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第2章
No.90 国王A
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「ティオール。現在の状況は?」
「はい。現在、城を襲撃した盗賊団及び指名手配犯達、計25名は全てゼノス騎士団長率いる騎士達が制圧しました。ルーク殿下は、現在月影の塔から姿を消したナターシャ嬢を捜索隊を編成し捜索中です」
「そうか…。捉えた者達は何か喋ったか?」
「自分達は雇われただけだと。内容は、ナターシャ嬢を塔から連れ出す事だった様です」
「雇い主の情報は?」
「それが、若い男だという事は分かったのですが…それ以上は何も」
「それだけ?」
「はい。取引は手紙でのやり取りだったそうです。突然、盗賊団のアジトに手紙とかなりの額の前金が送られて来たそうです。指名手配犯達は街で深く帽子を被った若い男に依頼された様です」
「ふむ。…頭痛のタネだった盗賊団に今まで捕らえられなかった指名手配犯達。ティオール、どう思う?」
「まるで、私達にプレゼントされた様ですね」
「偶然では?」
「その確率はかなり低いかと」
「問題は、誰が何の目的でこの様な事をしたのか」
「犯罪者達の贈り物に、ナターシャ嬢の失踪。私達にもメリットがあった事を考えると…」
「まるで2人以上の人間が関係している様だな」
「はい」
「引き続き、事情聴取をして情報を引き出せ。ナターシャ嬢は、早急に見付け出せ」
「かしこまりました」
「はい。現在、城を襲撃した盗賊団及び指名手配犯達、計25名は全てゼノス騎士団長率いる騎士達が制圧しました。ルーク殿下は、現在月影の塔から姿を消したナターシャ嬢を捜索隊を編成し捜索中です」
「そうか…。捉えた者達は何か喋ったか?」
「自分達は雇われただけだと。内容は、ナターシャ嬢を塔から連れ出す事だった様です」
「雇い主の情報は?」
「それが、若い男だという事は分かったのですが…それ以上は何も」
「それだけ?」
「はい。取引は手紙でのやり取りだったそうです。突然、盗賊団のアジトに手紙とかなりの額の前金が送られて来たそうです。指名手配犯達は街で深く帽子を被った若い男に依頼された様です」
「ふむ。…頭痛のタネだった盗賊団に今まで捕らえられなかった指名手配犯達。ティオール、どう思う?」
「まるで、私達にプレゼントされた様ですね」
「偶然では?」
「その確率はかなり低いかと」
「問題は、誰が何の目的でこの様な事をしたのか」
「犯罪者達の贈り物に、ナターシャ嬢の失踪。私達にもメリットがあった事を考えると…」
「まるで2人以上の人間が関係している様だな」
「はい」
「引き続き、事情聴取をして情報を引き出せ。ナターシャ嬢は、早急に見付け出せ」
「かしこまりました」
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