上 下
8 / 38
1章 最強のウィザード様

嗚呼、私のウィザードさま 「理想通りのウィザード様?」

しおりを挟む
会社

マリアが溜息を吐く
「はぁあ~~…っ」
マキとリナが顔を見合わせてから リナが苦笑して言う
「マリア …駄目だったの?」
マリアが言う
「へ?」
マキが苦笑して言う
「しょうがないよ マリア エリナだって きっと…」
マリアが言う
「あ いや、違うのっ 灯魔作業はしてもらえる事になって 今日仕事が終わったら 早速行く予定 …保育園もその時間なら 子供たちも皆帰ってるから 人目に付かなくて 丁度良いって?」
リナが微笑して言う
「なんだ それなら 良かったじゃない!」
マキが喜んで言う
「流石 マリアのウィザード様ー!」
リナが微笑して言う
「マリアの日々の溜息が 報われたのかしら?」
マリアが衝撃を受ける リナとマキが疑問して言う
「マリア…?」
マリアが苦笑して言う
「あ… いや… 何でも…」
リナが言う
「ふふっ 神聖なるウィザード様も 恋人のマリアのお願いには それこそ 神をも恐れず 規則を破っちゃうとか?正に ラブロマンスよね?」
マキが言う
「ホント ホント!これぞ 愛の力っ!」
マリアが慌てて言う
「ち、違っ!」
リナが微笑して言う
「隠さなくても良いじゃない?私たちも 約束通り 燭魔台へウィザード様が灯魔して下さる事は 内緒にしておくから!…と、その代わり?」
マキが言う
「神聖なるウィザード様とは~?一体 何処までその神聖なる領域を 踏み外しちゃったのかな~?」
リナとマキがキャッキャッ騒ぐ マリアが赤面して言う
「ちょっ ちょっと待ってっ!本当に 違っ!」
課長が咳払いをする マリアたちが衝撃を受け 黙って仕事に戻る マリアが書類を前に思う
(神聖なるウィザード様は…)
マリアが思い出してから 思う
(想像以上に ”神聖過ぎて” こっちが勝手な誤解をしていました… だなんて… 言えない)
マリアが溜息を吐く リナとマキが遠目に見て含み笑いを合わせる

保育園

エリナが驚き言葉を失う マリアが微笑して言う
「お待たせ エリナ!」
エリナがレイを見て言葉を失った状態から ハッとして慌てて言う
「ウィ、ウィザード様っ 本日は…っ こちらの 勝手なお願いを 聞き入れて頂きましてっ!」
マリアが一瞬呆気に取られた後 苦笑して言う
「エリナ 大丈夫よ?そんなに緊張しないで?」
エリナがマリアを見て困って言う
「マリア…」
マリアが微笑して言う
「それで 燭魔台は何処?」
エリナがハッとして言う
「は、はいっ では ご案内致します…っ!」
エリナが向かう マリアが微笑してから一度レイを見てエリナに続く レイが続く

レイが燭魔台の様子を見ている マリアとエリナが少し離れた位置に居る レイが燭魔台の状態に僅かに目を細めてから マリアへ向く マリアが気付きレイの下へ行く マリアがレイの近くへ来ると レイがマリアの耳元に小声で言う
「燭魔台の状態が 凄く悪いから 修繕を依頼しないと 効力も薄れるって 伝えておいて」
マリアが驚いてからレイを見て言う
「…あっ はいっ」
レイが一度頷く マリアがエリナの下へ戻る エリナが疑問していると マリアがエリナへ言う
「エリナ あのね…」
マリアがエリナへ伝えていると レイが燭魔台に手をかざし 杖を構えて魔力を収集しつつ調整をする マリアがエリナへ伝え終えると エリナが言う
「…そうなんだ 分かったわ すぐに修繕を依頼する 有難う マリア」
マリアが一瞬呆気に取られた後 微笑して言う
「うん!」
マリアとエリナがレイを見る レイが作業を続けていて しばらくすると 燭魔台に静かに炎が灯る エリナがホッとする マリアが微笑する

マンション レイの部屋

レイとマリアが現れる マリアが言う
「お疲れ様でした!ウィザード様!」
レイが言う
「ああ 本当に疲れた」
マリアが軽く驚いて言う
「え?」
レイが言う
「唯でさえ 耐久力の低い燭魔台なのに あんなにボロボロで ちょっとでも加減ミスったら ぶっ壊しそうで すげぇ ハラハラしたよ」
マリアが呆気に取られて言う
「そう… だったんですか?とても そんな風には見えなくて …いつもの儀式の時と同じ感じでしたが?」
レイが言う
「そりゃぁ マリアのお願いで ”マリアのウィザード様”として行ったんだからさ?カッコ悪い所 見せられないだろ?」
マリアが呆気に取られていた状態から 微笑して言う
「ウィザード様… 有難う御座いましたっ!」
レイが部屋へ上がりながら言う
「うん 何よりキツイ修行になったよ もうやりたくないけど って事で 俺もう休む お疲れ様~ マリア」
マリアが呆気に取られた後言う
「あ、はい お疲れ様でした …お休みなさい」
レイが寝室へ入りながら言う
「お休み~」
レイが寝室に入りドアを閉める

会社

マリアが微笑して書類を揃えて言う
「お仕事 完了!」
リナが言う
「な~に?マリア?随分嬉しそうだけど?」
マリアが疑問して言う
「え?」
リナが言う
「何か良い事でも あったのかしら?」
マリアが呆気に取られてから言う
「ううんっ 無い!無い!何にも無いよ?」
リナが言う
「本当に?」
マリアが苦笑して言う
「本当よ~ それ所か 奉者の仕事が忙しくて こっちの仕事が間に合わなくなって 朝一番で書類をまとめに来たんだよ?これを課長に提出して 今度はすぐに ウィザード様の所へ行かないと」
リナが言う
「あら そうだったの?そうよね 今日はマリア いつも休みの日だものね?お疲れ様 奉者様?」
マリアが言う
「ホントに今回は奉者様してたって感じ いつもなら3日や4日に1度なのに 今回はエリナの保育園の件もあって 結局 毎日顔を合わせる事になっちゃって」
マキが言う
「羨ましいな~ マリアは~?だって それって 結局 マリアが会いたいと思えば いつでも会えるって事じゃない?私なんて もう二度と あの清掃員さんに 会えないのに~」
マリアが衝撃を受ける マキが溜息を吐く リナが一度呆気に取られた後 苦笑して言う
「そうよね 会えない人の事を思うと 溜息が出ちゃうのよね?…いつもの 誰かさんみたいに?」
マリアが反応して慌てて言う
「だ、だから あれは …違ったのっ!その… 私の勘違いで… あっ 課長!書類出来ましたーっ!」
マリアが書類を持って走って行く マキが溜息を吐く リナが軽く笑う

マンション

マリアがタクシーを降り 急いでエレベータへ向かう エレベータ内でマリアが時計を見て言う
「うん!いつもより ちょっとだけ 遅くなっちゃったけど…」
エレベータが到着する マリアが急いでドアへ向かう マリアがドアの前で一呼吸置き インターフォンを押してからドアを開けて言う
「お早う御座います ウィザード様 お迎えに上がりました!」
マリアが身構え思う
(…く、来る!?)
マリアが間を置いてから 疑問して顔を向けた先 レイが微笑して言う
「お早う マリア」
マリアが呆気に取られた後 ハッとして言う
「あっ えっと…?…お車の用意が…」
マリアが思う
(あれ…?)
レイがマリアの横を過ぎながら言う
「うん、行こう」
マリアが呆気に取られてレイを見る レイがドアを出て行く マリアがハッとして慌ててドアを出て 思い出した様に鍵を掛けてから 走って向かう

エレベータ内

エレベータが降下している マリアが回数ボタンの前に立ちつつ 横目にレイの様子を伺ってから視線を逸らし 表情を困らせてから 思い出した様に言う
「…あ!ウィザード様?昨日は… 有難う御座いましたっ!」
マリアがレイを見る レイがマリアを見てから微笑して言う
「うん」
マリアが疑問し言い掛ける
「… … … あ、あの…?」
エレベータが到着する マリアが気付き ドアが開くとレイが出て行く マリアが追う

車内

マリアが助手席に乗り込み運転手へ言う
「お早う御座います アミス村の灯魔台神館まで お願いします」
マリアが良い終える頃 後部座席にレイが乗り込んで来る 運転手がマリアへ向いて言う
「はい お早う御座います それでは アミス村の灯魔台神館へ 向かわせて頂きます」
マリアが微笑して頷いてから ルームミラーで後部座席を様子見る レイは目を瞑って俯いている マリアが前方を向いてから思う
(何だろう…?何だか いつもと 違う…?)
マリアが再びルームミラーでレイを見る

アミス村灯魔台神館

人々が見つめる先 レイが魔力を収集している マリアがレイを見ながら思う
(結局 神館前まで出迎えの人が居たから 声を掛けられなかったけど…)
周囲の設備から風が舞い上がる マリアが反応して思う
(風の灯魔… ウィザード様が得意だって 言ってた…?)
周囲に風が巻き上がり 上部に集中する 人々が驚き驚愕する中 マリアがレイを見て思う
(普段と見た目は変わらないけど 昨日だって 違いは見えなかったのに 凄く緊張してたみたいに言ってたし… …それじゃ 見た目じゃ 分からないのかも?)
上部に集中した風が一気にレイへ向かって来る 人々が息を飲む中 風がレイの前にある杖に防がれる マリアが見つめる先 レイが杖を掴み振りかざすと 風の攻撃が上部に弾かれ灯魔台へ叩き込まれる 人々が怯える中 マリアが思う
(やっぱり 部屋へ戻ったら 聞いてみよう…)
マリアが小さく言う
「うんっ」
辺りが静まった中 灯魔台から静かに風が渦巻き始める 人々が言葉を失う レイが向き直り来た道を戻り歩く 人々が慌ててレイへ信仰の眼差しを向け 祈るようにレイの歩みを見守る マリアが微笑する

マンション レイの部屋

マリアが地に足が着く感覚を得ると 振り返り微笑して言う
「お疲れ様でした ウィザード様!」
レイが言う
「うん お疲れ様 次も いつもの時間だろ?」
マリアが呆気に取られてから言う
「え…?あ、はい…」
レイが言う
「じゃ また 2時に迎えに来て」
レイが部屋へ上がって行く マリアが呆気に取られたまま言う
「は、はい… あのっ?」
マリアが呼び止めようとするが レイはさっさと寝室に入ってドアを閉める マリアが呆気に取られてていた状態から 肩の力を落とし部屋を出て行く

中央公園

マリアが手作り弁当を前に溜息を吐く
「はぁ…」
マリアがふと気付いて思う
(あれ?私 今 なんで溜息なんか…?)
マリアが余り手を付けていない弁当を見てから 表情を落として思う
(ちょっと前までは 溜息の理由が分かっていたのに…)
マリアの脳裏に レイへの誤解の数々が思い出される マリアが思う
(あれは 全部 私の勘違いだった… ウィザード様は ただ私と一緒に お茶を飲みたかっただけで… あ、あのっ 抱擁なんかは!?き、きっと その…っ 神聖なウィザード様の 全く下心の無い 感情表現の1つでっ?ア、アノ言葉も… そう …だから 今の状態こそ ウィザード様の 私へ対する 紛いの無い姿!)
マリアが表情を落としている事に気付き ハッとして言う
「い、良いじゃないっ!?とっても!?そ、そうよっ!これこそ 神聖な ウィザード様っ!」
マリアが表情を落として言う
「なのに… 何で…?何だか とっても…」
マリアが思う
(…寂しい?)
マリアが弁当を片付け 静かに立ち上がる

マンション レイの部屋

インターフォンが鳴り マリアがドアを開けて言う
「失礼します ウィザードさ…」
マリアが言い掛けると レイが抱き付いてきて言う
「マリアー!」
マリアが疑問して言う
「…ま?」
マリアが呆れつつ思う
(ア… アレ…?)
マリアがレイを剥がそうとしながら言う
「あの…っ ウィザード様…っ!?」
マリアが思う
(戻ってる…?折角 神聖なウィザード様になったかと思ったら…?)
レイが言う
「マリア 俺 やっぱ 耐えられないみたいだ」
マリアが衝撃を受けて思う
(え!?たっ 耐えられないってっ!?)
マリアがハッとして思う
(―て、待ってっ!?違うかもしれないっ!あっ!もしかして またっ!?一緒に… お茶が飲みたかった とかっ!?きっと そう言う事でっ!?)
マリアが苦笑して言う
「あ、あのっ ウィザード様っ?」
レイが言う
「ずっと我慢してて 意識しない様に 儀式とかに集中してれば 忘れられるかと思ったんだけど でもっ」
マリアが言葉を失ったまま思う
(え?え…?それは… やっぱり!?)
レイがマリアを見つめて言う
「マリアに負担掛けるって 分かってても 俺には やっぱり マリアしかいないんだっ だから マリア!」
マリアが驚き思う
(そ、そんな!?だ、駄目よっ!?やっぱりっ!?そんなのはっ!…だ、だってっ!?)
マリアがハッとして言う
「あ!あの!で、ではっ!ウィザード様っ!?」
レイが言う
「な、何っ?」
マリアが顔を引きつらせつつ苦笑しながら言う
「い、今は 時間が無いですからっ!?ぎ、儀式へ… 行きましょうっ!?それで その…っ お話の続きは… か、帰って来てからっ …でっ!?」
レイが苦笑して言う
「そ、そっか そうだよな?分かった 急に ごめん 俺 もう 限界近いみたいで マリアを見たら つい」
マリアが衝撃を受けて思う
(私を見たらっ!?…や、やっぱりっ!?そう言う事なの…っ!?)
レイが気を取り直して言う
「それじゃ 行こう マリア 時間は 大丈夫?」
マリアが時計を見てから言う
「あ、は、はい… 少し早めに戻って来たので 今出るなら いつも通りですっ」
レイが言う
「そっか なら 良かった」
レイが出て行く マリアが困惑しつつ追って出て行く


続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

あなたの子ですが、内緒で育てます

椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」  突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。  夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。  私は強くなることを決意する。 「この子は私が育てます!」  お腹にいる子供は王の子。  王の子だけが不思議な力を持つ。  私は育った子供を連れて王宮へ戻る。  ――そして、私を追い出したことを後悔してください。 ※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ ※他サイト様でも掲載しております。 ※hotランキング1位&エールありがとうございます!

記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。

せいめ
恋愛
 メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。  頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。   ご都合主義です。誤字脱字お許しください。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

あなたのことなんて、もうどうでもいいです

もるだ
恋愛
舞踏会でレオニーに突きつけられたのは婚約破棄だった。婚約者の相手にぶつかられて派手に転んだせいで、大騒ぎになったのに……。日々の業務を押しつけられ怒鳴りつけられいいように扱われていたレオニーは限界を迎える。そして、気がつくと魔法が使えるようになっていた。 元婚約者にこき使われていたレオニーは復讐を始める。

父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる

兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

処理中です...