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『祭』と事件。そして第一王女としての立場

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「お見合い!?」

突然お父さんに言われて私は驚く。すると、周りにメイドが集まり始め……
私を囲い持ち、私はある部屋に運ばれた。

こんなことになるなら……いやと言っておけばよかったと少し後悔するのだった。

お見合いとなれば、メイドたちは本気で私を綺麗に仕立てる。
私は目を瞑るなど微動だにしないで勝手に綺麗になっていく。

このメイドたち手際がいいなと思いながら途中経過を見ていると一人のメイドが言った。

「どうですか?この髪型」

私は鏡を見ながら言った。

「ありがとう……いい感じだわ」

そう言うとメイドは嬉しそうにこちらを見ていた。
髪型が綺麗だなぁと思っていると、他の服や化粧などが終わった。

私は鏡を見ながら言った。

「……いい感じだわ……ありがとう」

そう言うと、メイドたちは嬉しそうに私を送り出してくれた。
私は廊下で待っているお父さんのところに向かった。

すると、お父さんは服を着替えていた。
お父さんは正服を着て来たのかいつもより豪華な服を羽織っていた。

お父さんは私を見て言った。

「……綺麗だな」

私は照れながらもお父さんに対して言った。

「ありがとう……でどこ行くの?」

私の問いかけにお父さんは言った。

「隣の国だ……隣の国の王様の息子とお見合いだ」

「そうですか……ではいきましょうか」

私は唐突すぎてあまり乗り気ではなかったのだった。


移動中の馬車の中は沈黙に包まれていた。お父さんも窓の外の景色を見るしメイドも床を見て暇そうにしており、私は誰かと話そうとしても誰もいない。

誰も話さない気まずい空気が馬車の中に漂っていた。


そのまま、何も話さずに隣の国の『ダフラクト王国』についてしまった。
なぜか、お見合いと言っていたお父さんもなぜか笑顔ではなかった。

私は何かを感じ取ってしまったのだった。


降りて、入り口まで歩いているとお父さんが言った。

「……アリフィア……礼儀正しくお願いな」

「えぇ、わかっていますよお父様」

そんな会話をしている間に入口に着き、国の王様らしき人が言った。

「ようこそ、来てくださいました。私ダフラクト王国の王様をしております。アリダンテと言います。そしてこちら……」

そう言い、目線の先には……

「アリダンテの息子、フーガと言います」

私は自己紹介よりも驚いたのが……相手が小さすぎる。幼すぎることはないんだが……私よりは少し年下なくらいな容姿をしている。

驚きながらも私は自己紹介をした。

「初めまして、私、王都から来ました。アメリア・ロステルトの娘、アリフィアでございます」

そう言い終わると、お父さんも自己紹介を続けてした。
そして、城の中に招かれて私とお父さんは別れ、私とフーガ二人だけで紅茶を飲むことになった。

招かれた部屋は大きい部屋で天井はどうやっても届かないほどの高さ。
私の部屋よりも大きい部屋でびっくりしていると、フーガは言った。

「どうぞ、お座りください」

そう言われて私は椅子に座る。そして、メイドが紅茶を注ぐ。
その注がれた紅茶を一口啜る。

そして、沈黙が場を包み込む。

沈黙を破ったのはフーガだった。

「はぁ……」

突然ため息をつかれて私は戸惑う。戸惑っていると、フーガは話始めた。

「今回来ていただきありがとうございます……で、あなたは何を目的にきたのですか?」

「何を目的?」

私は、思わず声を出して言ってしまう。
どこかめんどくさそうにしている彼に私は言った。

「もしかしてあなた……お見合いする気なかった?」

私が言うと彼は肩をビクッとさせて動揺していた。
私は彼に追い討ちをかけるように言った。

「その反応……そうみたいだね……実は私もなんだよね~」

笑いを交えながら言うとフーガはこちらを見て言った。

「君も?俺もお父さんにお見合いしろってうるさくてね……それで今日は渋々やろうと思ってたんだけど……君も意欲がないならまぁ話そうか」

「えぇそうね……」

そのあと、私とフーガは自分達の愚痴を言ったり、最近楽しいことなど面白い話などいろいろ話合い少し絆が芽生えたのだった。

ー数時間後ー

私たちはいろいろな話をし続けて話のタネが尽きないと思ったが……やっぱり限界があった。
そして、私たちは黙り込み沈黙に包まれる。私は彼の目を見て言った。

「まぁ、今日はこのくらいにしときましょ?」

「そうですね……もう僕も疲れたものですから」

「さぁ、お父様たちのところにいきましょうか」

「えぇ、わかってますよ」

フーガはわかってたかのように立ち上がり、そしてドアを開けた。私は小さく会釈をしながらドアを通った。

そして、お父さんたちがいるところに向かった。

「「失礼します」」

私たちは息を合わせて、声を出した。
そして、ドアを開けるとそこには楽しそうに会話をしておるお父さんたちの姿があった。

私は近くに寄り言った。

「お父様、もういいですわ……今日は」

「おっ……アリフィアか……どうだった?」

「まぁ悪くはないですわね」

「そうかそれはよかった。」

そう言い、お父さんは立ち上がる、そしてアリダンテさんも立ち上がり言った。

「今日は本当にありがとうございました。では、お見送りしますので外までご一緒しますよ」

「あぁ、ありがとうございます」

何だか、お父さんたちも少し仲良くなっているみたいであった。
私とフーガはお父さんたちの裏を歩きながら話した。

「まぁ……今日はよかったわね」

「そうですね……この世界…何だか結婚が当たり前みたいみたいで少し怖くなっていましたが……同じ思考の人がいて僕は嬉しかったです」

「私もよ」

そんな会話をしていると、いつのまにか馬車の前まで着いてしまい私はフーガに手を出した。

「何ですか?」

「握手よ」

「……あぁすみません」

私たちは、力強い握手を交わして別れたのだった。
そして、父から聞いた話だが、握手は馴れ馴れしい人としかしないらしい……

私は少ししくじったと思いながら馬車に揺られるはずだったのだが……

国は大変なことになっているらしい。
馬車に乗っている時、伝書鳩が私たちのところに来て足についている紙を見た。

そこに書かれていることにお父さんと私は言葉を失うのだった。

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