最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

つばぜり合い

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ここ男爵屋敷の大広間では俺がビード男爵と戦っていた。

ビード男爵が全力で俺の頭上に剣を振り下ろした。

俺もビード男爵の顔面めがけて剣を振り上げた。

そして大広間中にキーーーンという金属音が響いた。

俺はビード男爵を振り下ろそうとした剣を剣で受けとめてつばぜり合いとなった。

少しの間つばぜり合いをした後、ビード男爵は後ろに下がった。

俺とビード男爵はすでに何回も切り結んでおり、俺は何度もビード男爵の剣をランルの剣で受け止めていた。

俺はビード男爵に言った。

「へえー、殴り合いの時よりスピードが上がってるし強いな。」

ビード男爵が俺に言った。

「当然だ、余は一流の剣士なのだ!」

殴り合いをしていた時は比較にならないほど、動きが早くなっていた。

剣士としては一流といったところか。

するとビード男爵が凄い速さで俺との間合いを詰めてきた。

ビード男爵がすごい速さで、俺の懐に入ってくる。

俺は急ぎ剣を構えた。

しかしビード男爵は予想外の行動にでた。

ビード男爵は剣を使わず俺の脇腹を足蹴りしてきた。

俺は足蹴りでバランスを崩しそうになった。

ビード男爵は勝ち誇ったかのように、俺の頭上に剣を振り下ろした。

大広間にキーーーン大きな金属音が響く。

間一髪で俺はビード男爵の剣先をランルの剣で受け止める事ができた。

俺は体勢を崩しそうな所を踏ん張って、剣を振り上げたのだ。

俺とビード男爵は、互いに剣を引かずにつばぜり合いとなった。

つばぜり合いをしながら、俺はビード男爵に言った。

「へえ、剣の達人ってのはまんざら嘘でもなかったみたいだな。」

ビード男爵が誇らしげに俺に言った。

「今さら余の凄さに気づいても遅いわ!!早々に死ぬがいい!!」

ビード男爵はさらにつばぜり合いに力を入れてきた。

だが俺も負けじと踏ん張った。

つばぜり合いがしばらく続いた。

そして俺はつばぜり合いをしながらビード男爵に言った。

「うーん、やっぱり駄目か!」

するとつばぜり合いをしながらビード男爵が大声で言った。

「今さら自分の愚かさに気づいても遅いわ!!死んで己の愚かさを嘆け!」

俺はビード男爵に答えた。

「違う!お前は確かに他の連中よりは強いさ。だが俺はお前より強く遥か高見にいる。その事実に今気づいてしまったんだ!」

ビード男爵が再び俺に言った。

「ふざけた事ばかり言いおって!」

俺はビード男爵に大声で答えた。

「俺が強いのは紛れもない事実だ!」

俺はそう言うと全力を出してビード男爵を剣先ごと押し退けた。

つばぜり合いをしていたビード男爵は一気に体勢を崩して床に倒れた。

俺はビード男爵に大声で言った。

「どうだ?これがお前と俺の実力差だ!歴然たるな!」

ビード男爵が悔しそうに俺に言った。

「くそう!こんな奴に。何故だ!」

俺はメニュー画面を見た。

俺のHPはフルで23000ポイントだ。

そして今のHPは22960ポイントだった。

つまり俺はほとんどダメージを受けていないのだ。

俺はビード男爵に言った。

「そうだ、ビード男爵少しハンデをやろうか?一回攻撃させてやるよ。俺は防御も反撃もしない!」

ビード男爵が俺に言った。

「なに?おちょくりおって!後悔させてやるぞ。」

俺はこれじゃ面白い勝負にならないと思った。

ビード男爵に少しハンデを与える事にした。
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