彼等に密着取材っ！！〜婚約破棄の裏側は〜

No.61 専属侍女A

「お疲れ様です、お嬢様。話し合いは如何でした？」

「ん～。まぁ、ぼちぼちかなぁ」

「意味がわかりません。結局、お話を受けるんですか、受けないんですか？」

「それはまだ秘密よ。近日中に王家から発表があるから、楽しみにしてて」

「今教えてくれてもいいじゃないですか」

「駄目～。あ、そういえば帰りにシャロン様にお会いしたのよ」

「シャロン様…って、あのアースケイム社のシャロン様ですか？王宮にいたって事は、お仕事か何かだったのでは？」

「うん。グドラ伯爵に取材してたんだって」

「まぁ！よく取材が許可されましたね」

「本当だよねぇ。普通、牢獄中の人物に取材許可なんて降りないのに…。本当に、シャロン様って謎だよね～」

「お嬢様、口調が緩んでますよ。…まぁ、確かにあの方は謎が多いですよね」

「今1番の謎は、シャロン様が女性なのか男性なのか！って事なのよ」

「………男性ではないんですか？」

「アリサはそっち派なの？私は女性派よ！体型で判断するにも服でよく分からないし、声も高すぎず低すぎない声だから判断できないのよね」

「お顔もお綺麗ですしね。正直、あんなに綺麗な人は初めて見ました」

「本当にどっちなんだろう。これで男性だったら、金貨3枚駄目にしちゃうよ」

「………お嬢様？金貨3枚とは一体如何いう事ですか？」

「あ…」

「まさか、また賭け事をしているんですか？」

「………てへっ！」

「お嬢様ーー！！あれ程、賭け事は駄目だと仰ったのに！！」

「ヒーーッ！！ごめんなさい～！！」