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27.炭焼きの家で

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次の日は朝からミカちゃんちまで送ってもらった。腰が痛かったけど、ミカちゃんの不安を放っておきたくなくて。
ドアをノックすると、ミカちゃんは驚きながら私を迎えた。アルとベルを見送ってミカちゃんに向き直る。

「今日は何をするの?」
「・・・わからない」
「決まってないの?」
「だって、ユウ、俺、何も考えれない。怖くて。ユウが居なくなりそうで。俺、魔法使いからユウを守れないし、ユウに何もあげれない。俺、何も出来ないんだ」
「ミカちゃんは婚姻の印をくれたし、それで充分だよ」

悲痛な顔して体を強張らせるミカちゃんを抱きしめて話す。

「ミカちゃんがくれるキスは気持ち良くて、すごく良くて、もっと欲しい。
エーミールがお金持ってるならさ、エーミールからお小遣い貰って美味しい物食べようよ」
「・・・・・ユウ、ちょっと酷い」
「お金は有るトコから引っ張れば良いんだよ。私はミカちゃんが可愛いんだからそれで良い」
「・・・ユウは魔法使いのことどう思ってるの?」
「えー、胡散臭い奴だと思ってるよ。あの人、関わったら面倒な感じじゃない?もう関わっちゃったけど」
「・・・ユウの事、助けてくれるんだよ。俺はそれだけで有難いんだ」
「まあ、有難いよね。お守りもくれるらしいし。あ、もしかして、色男だから気にしてる?」
「・・それもある」
「ミカちゃんの方が可愛いよ」

ギュウギュウ抱きしめると抱きしめ返された。

「・・・俺、一緒に居ても良いの?」
「夫なんだから一緒に居てよ。ミカちゃんがいないと物足りない」
「・・ふふっ、居る。ユウと一緒にいる。俺、どうしよう。俺に妻が居るんだ」
「妻は夫の働きぶりを見たいんだけど。あ、妻は腰痛で手伝えません」
「えへへ、見ててくれるの?歩ける?じゃあ、今日は木を切りに行こうかな」

手を繋いで木を切りに出かけた。炭焼きに手ごろな太さの枝を切っていく。しかも、結構歩き回る。ミカちゃん凄い。私、足手まとい。

「ミカちゃんは凄いねぇ、働き者だ。私は見習えそうにないわ」
「いいよ、ユウのことは俺がするから。ユウのご飯も作るし、体も洗ってあげる」
「体は自分で洗う。ダメ人間まっしぐらになっちゃう」
「俺の手でユウをキレイにするのって・・・なんか良い」
「えー、それは違うお世話になっちゃうやつ」
「ふふっ、そうだよ。あ、お昼は少し歩くけど良いトコ行こう。ユウと一緒に行きたかったんだ」
「うん。楽しみ」

ミカちゃんの少し歩くは、私の結構歩くに等しい。でも、歩いた甲斐があった!池と周りの草花。ファンタジー、絵本、絵画!すごく、凄く、良い。
ミカちゃんに抱き付いて嬉しさを伝える。

「ミカちゃん!凄く綺麗!嬉しい、連れてきてくれてありがとう!ミカちゃん、好き!」
「ふふっ、良かった。ユウに見せたかったんだ」
「わー、ここでお昼かぁ、ピクニックだね!」

嬉しそうに笑うミカちゃんとお昼にする。ちなみに黒パンとチーズと干し肉と水です。RPG!
ミカちゃんは干し肉をナイフで削いで口に入れ、そのまま口を閉じずに音を立てて食べ始めた。
あー、そんな感じか。じいさんじゃ躾もテキトーだったんかな。いや、ベルが言ってた。これが普通か。そうか、そうか、私の快適の為に教育が必要ってことだね。
ミカちゃんの隣に座り、口を開けたまま食べるミカちゃんの唇に指を当てる。

「ミカちゃん、口の中に食べ物がある時は口を閉じるんだよ。私、綺麗にご飯食べる人が好きなの」

不思議そうなミカちゃんに畳みかける。話そうとして口を動かすミカちゃんの唇を摘まむ。

「口の中から食べ物がなくなるまで、話しちゃダメ。急がなくていいから」

ミカちゃんが目をパチパチと瞬きながら一生懸命噛んで飲み込むまで、見つめていた。

「食べ方あるの?俺、ダメなの?」
「あるよ。これから覚えようね。私とミカちゃんの為に」
「・・・うん。教えて。頑張るから」
「口の中に食べ物がある時は、口を閉じる。食べる時、舌は余り動かさない。取りあえずこの二つを気を付けようか。いっぺんには大変だから。口の中に詰め込み過ぎない方が食べやすいよ」
「うん」

素直さはミカちゃんの美点だなあ。おずおずパンを齧り、口を閉じてモグモグしているミカちゃんを見ながら私も小さくパンを齧る。目が合ったミカちゃんの閉じられた唇を指で撫でた。恥ずかしそうに俯いてパンを飲み込み、チーズを食べる。
ミカちゃんの唇を見ながら、水を飲んだ。俯いて、もそもそ食べるミカちゃんの頬を両手で掬い上げ、閉じた唇に触れるだけのキスをする。ミカちゃんはびっくりしつつ、律儀に飲み込んでから話した。

「食べてる時に口を付けてもいいの?」
「本当はダメ。でも二人だし。閉じて食べたら、口も付けれるよ」

笑いながら言うと、頬を赤くして口を尖らせた。

「もう、ユウは酷い。そんなことしたら触りたくなるのに。俺、触りたいの我慢してるのに」
「ちゃんと綺麗に食べれたらね、私がミカちゃんを触ろうかな」
「ユウ・・・俺、ちゃんと食べる、から」

熱っぽい目で私を見たミカちゃんは一生懸命食べ始めた。口が開いた時、音が大きくなった時、唇に指を付けると慌てて直し、私をチラチラ見ながらミカちゃんは食事を終えた。

「食べた気があんまりしないと思うけど、慣れたら自然に出来るようになるから。これから気をつけようね」
「うん、俺、ちゃんと出来た?」
「うん、初めてなのに良く出来たよ」

ミカちゃんと向かい合わせに座り、腰に手を回して鼻をこすり合わせた。唇をそっと合わせると、ミカちゃんがそっと食む。もう、それだけでスイッチが入って、口から息が漏れる。ゆっくりと、チーズの味がするキスをした。ミカちゃんの舌は柔らかくて暖かくて優しくて、体の芯をジリジリと炙る。強引にむしゃぶりつきたい自分を抑えて、ミカちゃんをゆっくり味わうと、蜜が溢れて腰が動き出す。
ミカちゃんのズボン紐を解き、汁を湛えて硬くなったペニスを取り出した。スカートを捲り上げてパンツをずらし、腰を押し下げていく。

「あっ、ユウ、ああ、こんなトコで、あ、そんな、ああ」

ミカちゃんは私に縋り付いて悶える。私はミカちゃんに掴まって背中をそらし、衝動のまま止まらない腰を動かした。

「ミカ、ミヒャエル、欲しかったの。ミカ、ああ、欲しい」
「ユウ、そんな、ああ、出ちゃう、ユウナギ、俺、ダメっっ」

しがみ付いて悶えているミカちゃんに抱き付き、震えた。

「ユウ、ユウ、足りない。俺もユウが欲しい。嬉しい、ユウ」

ミカちゃんは私の腰を掴んで自分を突き上げながら、身悶える。可愛くて愛しいミカちゃんの突き上げが私を押し上げていく。絶頂に放り出され、強く抱き合いながら、波が引くまで二人で声を上げ続けた。

「っ、はあ、ユウ、俺、ユウが好きなんだ。ユウ、婚姻してくれてありがとう」
「ミカちゃん、好き。ミカちゃん可愛い、好き」

ミカちゃんて、なんか、こう、来る。その身悶えが、オネショタ系の萌というか、もう死にたい。私、最低で、最高に興奮したりして。そんで喜ばれたりしてんのが、また、もう、とんでもなく、来る。ごめんなさい。でも合法だから。23くらいらしいから。ミカちゃんごめん。

抱きしめられながら、髪を撫でてキスをした。気分変えてこー。

「ミカちゃん、仕事しちゃおう。それで家に早く帰ろう。今日はミカちゃんちに泊まるんだから」
「!!夜もずっと一緒なの?ああ、嬉しい。ユウ、俺頑張る。籠がいっぱいになったら、いつも終わりなんだ」

その後、滅茶苦茶精力的に仕事したミカちゃんは早々に仕事を終わらせた。物凄く早歩きで家に帰って、私がへばって動けない間に、ミカちゃんは仕事の片付けをし、張り切ってスープを作り、なんかもう色々手早く終わっててびっくりした。

食事はたまに唇を合わせながら、ゆっくりと食べた。
私が家から持ってきたスプーンで持ち方を説明して持たせてから、スープを飲ませてと言うと、恥ずかしがりながら飲ませてくれた。スプーンを受け取り、スープを掬ってミカちゃんの口に持っていくと恥ずかしそうに静かに飲んだ。パンをスープに浸したり、スプーンで食べたり、チーズ齧ったり、時々顔を見合わせて、唇を触ると嬉しそうに顔を赤くしながら食べた。

食事の片付けした後、期待に満ちた目で見つめられる。

「本当に一緒にいるんだね。嬉しい。俺、ユウの体洗っても良い?」
「良いよ。ミカちゃんの体は私が洗うね」

先にミカちゃんを洗い、次に私が洗われた。ハーブがたっぷり入ったお湯は爽やかで、夜に香った。ミカちゃんは体に微かなハーブの青臭さを纏わせて、昼間の池での行為を思い出させる。なぜか忍び寄った背徳感に肌を粟立たせて何度も強請った。ミカちゃんはその度に、嬉しそうに愛しそうに笑いながらキスをして私の中に熱を放った。

ミカちゃんの腕の中で目が覚める。蕩けた顔したミカちゃんにありったけのキスを落とされた。

「おはよう、ユウ。眠る時にユウが居て、朝起きたら隣でユウが眠ってるんだ。俺、嬉しくてどうにかなりそう」
「おはよう。私も嬉しいよミカちゃん」
「今日は?今日はどうするの?」
「夕方に森番の家まで送って欲しい。それまで居るから、洗濯とちょっと掃除しようか」
「・・・しなくていいから一緒に歩いて欲しい」
「私がいると移動が遅くなるよ。夕方までに仕事終わらないんじゃない?」
「俺が沢山動くから。イチゴの木にもユウと一緒に行きたいんだ、お願い」
「じゃあそうしようか。イチゴの木で昼ご飯食べる?・・昨日みたいに?」
「・・・うん、昨日みたいに」

含みを持たせて囁くと、恥ずかしそうに小さく頷いた。
そして、めっちゃ張り切って仕事した。エロパワーって凄い。

昨日のようにゆっくり食事をしてから、イチゴの木の前で実を摘んで食べる。ミカちゃんはチラチラと私を見ながら小さなイチゴの実を口に運んでいる。私はイチゴを唇で挟み、ミカちゃんの口に運んだ。ミカちゃんはおずおずと、唇を薄く開けてイチゴを受け取り静かに噛んで飲み込む。潤んだ目で息を吐くと、自分の唇にイチゴを挟んで私の口に運び、私は運ばれたイチゴを受け取った。

熱い吐息で私の名を呼びながら軽いキスをしたミカちゃんの腕を引き、大きな木の幹に背を預けて向かい合う。ミカちゃんを抱き寄せると、震えている大きな手で私の頬を撫でた。
見つめ合ったミカちゃんの目は欲望に潤んでいて、きっと私も同じ目をしているのだと思った。
ミカちゃんはいつもの優しいキスをして私に火を付ける。
キスをしながら、ミカちゃんはいつの間にか私を幹に押し付け、服の上から乳首を圧し潰し擦っている。ペニスを取り出して軽く扱くと、ミカちゃんが身じろぎをして呻いた。
後ろを向いてスカートを捲り上げ、ペニスを膣口に誘導して亀頭だけを飲み込む。幹についた腕に額を押し付けながら、もう片方の手でミカちゃんの腕を掴んで私の腰に置いた。

「ミカちゃん、お願い、して」

ミカちゃんはぶるりと震え、ゆっくりと入り込む。

「ああ、ユウ、こんな格好で、ユウナギ、俺が入ってる、ああ、ダメ、優しく出来なくなっちゃう。俺、ダメになっちゃう、ユウ」
「ミカ、ミカちゃん、いいの、ダメでいい。ダメなことして」
「ユウユウユウっ、本当に?ああ、俺、ダメ。ユウナギっ」

ミカちゃんは何度も私の名を呼び、啜り泣きながらガツガツ腰を打ち付け、その興奮に頭が痺れ煽られ、収縮を繰り返した。お互いに何度か果てて落ち着くと、ミカちゃんはギュッと抱きつき首に顔を埋めて小さな声を出した。

「ユウ、大丈夫?痛くない?俺、俺、優しく出来なかった」
「気持ち良かったよ。たまにはダメなミカちゃんも見たい。ミカちゃんは気持ち良かった?」
「・・・うん。・・すごく。・・・俺、たまにならダメなことして良いの?」
「うん。たまに二人でダメなことしよう」
「ふふっ、二人でする。またする」

体を離して服を整え、手を繋いで歩いた。何度も向き合って笑いながら。
夕方、森番の家まで送ってもらい、アルとベルが帰ってくるまでの間、外で一緒に歌ったり、踊ったりした。
アルとベルは変な顔をして私達を見てたけど、気にしないミカちゃんは笑顔で手を振り帰っていった。


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