最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

結果論

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吉崎部長と島内部長は逮捕されて、警察署に連れて行かれた。

笹岡警部はそれを見届けた後に照之に声をかけた。

「照之君、少しいいかね?」

照之が笹岡警部に答えた。

「はい笹岡警部、何でしょうか?」

笹岡警部が照之に言った。

「君は私より早く真相に気づいていたようだった。私に決算報告書を渡してくれた。あれは私に気づかせようとしていたんだろう?」

すると照之が笹岡警部に答えた。

「ちょうど俺も親父と同じ事をしようとしていたんです。こっそりやって来て親父の働きぶりを見ようと思って今日来たんです。テープレコーダーでの録音もちょくちょくやってるんで。それで気づけたんですよ。あとは親父の机の中にあった書類を見て大体の目星はつけました。」

照之が笹岡警部に続けて言った。

「あとは笹岡警部が気づいてくれれば、事件を解決してくれると思ってましたから。あなたは情に厚くて広い視野で物事を見る事ができる優秀な警部さんです。」

笹岡警部が照之に答えた。

「ありがとう、私の事をずいぶんとかってくれてたんだな。だがよかったのかね?こういう事を言ったら刑事失格かもしれないが、君自身の手でお父さんの仇を取りたかったんじゃないかね?」

すると照之が笹岡警部に答えた。

「俺にとっては誰が犯人を追い詰めるというのはさほど重要な問題ではないんです。大事なのは結果です。結果として親父を殺した犯人は捕まり、俺の容疑は晴れました。それにあの時点で俺は容疑者の一人でした。下手には動き回れませんでした。現に糸沼刑事に余計な事をして怒られています。あの時点では笹岡警部が真相にたどり着いてくれるのがベストだったんですよ。何せ貴方は刑事達を束ねる警部さんです。権限を持ってる人に動いてもらうのが一番だと考えたんです。」

すると笹岡警部が照之に言った。

「ふっ、君はいつも冷静なんだな?」

照之が笹岡警部に答えた。

「ええ、それが俺の取り柄なんですよ。」

すると笹岡警部が照之に言った。

「これから君はこの会社を継ぐんだろう?」

照之が笹岡警部に答えた。

「ええもちろんそのつもりです。」

笹岡警部が照之に言った。

「大変だとは思うが頑張ってくれ。照之君、それじゃな。」

笹岡警部はそう言うと車に乗り込んで、警察署へと戻って行った。

こうして事件は解決した。
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