狼さんと私

河野 麻美(かわの まみ)には好きな人がいる。
彼は人ではない。その事に気が付いたのはつい最近。
彼は人狼だった。
普段は深い山の中で暮らしている。
その山は祖父母の家の裏山だった。
彼が人狼と気が付いたのは木に登って落ちそうになった麻美を助けたことがきっかけだった。
彼の名前は知らない。
ただ幼い頃から一緒に育った。
共働きの両親は祖父母に麻美を預けることが多かった。
自然と麻美は名前も知らない男の子に惹かれていった。 
彼は力を使うとき尻尾と耳が出てしまうそうだ。
力を使い木から落ちた麻美を助けた。
その為、正体を知られることになってしまう。
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