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ウィザードの弱点
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リーゼは毎日幸せに過ごしていた。
今日は、フィナンの猫をウィザードと見に行く日だ。
フィナンの部屋の戸をウィザードがノックした。
心なしかウィザードは顔色が悪い。
「ウィザード様?どうかしたんですか?」
「いや、何でもない」
犬も好きなウィザードだから猫も好きだろうとリーゼは勝手に思い込んでいた。
戸が開き中から大量の猫が今にも飛び出しそうな勢いでこちらを見ている。
「リーゼ様、早く戸を閉めてください」
「あ、はい」
リーゼは慌てて戸を閉めた。
部屋には大量の猫とフィナンとリーゼ、ウィザードだけがいる。
ウィザードは部屋の隅に座った。
そうして猫と戯れるリーゼの愛らしい姿に見入った。
すると猫がウィザードの膝に上がってきた。
ウィザードは一瞬身を硬くした。
「ウィザード様この子たちはちゃんと躾けていますから噛んだり、引っ掻いたりしませんよ」
「そ、そうか・・・」
ウィザードからは脂汗が流れている。
それに気がついたリーゼは言った。
「もしかしてウィザード様、猫苦手でしたか!?」
「・・・ああ」
「それなら無理に一緒に来なくてもよかったのに・・・」
「ふふふ、昔、猫に噛まれたことがありましたもんね」
ウィザードはむきになり言った。
「別にそれだけが原因じゃない!!」
「じゃあ、何が嫌いなんですか?」
「・・・わからんが生理的に受け付けないんだ」
フィナンとリーゼを二人きりにしたくなくてウィザードは我慢して何とかこの場に留まっている。
「私はリーゼ様には絶対手を出しませんから安心して自室で過ごしたらいかがですか?」
「お前とリーゼを2人きりにさせたくない」
「あ、それならメイドさんにお願いして・・・」
ウィザードは項垂れた。
「そんなに俺をこの部屋から追い出したいのか?」
「違います!!そんな事ありません!ただご無理をされているように見えたから・・・」
「そうですよ無理はよくありませんよ」
ウィザードは何も話さなくなってしまった。
「ウィザード様この小さい子猫なら怖くありませんよね」
そう言ってウィザードの膝の上に置いた。
するとみるみる顔色が青くなっていった。
ウィザードは本当に猫が苦手なようだった。
「そ、それじゃあ、私とウィザード様はこれで失礼しますね」
「そうですね。では、またの機会にお見せしますね」
「はい。では失礼しました」
リーゼは慌てて部屋からウィザードを連れ出した。
「ウィザード様・・・苦手ならそう言ってくださればよかったのに」
「・・・大の男が猫が怖いなんてかっこ悪いじゃないか」
「・・・そんなことありませんよ」
「リーゼはそう言うがこれはフィナンとリーゼしか知らないことだからな?鬼神ウィザードが子猫を恐れるなんて知れてみろ。馬鹿にされるぞ」
確かにその通りだとリーゼは思った。
リーゼは笑いを堪えながらウィザードを励ました。
しかしウィザードは落ち込んだままだった。
「・・・ザードは平気なのに・・・」
「ザードは犬だからな」
やはり猫は嫌いなようだった。
意外なところでウィザードの弱点を見つけてしまったリーゼだった。
今日は、フィナンの猫をウィザードと見に行く日だ。
フィナンの部屋の戸をウィザードがノックした。
心なしかウィザードは顔色が悪い。
「ウィザード様?どうかしたんですか?」
「いや、何でもない」
犬も好きなウィザードだから猫も好きだろうとリーゼは勝手に思い込んでいた。
戸が開き中から大量の猫が今にも飛び出しそうな勢いでこちらを見ている。
「リーゼ様、早く戸を閉めてください」
「あ、はい」
リーゼは慌てて戸を閉めた。
部屋には大量の猫とフィナンとリーゼ、ウィザードだけがいる。
ウィザードは部屋の隅に座った。
そうして猫と戯れるリーゼの愛らしい姿に見入った。
すると猫がウィザードの膝に上がってきた。
ウィザードは一瞬身を硬くした。
「ウィザード様この子たちはちゃんと躾けていますから噛んだり、引っ掻いたりしませんよ」
「そ、そうか・・・」
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それに気がついたリーゼは言った。
「もしかしてウィザード様、猫苦手でしたか!?」
「・・・ああ」
「それなら無理に一緒に来なくてもよかったのに・・・」
「ふふふ、昔、猫に噛まれたことがありましたもんね」
ウィザードはむきになり言った。
「別にそれだけが原因じゃない!!」
「じゃあ、何が嫌いなんですか?」
「・・・わからんが生理的に受け付けないんだ」
フィナンとリーゼを二人きりにしたくなくてウィザードは我慢して何とかこの場に留まっている。
「私はリーゼ様には絶対手を出しませんから安心して自室で過ごしたらいかがですか?」
「お前とリーゼを2人きりにさせたくない」
「あ、それならメイドさんにお願いして・・・」
ウィザードは項垂れた。
「そんなに俺をこの部屋から追い出したいのか?」
「違います!!そんな事ありません!ただご無理をされているように見えたから・・・」
「そうですよ無理はよくありませんよ」
ウィザードは何も話さなくなってしまった。
「ウィザード様この小さい子猫なら怖くありませんよね」
そう言ってウィザードの膝の上に置いた。
するとみるみる顔色が青くなっていった。
ウィザードは本当に猫が苦手なようだった。
「そ、それじゃあ、私とウィザード様はこれで失礼しますね」
「そうですね。では、またの機会にお見せしますね」
「はい。では失礼しました」
リーゼは慌てて部屋からウィザードを連れ出した。
「ウィザード様・・・苦手ならそう言ってくださればよかったのに」
「・・・大の男が猫が怖いなんてかっこ悪いじゃないか」
「・・・そんなことありませんよ」
「リーゼはそう言うがこれはフィナンとリーゼしか知らないことだからな?鬼神ウィザードが子猫を恐れるなんて知れてみろ。馬鹿にされるぞ」
確かにその通りだとリーゼは思った。
リーゼは笑いを堪えながらウィザードを励ました。
しかしウィザードは落ち込んだままだった。
「・・・ザードは平気なのに・・・」
「ザードは犬だからな」
やはり猫は嫌いなようだった。
意外なところでウィザードの弱点を見つけてしまったリーゼだった。
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