最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第5章 アグトリア動乱

ミルゲの戦い

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ミルゲの戦いにおける両軍の布陣は以下の通りである。

まずドロメ盗賊軍はミルゲ砦の南側に布陣していた。

ドロメ盗賊軍の左翼部隊はガブロ率いる千五百人である。

そしてドロメ盗賊軍の右翼部隊はロイが率いる二千人であった。

更にその東側にベルガ率いる別動隊四百人が布陣していた。

一方ジフロル軍はドロメ盗賊軍に相対する形でミルゲ砦の周りに布陣していた。

ジフロル軍の左翼部隊はレイドスが率いており三千人であった。

そしてジフロル軍の右翼部隊はアルガス率いる二千五百人であった。

ジフロル団長率いる三千人は予備戦力としてミルゲ砦の中に留まっていた。 

もうすぐ午前10時になろうという時、ジフロル軍の右翼部隊を率いているアルガスは部下から報告を受けていた。

「ドロメ盗賊軍の左翼部隊がすぐ近くまで来ています。」

アルガスが部下に言った。

「そうか、分かった。」

するとアルガスが部下達に大声で言った。

「さあ今日もドロメ盗賊軍に一泡吹かせてやろう!みんなよろしく頼むぞ!」

アルガスの部下達が大声で答えた。

「おおー!」

一方こちらはガブロの部隊である。

ガブロは移動しながら意気揚々と鉄槌を振り回していた。

するとガブロは立ち止まり鉄槌を振り回すのをやめて部下達に大声で怒鳴った。

「うおー!!今日こそ偽善者共の頭を叩き割ってやる!てめえら!!俺様に遅れるんじゃねーぞ!!」

部下達も大きな声で答える。

「おおー!」

するとガブロはジフロル軍の陣地に突撃していった。

ガブロの部下達もそれに続いて切り込みをかける。

ジフロル軍の盗賊達もすぐに応戦を始めた。

7月25日午前10時、ガブロ率いるドロメ盗賊軍の左翼部隊とアルガス率いるジフロル軍の右翼部隊との戦闘が始まった。



その頃ロイが率いるドロメ盗賊軍の右翼部隊およそ二千人がジフロル軍の左翼部隊を攻撃するべく北に進んでいた。

馬に乗って移動しているロイの元にロイの部下がやって来た。

ロイは馬を止めて部下の報告を聞いた。

部下がロイに言った。

「ガブロ様が戦闘を始めたようです。」

ロイが部下に言った。

「そうか、分かった。」

ロイが部下に尋ねた。

「おい、ところでベルガの方はどうなっている?」

部下がロイに言った。

「ベルガも順調に北進を続けております。」

 ロイが部下に言った。

「よしならば作戦通りだな。」

するとロイが部下に指示を出した。

「よしこのまま北に進んでジフロル軍の左翼部隊に攻勢をかける!多少強引な攻撃をしても構わん。全面攻勢で敵の注意をこちらに引き付けるんだ。」

部下達がロイに言った。

「はっ!」

一方こちらはジフロル軍の左翼部隊である。

左翼部隊を率いていたレイドスは部下から報告を受けていた。

「ドロメ盗賊軍の左翼部隊が我が方の右翼部隊と戦闘状態に入りました。」

レイドスが部下に言った。

「ああ、始まったな。」

レイドスが部下に尋ねた。

「敵の右翼部隊はどうだ?」

部下がレイドスに言った。

「ドロメ盗賊軍の右翼部隊もこちら向かって進んできております。」

レイドスは首をかしげて言った。

「うーん、ドロメの奴ら何を考えてるんだ?アルガスは何かの策だろうって言ってたが?」

部下がレイドスに言った。

「すいません、分かりかねます。ですが若、我々のやるべき事はこちらに向かっているドロメ盗賊軍の迎撃です。敵の策への対応はおやっさんに任せましょう。」

レイドスは納得したように部下に言った。

「そうだな、親父に任せとくか。」

するとレイドスが大きな声で皆に言った。

「もうすぐドロメの連中が仕掛けてくる。どうやら俺達を倒すつもりらしい。だが俺達は負けねえ。逆にドロメの連中を返り討ちにしてやろうぜ!」

レイドスの部下達が大声で答えた。

「おおー!」

それから少し経ちロイの部隊もレイドスの部隊への攻撃を開始した。


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