ちょっとハッとする話

狼少年

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未来の天気は?

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夜中、口が渇いてホテルの自動販売機で水を買った時、俺はふいに思った。

(へーー今は自販機にも電光掲示板が付く時代か……)

見ると電工掲示板には今日あったニュース達が次から次へと流れて来る。

何々?

(中国が日本の水産物の輸入を全面禁止)

(H2Aロケット風強く打ち上げ中止)

(首相 ウ大統領と29日にも電話会談)

へーーーなんて思って水を飲んでいると、
あーー水も買う時代になったわなぁと思う。
昔は水道水をガブガブ飲んでいたものだ。

ついでに禁煙の部屋だった為、狭いスモーキングルームで一服していると、これも時代かぁと思う。

時代は目まぐるしく変化を遂げている。

そのスピードは加速していく一方だ。


人類が土を捏ねて土器を作ったのは約1万5000年前、鉄を発見したのはおよそ4000年前、蒸気機関を発明したのは250年前、人工衛生の打ち上げに成功したのは70年前、スマートフォンが当たり前の様に普及したのはここ10年だ。

人類は次に何を発明するのだろうか?

瞬間移動装置?反重力システム?それともタイムマシーンか?
例えば瞬間移動装置が出来れば宇宙開発が。
反重力システムはエネルギー問題やゴミ問題に。
タイムマシーンに至っては最早語るまでもない。

どちらせよ、誰もがあっと驚くような発明をしない限り、人類に待っているのは決して明るいとは言えない未来だろう。

タバコの煙はフラフラと立ち上がりやがて消えていく。

部屋に戻ろうと横目で自販機をみると、電工掲示板には明日の天気予報が流れていた。

明日の天気は


「晴れ時々豚」

そうだな!
豚が空から降ってきたら面白いな!
きっと夏休みの宿題を面倒くなった何処かの小学生が、日記に明日の天気は豚が降って来るとでも書いたのだろうな!

(ハハハハハ……なんてな……)

俺は部屋のドアをカードキーで開ける。
あーーこれも時代かぁ……と思う。

部屋に戻りカーテンを開けると、人類に光を奪われ見えなくなった星達が何万年も前からそこにはあった。

つまりだ 明日の天気は晴れみたいだ。






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