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エアルは知識で復讐する
しおりを挟む「エアル・ウィステリア!!貴様のお小言はもううんざりだ!!婚約を破棄する!!」
「リッシュ様……はぁ……そうですか。分かりました、婚約破棄お受け致します。」
婚約破棄された伯爵令嬢…エアル・ウィステリアは、リッシュ・ニリティ第一王子の傲慢な態度に心底呆れ果てていた。
彼女は彼の自己中心的な行動に不満を抱きつつも、彼が一人前の王子として王位を、そして国を継げるよう婚約者として支えて来た。
しかし、リッシュは愚かにもエアルとの婚約を破棄し、彼女を見捨てた。
それも自分の思い通りに動かず、一々王子としての在り方を問われるのが気に食わないという理由で…。
そんなリッシュに愛想を尽かしたエアルは、彼に復讐することを決心した。
彼女は彼が自分に与えた屈辱を返し、彼のお飾りの名声を地に落とすことを決意した。
最初の一歩として、エアルは自身の伯爵令嬢という地位を利用し、リッシュの傲慢な態度を公に非難した。
彼女は彼の自己中心的な性格や、彼が自分を見下していたことを明かし、彼が自分に与えた精神的な苦痛に対する怒りを表明した。
次にエアルは、リッシュが行っていた悪事を暴露する計画を立てた。
彼女は彼が平民や下級貴族を不当に扱っていたことを暴き、リッシュが国王陛下との話し合いの場すら設けず不当な手段で自身との婚約を破棄したことを明らかにした。
エアルは、リッシュの名声を地に落とすために、懸命に取り組んだ。
そして最後に、エアルは自らの力を証明する為に、王族や貴族、民衆が見守る中、リッシュと論戦で対決することにした。
彼女は、リッシュが反論することができない程の膨大な知識と才能を披露した。
——それは紛れもない、彼の妻となるべく王妃教育や自主学習に取り組んだエアル自身の努力の証でもあった。
最終的に、エアルはリッシュとの対決に圧勝し、彼を大恥をかかせることが出来た。
彼女は自分自身の力で復讐を果たし、リッシュを地に落とすことに成功した。
彼は不当な婚約破棄とあらゆる悪事から廃嫡され、平民に落とされた。ここで更に騒ぎを起こせば生涯幽閉されるだろう。
この出来事は、人々にエアルの才能と知性を世間に知らしめることになり、彼女とウィステリア伯爵家の名声を高めた。
そして彼女は、第二王子であるクレヴァーに見初められ、彼の正妻として迎えられることとなった。
これからも自分自身の力で道を切り拓くことを決意していたエアルは、聡明な第二王子と触れ合う中で人生を共に歩んでいくことを決めた。
2人は善政を行う優れた君主として、王国に長きに渡り安寧を齎したという。
——これは1人の令嬢の、努力と復讐の物語。
「努力は必ず報われる…とは限らないけれど、それでも努力しようとした自分自身や身につけた知識は、決して無駄ではない。私はそう思うの。」
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