彼等に密着取材っ！！〜婚約破棄の裏側は〜

No.68 ？？？

「シャロン様」

「ロキ君ですか。どうしました？」

「シャロン様の予想通りに、あの王子様がシャロン様の事を調べましたよ」

「そうですか…。まぁ、当然ですね」

「ですね。あれだけシャロン様を疑問に思う事があって調査をしなかったら、それこそ無能ですよ」

「言葉を慎みなさい。不敬罪になりますよ？」

「大丈夫ですよ～。ここに居るのは俺とシャロン様しか居ないじゃないですか」

「はぁ…全く。………それで？依頼した通りにやってくれましたか？」

「バッチリですよ！シャロン様の指示通りに行動したんで、王子様達にはシャロン様の表の情報しか伝わってません」

「ありがとうございます」

「いえ、仕事ですから。…それにしても、まさかあの人が夜会の時の協力者だったなんてねぇ。驚きましたよ」

「彼とは利害が一致しましたからね。それに丁度あちら側の情報も欲しかったですし」

「どんな利害の一致ですか？」

「そう…ですね。あの人の大切なモノと私の目的が一致した…という事です」

「大切なモノと目的が一致？…訳わかんないですよ」

「こういうものは、本人達が理解してればいいんですよ」

「またそうやって…。はいはい、部外者は黙ってますよ。…あっ！そういえば、ローナが会いたがってましたよ」

「そうですか。1度彼女にも、きちんとお礼を言わなければいけないですね」

「まぁ、ローナの場合はシャロン様に会える事が1番のご褒美ですよ」

「それでは、引き続き宜しくお願いします」

「了解です」