225 / 265
第5章 アグトリア動乱
軍議
しおりを挟む
パルゲア歴752年7月20日。
先に到着していた黒仮面のアルガス率いる先鋒隊はバトロワ鉱山の奪取後、バトロワ鉱山の西側にある丘陵地帯まで進出した。
そしてジフロル団長率いる本隊の到着を待った。
7月21日午後2時にジフロル団長が率いるジフロル軍の本隊が到着した。
ジフロル軍の本隊もバトロワ鉱山の西側の丘陵地帯に布陣した。
一方のドロメ盗賊団も7月21日午後5時過ぎにはバトロワ村に全軍を集結が完了していた。
翌日の7月22日の夕刻、バトロワ村の集会所にてドロメ盗賊軍の軍議が開かれていた。
ドロメ団長とその側近達が話し合っていた。
側近の一人のロイがドロメ団長に報告した。
「先ほど配下を連れて偵察を行ってまいりました。ジフロルの奴らはバトロワ鉱山の西側の丘陵地帯に陣を敷いております。」
ドロメ団長が側近の一人に言った。
「偽善者共仕掛けてくる気配がないな。すぐにここを攻撃をしてくると思ったんだか?どう思うカスパー?」
ドロメ団長の側近の一人であるカスパー・ブライスは黒髪で細身で小型な男だった。
カスパーは非力で体力もなく、荒れくれ者揃いのドロメ盗賊団の中では浮いた存在であった。
カスパーがドロメ団長に言った。
「我らを丘陵地帯で迎え撃つつもりではないでしょうか?戦術的に有利な高地で戦うつもりかと。」
ドロメ団長がカスパーに答えた。
「ちっ、偽善者共め!手出しできねじゃねえか!」
するとドロメ団長が今度はロイに尋ねた。
「ロイ、偽善者共の数はどのくらいだ?」
ロイがドロメ団長に答えた。
「およそ九千人です。」
ドロメ団長がロイに言った。
「九千か以外と少ねえな。もっといると思ってたんだが?」
ロイがドロメ団長に言った。
「バトロワに全軍を集めるのは無理でしょう。ストレアの東には拷問司教が治めるベレスタ教区です。ストレアに備えを残してこざるおえないでしょう。奴らは九千人、我が方は一万七千人です。奴らは数で劣るが故に丘陵地帯で待ち構えているのでしょう。」
ドロメ団長がロイに言った。
「なるほどな。」
するとカスパーがロイに言った。
「待てロイ、決めつけてかかるのは危険だ。そもそもちゃんと偵察してきたのか?数時間で戻ってきたようだったが?」
ロイがカスパーに言った。
「カスパー、時間をかけて入念な偵察なんてできる訳がないだろうが!すぐ近くには敵の大軍がいるんだぞ?手早く済ませないでどうするんだ?」
するとカスパーがロイに言った。
「要するに入念な偵察はしてないんだな?」
ロイがカスパーに切れた。
「カスパーてめえ、喧嘩を売ってるのか?ろくに武術もできない分際で偉そうに言うんじゃねえ!てめえなんざいつでも殺せるんぞ!!分かってんのか?!!」
ドロメ団長が大声で怒鳴った。
「てめえら!!このドロメ様を怒らせたらどうなるか?忘れてねーよな?!!」
ロイもカスパーも肝を冷やしてドロメ団長に謝罪した。
「ドロメ様、申し訳ありません。」
「ドロメ様、失礼しました。」
ドロメ団長が大声で怒鳴った。
「今はあの偽善者共も叩き潰すための作戦を頭絞って考えろ!」
先に到着していた黒仮面のアルガス率いる先鋒隊はバトロワ鉱山の奪取後、バトロワ鉱山の西側にある丘陵地帯まで進出した。
そしてジフロル団長率いる本隊の到着を待った。
7月21日午後2時にジフロル団長が率いるジフロル軍の本隊が到着した。
ジフロル軍の本隊もバトロワ鉱山の西側の丘陵地帯に布陣した。
一方のドロメ盗賊団も7月21日午後5時過ぎにはバトロワ村に全軍を集結が完了していた。
翌日の7月22日の夕刻、バトロワ村の集会所にてドロメ盗賊軍の軍議が開かれていた。
ドロメ団長とその側近達が話し合っていた。
側近の一人のロイがドロメ団長に報告した。
「先ほど配下を連れて偵察を行ってまいりました。ジフロルの奴らはバトロワ鉱山の西側の丘陵地帯に陣を敷いております。」
ドロメ団長が側近の一人に言った。
「偽善者共仕掛けてくる気配がないな。すぐにここを攻撃をしてくると思ったんだか?どう思うカスパー?」
ドロメ団長の側近の一人であるカスパー・ブライスは黒髪で細身で小型な男だった。
カスパーは非力で体力もなく、荒れくれ者揃いのドロメ盗賊団の中では浮いた存在であった。
カスパーがドロメ団長に言った。
「我らを丘陵地帯で迎え撃つつもりではないでしょうか?戦術的に有利な高地で戦うつもりかと。」
ドロメ団長がカスパーに答えた。
「ちっ、偽善者共め!手出しできねじゃねえか!」
するとドロメ団長が今度はロイに尋ねた。
「ロイ、偽善者共の数はどのくらいだ?」
ロイがドロメ団長に答えた。
「およそ九千人です。」
ドロメ団長がロイに言った。
「九千か以外と少ねえな。もっといると思ってたんだが?」
ロイがドロメ団長に言った。
「バトロワに全軍を集めるのは無理でしょう。ストレアの東には拷問司教が治めるベレスタ教区です。ストレアに備えを残してこざるおえないでしょう。奴らは九千人、我が方は一万七千人です。奴らは数で劣るが故に丘陵地帯で待ち構えているのでしょう。」
ドロメ団長がロイに言った。
「なるほどな。」
するとカスパーがロイに言った。
「待てロイ、決めつけてかかるのは危険だ。そもそもちゃんと偵察してきたのか?数時間で戻ってきたようだったが?」
ロイがカスパーに言った。
「カスパー、時間をかけて入念な偵察なんてできる訳がないだろうが!すぐ近くには敵の大軍がいるんだぞ?手早く済ませないでどうするんだ?」
するとカスパーがロイに言った。
「要するに入念な偵察はしてないんだな?」
ロイがカスパーに切れた。
「カスパーてめえ、喧嘩を売ってるのか?ろくに武術もできない分際で偉そうに言うんじゃねえ!てめえなんざいつでも殺せるんぞ!!分かってんのか?!!」
ドロメ団長が大声で怒鳴った。
「てめえら!!このドロメ様を怒らせたらどうなるか?忘れてねーよな?!!」
ロイもカスパーも肝を冷やしてドロメ団長に謝罪した。
「ドロメ様、申し訳ありません。」
「ドロメ様、失礼しました。」
ドロメ団長が大声で怒鳴った。
「今はあの偽善者共も叩き潰すための作戦を頭絞って考えろ!」
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
悪役令嬢の騎士
コムラサキ
ファンタジー
帝都の貧しい家庭に育った少年は、ある日を境に前世の記憶を取り戻す。
異世界に転生したが、戦争に巻き込まれて悲惨な最期を迎えてしまうようだ。
少年は前世の知識と、あたえられた特殊能力を使って生き延びようとする。
そのためには、まず〈悪役令嬢〉を救う必要がある。
少年は彼女の騎士になるため、この世界で生きていくことを決意する。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
強制力がなくなった世界に残されたものは
りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った
令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達
世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか
その世界を狂わせたものは
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる