子供達に分かりやすい様にと授業内容を考えていたアリア。そんな彼女の努力が、きちんと実を結んだのだ。嬉しいに決まっている。

「そ、うですか。それは良かったです」
「それでも、初日で色々疲れたでしょう?今日は、もう先に帰っても大丈夫ですよ。明日も頑張りましょう」
「そうですか?それじゃあ、お先に失礼します」

残っている教師の人にも挨拶して、アリアは職員室を出る。

(この時間だと、多分カイルも仕事終わってる筈だよね)

カイルと共に帰ろうと思い、カイルのいる筈の警備兵の休憩所に向かった。そうして、休憩所付近に来た時だった。

「ーーですか?」
「ーーて下さい」

(……ん?)

外の広場の影の方から、誰かの話し声が聞こえて来た。その一人の声が、探していたカイルの声だった。アリアは、ソッと声のした方に向かった。

(………!?)

そうして向かった先の光景に、アリアは驚愕した。
其処には、カイルに迫るあのピンクの魅了少女がいたのだ。それだけなら、別に予想していた事なのでそれほど驚かなかっただろう。

ーーだが、これは予想していなかった。

何と、ピンク少女は服を乱してカイルに迫っていたのだ。

(えっ!?めちゃくちゃ大胆…!)

確か、彼女は15歳だった筈。
それなのに、手慣れた女性の様に大胆な迫り方をしていた。

「………ねぇ、どう?」

色っぽい表情でカイルに迫る少女。
しかし、迫られている当のカイルはーー。

「邪魔なので、そろそろ離れて下さい」

少しも揺らぐ事なく、むしろ汚いモノを見たと言わんばかりの表情で冷たく少女を突き放していた。

「フフッ。照れなくても良いんですよ?」

それなのに、少女はカイルが照れて突き放したと思っている様だ。

(メンタル強っ!)

最近の若い子は、この様にメンタルが強いのだろうか?そう思いながらも、一応証拠として撮影用魔道具を起動させたのだった。

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