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ヒューイとデート
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今日も天気が良い。
「ヒューイ、今日外へ出てみたい」
突然の申し出にヒューイはいい顔をしなかった。
「駄目なの?」
「外は前にも言ったように魔獣がいたり、危険がたくさんある。それにー・・・」
ヒューイは途中で言葉を止めた。
「でも、ヒューイが守ってくれるんでしょう?」
そう言って微笑むとヒューイは渋々承諾した。
ヒューイに横抱きにされ、空を飛ぶ。
「凄い、悪魔って空も飛べるのね」
(そう言えばこの間も飛んでいたわ・・・)
「空くらい飛べないとすぐに殺されてしまうからな」
すかさず実姫は聞いた。
「誰に?」
ヒューイは答えなかったが大体わかった。
この間私を連れ去ろうとしたような奴らにきっと殺されたりするんだ。
それが、大人の悪魔でも子供の悪魔でも。
ここは弱者は生きていけない場所なのだと痛感した。
「ヒューイ下におろして。あそこの花畑が見たい」
「分かった」
そう言うと彼は地に降ろしてくれた。
私が花を摘み冠を作っているとそれを不思議そうに眺めていたヒューイが声をかけてきた。
「何をしている?」
「はい、これあげる」
そう言って彼の頭に花で作った冠を乗せた。
すると彼はその花の冠に触れた。
「花でこういう事も出来るんだな」
どうやら純粋に感心したらしい。
そこにこの間の男が姿を現した。
確か名前はティブだった。
ティブはからかうようにヒューイに話しかけた。
「そんなもん頭にのせられて、何やってんだ?」
「うるさい、お前には関係ない」
実姫を背に庇うようにヒューイは動いた。
「そんなにその人間が大事か?」
「ああ」
(朝、言葉を濁したのはこういう事があるからだったんだわ)
「もし、そいつが死んだらお前はどうなるんだろうな」
そう言いながらティブは嗤う。
「こいつには誰にも手出しはさせない!お前にもな」
そう言いティブを睨む。金色の瞳が煌く。
一瞬ティブが怯んだ。
「せいぜい今のうちに恋人ごっこでも楽しんでればいいさ」
何か今引っかかる物言いをしたような気がした・・・。
そう言いながらティブは去って行った。
他の悪魔は不気味で怖い。
実姫はその場にへたりこんでしまった。
「実姫?どうした?」
「大丈夫。怖かっただけだから」
ヒューイはティブが去って行った方を睨んだ。
「今からでもあいつを殺してこようか?」
「怖い、怖いからやめて!!」
彼の雰囲気が一変して本当に怖かった。
「でも、あいつは実姫を怯えさせた。許せない」
それだけで殺そうという発想が何より怖い。
「私は大丈夫だから・・・気持ちだけ受け取っておくわ。ありがとう」
そう言うと来たときと同じように横抱きにされ屋敷まで運ばれた。
そっと椅子の上に座らせてくれた。
「ティブが言っていた事どういう意味?今のうちにって」
「・・・たぶんこれから俺に恨みを持っている奴らが実姫を狙ってやってくる」
「どうして私なの!?」
「弱いから狙いやすい。俺に直接何かするより実姫を狙った方が効率が良いんだ」
実姫にはいまいち話が見えない。
(要するにヒューイは大勢の悪魔達から恨みを買っていて、契約者である私を狙ってヒューイの力を削いだ方が自分たちに勝機があるからってこと?)
「何それ!?卑怯よ!」
「悪魔は卑怯な生き物なんだ。大体がそんな奴らばかりだ」
だから、外に行きたいって言った時あまりいい顔ををしなかったのか・・・。
「一体ヒューイは何をしたの?」
「・・・言えない」
(そんなに酷い事をしてきたのだろうか・・・)
「それじゃあ、これからどんどんティブみたいなのが襲ってくるって事?
「ああ」
彼は短く答えた。
実姫は背筋に冷たい汗が流れた。
「ヒューイ、今日外へ出てみたい」
突然の申し出にヒューイはいい顔をしなかった。
「駄目なの?」
「外は前にも言ったように魔獣がいたり、危険がたくさんある。それにー・・・」
ヒューイは途中で言葉を止めた。
「でも、ヒューイが守ってくれるんでしょう?」
そう言って微笑むとヒューイは渋々承諾した。
ヒューイに横抱きにされ、空を飛ぶ。
「凄い、悪魔って空も飛べるのね」
(そう言えばこの間も飛んでいたわ・・・)
「空くらい飛べないとすぐに殺されてしまうからな」
すかさず実姫は聞いた。
「誰に?」
ヒューイは答えなかったが大体わかった。
この間私を連れ去ろうとしたような奴らにきっと殺されたりするんだ。
それが、大人の悪魔でも子供の悪魔でも。
ここは弱者は生きていけない場所なのだと痛感した。
「ヒューイ下におろして。あそこの花畑が見たい」
「分かった」
そう言うと彼は地に降ろしてくれた。
私が花を摘み冠を作っているとそれを不思議そうに眺めていたヒューイが声をかけてきた。
「何をしている?」
「はい、これあげる」
そう言って彼の頭に花で作った冠を乗せた。
すると彼はその花の冠に触れた。
「花でこういう事も出来るんだな」
どうやら純粋に感心したらしい。
そこにこの間の男が姿を現した。
確か名前はティブだった。
ティブはからかうようにヒューイに話しかけた。
「そんなもん頭にのせられて、何やってんだ?」
「うるさい、お前には関係ない」
実姫を背に庇うようにヒューイは動いた。
「そんなにその人間が大事か?」
「ああ」
(朝、言葉を濁したのはこういう事があるからだったんだわ)
「もし、そいつが死んだらお前はどうなるんだろうな」
そう言いながらティブは嗤う。
「こいつには誰にも手出しはさせない!お前にもな」
そう言いティブを睨む。金色の瞳が煌く。
一瞬ティブが怯んだ。
「せいぜい今のうちに恋人ごっこでも楽しんでればいいさ」
何か今引っかかる物言いをしたような気がした・・・。
そう言いながらティブは去って行った。
他の悪魔は不気味で怖い。
実姫はその場にへたりこんでしまった。
「実姫?どうした?」
「大丈夫。怖かっただけだから」
ヒューイはティブが去って行った方を睨んだ。
「今からでもあいつを殺してこようか?」
「怖い、怖いからやめて!!」
彼の雰囲気が一変して本当に怖かった。
「でも、あいつは実姫を怯えさせた。許せない」
それだけで殺そうという発想が何より怖い。
「私は大丈夫だから・・・気持ちだけ受け取っておくわ。ありがとう」
そう言うと来たときと同じように横抱きにされ屋敷まで運ばれた。
そっと椅子の上に座らせてくれた。
「ティブが言っていた事どういう意味?今のうちにって」
「・・・たぶんこれから俺に恨みを持っている奴らが実姫を狙ってやってくる」
「どうして私なの!?」
「弱いから狙いやすい。俺に直接何かするより実姫を狙った方が効率が良いんだ」
実姫にはいまいち話が見えない。
(要するにヒューイは大勢の悪魔達から恨みを買っていて、契約者である私を狙ってヒューイの力を削いだ方が自分たちに勝機があるからってこと?)
「何それ!?卑怯よ!」
「悪魔は卑怯な生き物なんだ。大体がそんな奴らばかりだ」
だから、外に行きたいって言った時あまりいい顔ををしなかったのか・・・。
「一体ヒューイは何をしたの?」
「・・・言えない」
(そんなに酷い事をしてきたのだろうか・・・)
「それじゃあ、これからどんどんティブみたいなのが襲ってくるって事?
「ああ」
彼は短く答えた。
実姫は背筋に冷たい汗が流れた。
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