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『祭』と事件。そして第一王女としての立場

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時は夕暮れ。
私たちは馬車を飛ばして国に戻っていた。

伝書鳩の中身は、「内乱が起きている」とのことだった。
私が『祭』なんてものを開こうと提案したのが間違っていたのかもしれない。

そんなことを思っていると、馬車は止まった。
私は無我夢中で走った。お母さんの安否を確認したいために。

走っている時、全く道に人がいないと思った。これも全て城に人が集まっていると言うことなのだろうか。

すると、お父さんは言った。

「……おいおいマジかよ」

お父さんが絶句する先には城の前に群がる国民がいた。私は割入って行こうとしたが今私が割入ったらどうなるかわからない。だから私は……

「無属性魔法…浮遊」

そう唱え、お母さんの部屋まで飛んだ。空から見る地上の景色は最悪の一言であった。
私が国民の不満の引き金なのか。はたまた違う理由のなのか…

部屋の窓を叩きメイドに開けさせる。
すると、お母さんは驚いた顔をしながら言った。

「アリフィア……生きていたのね……」

「えぇ……ですが、なぜこのようなことが!?」

私が少し声を張って言うと、お父さんの専属の使用人のじいさんが言った。

「それは、あなた様に原因があると思います」

「じいやさん!」

お母さんは少し震えた声で言った。
やはり、私に原因があったみたいだ。私はお母さんの肩を掴み顔を見て言った。

「……ちょっと行ってくるね……死なないように努力はする……」

「待って!あなたが行くのは……」

お母さんは私が行くのを必死で引き止める。だが、私はそんな止めを振り切り……

「私に原因があるの!!」

怒った声を出しながら部屋を出た。
部屋を出て一番国民がいる場所。それは入口。

入り口の大きな門にたくさんの人がいる。
私はそこまで走り……息切れしながら言った。

「……そこの二人……どいて!」

「何をおっしゃいますか!?私たちがどいたら城は……」

「いいの!!だから早く!!」

門も限界を迎えていた。そして、門番の二人がどくとすぐさま門は開き、色々な武器を持った人たちがこちらを向いている。

そして、大きな声で誰かが言った。

「アリフィア……お前は何を考えてるんだ!昔にしたこと忘れてなんて言わせないぞ!!」

その声に乗るように同情する声が聞こえてくる。
私は一言も話さず両膝を地面につけた。

そして、頭も地面につけ……

声が枯れるほどの大きな声で言った。

「ほ……っとうにもうわげございませんでした!!!!!!」

私の大きな声に野次を飛ばしていたものも声を止める。
そして、私は続けて言った。

「昔に……した行いは…ぁ決して許されるはずないこういいでございますが……ここに本当に申し訳ございませんでしたぁああああ!!!」

私の声の後誰も声を出さなかった。
そして、声を出したこと思ったら……

「まだ足りない……もっと謝罪しろ!!!」

「足りないと言うなら……」

私は立ち上がり……近くにあった木に思いっきり頭をぶつけた。
ぶつけた瞬間記憶が飛びそうになったがギリギリ意識を保てた。

すると、額から血を流している私を見た誰かが言った。

「もうやめてください!!アリフィア様!!」

その声は、知らない小さな女の子だった。

「あなたは美しい……あなたの行った行為は許されないと思うけど……今のあなたは違う!!!」

そう言いながらだんだと近づいてくる。
周りの人たちはざわつく。そして、女の子は私の目の前まできて言った。

「そんなことを……するアリフィア様嫌い!!」

嫌い……心にダメージを負う言葉を言われた後女の子はまた大群の中に紛れてしまった。
そして、私は正気に戻り……大声で言った。

「城を襲うなら私を殺してください!!それで勘弁してください!!」

私の言葉に流石に驚いたのか……一人が言った。

「そんなこと言うなら……俺はもう満足だ……アリフィア本当にあんたは変わったな……」

そして続けるように言葉が連なる。

「あぁ……このまま政治のまで改革してくれたら満足」

「そうだな変わった……最高の国づくりを!!」

その言葉を言い終わった後……

「アリフィア万歳」

「「アリフィア万歳!!」」

「「「「アリフィア万歳!!!!!」」」」

たくさんの人が私の名前を呼び……そして……



解散した。



あんなにいっぱいいた人は一人しか残らなかった。
残ったのは、あの女の子。私はその子のところまで近づき言った。

「どうしたの?」

「……」

女の子は俯いて黙り込んでしまう。そして、女の子は静かに言葉をこぼした。

「……さっきはごめんなさい…言いすぎました」

「そんなことか……いいよ私は逆に君が好きになった」

「……どうゆうこと?」

「それは内緒」

そんな会話をしていると、裏から聞き慣れている声が聞こえてきた。
振り返ると、お母さんだった。

お母さんは口に手を当てながら言った。

「もう……そんなことして……ほんっと心配したんだから……早く血を拭いて!!」

そう言い、メイドは私の額から流れている血を拭き取った。
私は、メイドとお母さんと移動する間際女の子に言った。

「また今度……祭りの時ね会おうね」

「うん!」

女の子は元気な返事をした後どこかに行ってしまった。
私は前を向き歩いていると、お母さんは言った。

「友達?」

「うん……かわいいでしょ?」

お母さんは苦笑しながら言った。

「そうね……」

何だか気まずい空気が流れていた。すると、後ろから声が聞こえた。振り返りそこにいたのはお父さんだった。

「おい!俺のこと忘れてないよな?」

お父さんは少し不安がりながらも言った。私はもちろんと言いたかったのだが私よりお母さんの方が早かった。

「あら……いたのね……気づかなかったわすみませんね~」

「おい……忘れないでくれよ~」

「て言うか……父さんいたんだ…」

お母さんは追撃を入れるように言った。その言葉にお父さんは膝から崩れ落ちていた。
私はそんなお父さんを見て苦笑いをして城に戻るのだった。
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