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第3章

No.107 反乱軍

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その後、私達はお店の予約をキャンセルして3人でカフェに入った。

「よかったの?ティア、楽しみにしてたんじゃ…」 
「いいの。お店はいつでも行けるけど、ノアとの時間は今しか無いんだから」
「そうだよ。だからノアは、気にしなくていいよ」

申し訳無さそうなノアに、私とクリスがそう言う。それから、しばらく3人で近状報告をし合う。

学園で友達が出来た事。
どんな授業をしているか。
お父さんの困った事。

ーーそして、精神系の魔法による事件の事。


「そんな事が…。犯人はまだ?」
「うん。アニーさん達が調べてるけど、まだ何も掴めてないんだって」
「…そう」

そう言ったきり、ノアは黙って何かを考え始めた。
その様子を見たクリスがノアに問いかける。

「ノア、何か知ってんの?」
「そ、うだね。関係無いかも知れないけど、一応2人には話しておくよ」

そう言ってノアは話し出す。

「実は現在、魔国の国では反乱軍がいるんだ」
「反乱軍?」

(反乱軍って、何の?)

「そう。『弱者である人間を支配下に置け』…つまり、人間との共存を許さない魔族達の反乱軍」
「まぁ、人間でさえ未だ『魔族は悪』って言う輩が居るんだ。魔族にいても不思議じゃ無いね」
「まぁ、そうなんだけど。問題は、現在この反乱軍が鳴りを潜めてるって事なんだ」

その言葉に疑問を持つ。

「それっていい事じゃ無いの?」
「ティアって、本当に馬鹿だよね?もう少し頭を動かしなよ」

諦めた様な目でこちらを見るクリス。しかも、態とらしく溜息をついてくる。

(何よ!少し……。いや、かなり頭がいいからって!!)

そう思うが、敢えて口には出さない。
口に出したら倍返しになって戻って来ると分かっているからだ。

「いい事だと、嬉しかったんだけどね…。今まで僕達の邪魔をして来た反乱軍が、いきなり鳴りを潜めたんだ。まるで、元からそんな存在が無かったかの様に。それで、考えられるのは2つ。1つ、何らかの理由で活動が出来なくなった。2つ、拠点を移して現在何らかの計画が進行中」

そこで一旦、紅茶を飲む。

「中々、美味しいね。…で、話の続きなんだけど。1つ目なら、こちらも嬉しいんだけど問題は2つ目だ。拠点を移されて…魔国を出て活動されるとこちらは手が出せない」
「だろうね。昔より魔族が受け入れられてるとはいっても、魔国が国内で起きた事件に関与出来るとは言い難いね」
「…それって、その反乱軍が今回の件に関わってるって言う事?」
「否定は出来ない」

もしそれが本当だったら。
どうやら、自体は思ったより深刻かも知れない。

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