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サクラバ・ファイブ・ミリア
しおりを挟む「キャハキャハキャハ」
と特殊な笑い方をする若いカップルが現れた。将来の事を楽しそうに話しながら、青空夜市でアレを飲んでいる。
何でも聞き耳を立てていると、ここら辺で同棲しているとの事。
なるほどなぁぁじゃあ俺も喉が渇いたアレを注文しよう。
待つ事2.3分……焼き鳥屋の女店長がジョッキ大に並々と注がれたアレを「はい!お待たせ」と手渡してくれた。
おーーーきたきたと、グビグビッグビーーッ勢いよく口の中へ流し込む。
旨し!!!
五臓六腑に染み渡る。
「お兄さんいける口ですね」と若い彼氏。
その横では「キャハキャハキャハ」と楽しんで笑う彼女の姿。
「あーーそうだねぇぇ。ここのは美味しいからね」
「ですよねぇ!!本当近くて有り難いですよ」
「キャハキャハキャハ」
「でその娘は??」
「あっ僕達、来月結婚するんですよ」
なるほど……そういう手もあるな……と思った訳だが……こちとらもう中年オヤジだ。若い娘を引っかけるのは中々と難しいか……
ハァァとため息混じりで尋ねてみる。
「じゃあ……そしたら毎晩タダで飲み放題って訳かい?」
「まぁそういう事っすね」
「キャハキャハキャハ」
あーーなんとも羨ましい限り…………
「でも、ここのも美味しいですよね」
若い彼氏はジョッキ片手にアレを飲み干す。
「まぁ確かにここのは新鮮だけどな。。」
うらめしそうな俺の横顔に反応したのか、女店長が焼き鳥を焼きながら答えてくれる。
「そりゃそうよ!!うちは毎日絞り立てなんだから」と
なるほどな!!と納得し、
俺は残りの半分をグビグビと飲み干した。
アレとは一体なんなんだ??
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