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第2章
No.92 ???
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「はぁ~。…やっぱり気付く人は、気付きますよね」
「…大丈夫ですか?」
「大丈夫です。ですが、少しだけ疲れましたね」
「っ!これも全部、あの裏切り者のーー」
「ローナ」
「っ!」
「大丈夫です。私は、この様な事になる事も承知の上で彼を迎え入れたんですから」
「でも!!」
「…貴女は、1番彼と仲が良かったですからね。許せない気持ちが誰よりも大きいでしょうね」
「………私、何も気が付かなかった。あいつが…ロキが裏切るなんて全然気が付かなかった。どうして?最後に話した時、あんなにシャロン様の事を好きだって話してたのに」
「彼は少し…いえ、かなり愛情表現が下手なんですよ」
「?」
「彼は、幼少期に親に捨てられて孤児院で暮らしてたんです。孤児院には、彼の他にも同じ様な境遇の子供が沢山いました。そんな中で、シスターや他の人の愛情を得るにはどうすればいいと思いますか?」
「…素直に甘えれば」
「確かにそれが正しいでしょう。しかし、大勢の子供が同じ様に大人に甘えるんです。周りと同じ様にしては、その他大勢に埋もれてしまう。だから彼は、問題を起こす事で大人の目を自身に向けたんです」
「それって」
「好意を持つ相手には、例え憎悪でも嫌悪などの感情でもいいから自分を見てもらいたいんですよ。彼は、その他大勢の人になりたく無いんです」
「それって…かなり拗らせた、かまってちゃんじゃ無いですか」
「まぁ、そういう事です」
「………なんだか馬鹿らしくなりました。成人した男のする事ですか?」
「これが彼の愛情表現なんですよ」
「………早くあの馬鹿を捕まえましょう。私があの馬鹿に1から色々叩き込んでやります!」
「…大丈夫ですか?」
「大丈夫です。ですが、少しだけ疲れましたね」
「っ!これも全部、あの裏切り者のーー」
「ローナ」
「っ!」
「大丈夫です。私は、この様な事になる事も承知の上で彼を迎え入れたんですから」
「でも!!」
「…貴女は、1番彼と仲が良かったですからね。許せない気持ちが誰よりも大きいでしょうね」
「………私、何も気が付かなかった。あいつが…ロキが裏切るなんて全然気が付かなかった。どうして?最後に話した時、あんなにシャロン様の事を好きだって話してたのに」
「彼は少し…いえ、かなり愛情表現が下手なんですよ」
「?」
「彼は、幼少期に親に捨てられて孤児院で暮らしてたんです。孤児院には、彼の他にも同じ様な境遇の子供が沢山いました。そんな中で、シスターや他の人の愛情を得るにはどうすればいいと思いますか?」
「…素直に甘えれば」
「確かにそれが正しいでしょう。しかし、大勢の子供が同じ様に大人に甘えるんです。周りと同じ様にしては、その他大勢に埋もれてしまう。だから彼は、問題を起こす事で大人の目を自身に向けたんです」
「それって」
「好意を持つ相手には、例え憎悪でも嫌悪などの感情でもいいから自分を見てもらいたいんですよ。彼は、その他大勢の人になりたく無いんです」
「それって…かなり拗らせた、かまってちゃんじゃ無いですか」
「まぁ、そういう事です」
「………なんだか馬鹿らしくなりました。成人した男のする事ですか?」
「これが彼の愛情表現なんですよ」
「………早くあの馬鹿を捕まえましょう。私があの馬鹿に1から色々叩き込んでやります!」
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