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No.1 R殿下

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Q、 本日は取材にご協力頂き有難うございます。

「いいえ、私なんかで良ければ出来る限り協力しますよ」

Q、 有難うございます。それでは、早速始めさせて貰います。今回の取材は、数日前に起こった婚約破棄の事です。R氏は何故、幼い頃からの婚約者であったS公爵令嬢と婚約破棄を?婚約破棄をするまで仲が良かったと伺ったのですが…。

「そうですね。確かに私とサ…っと、S令嬢は幼い頃から一緒に居たので仲は良かったです。婚約をした時もそうなる事が自然の様に感じていました」

Q、 それでは何故、学園卒業パーティーの場で婚約破棄を?

「運命に出会ってしまったんです」

Q、 運命とは?

「私は学園で運命の女性に出会ってしまったんです。彼女を一目見た瞬間から私の世界は変わりました」

Q、 成る程。それは、恋をしたと言う事ですね?

「はっきり言われると照れてしまいますが…。そうです。私は彼女に恋をしました」

Q、 彼女とは、今話題のN伯爵令嬢の事ですね?

「はい」

Q、 失礼を承知でお尋ねします。何故婚約破棄を?S令嬢は幼少の頃から王妃教育を受けていたと聞いております。それに比べて、N令嬢は一般教育しか受けていないと聞きました。仮に、N令嬢と結婚しても王妃としてやっていけるのですか?S令嬢と結婚し、N令嬢を側室として迎えれば宜しかったのでは?

「………そうですね。確かにアナタの言っている事は間違っていません。彼女は、王妃教育を一切受けていない。このままでは王妃になる所か私との婚約も難しいでしょう」

Q、 それでは何故?

「それは…」


ーートントン


「お話中、失礼します。ルーク殿下、執務の時間が迫っています。そろそろ…」

「あぁ、もうそんな時間か。すみません、今日はこの辺で」

Q、 いいえ!此方こそお忙しい中、態々、時間を作って貰い有難うございます。それではまた後日。

「そうだ。私の代わりと言ってはなんですが、このアルバートに取材をしては如何でしょうか?」

「殿下!?」

「この者は、あの場にいた1人です。アルバート、私の代わりに取材を受けていてくれ」

「しかし、それでは殿下の護衛が!」

「執務室から出ないし、代わりの者を扉の前に置くから大丈夫だ。頼んだぞ?」

「………わかりました。」

「それでは私は失礼します」

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