最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

村人

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先ほどの勇者コールからは一転して、急にソルト村の中は静かになった。

俺はアミラと一緒にアミラの家に戻った。

そしてアミラも他の村人と同じく気落ちしていたので、俺はアミラに尋ねた。

「急に黙ってどうしたの?」

アミラが俺に答えた。

「ビード男爵です。ビード男爵が激怒していると聞いて怖くなったんです。たぶん村のみんなも同じように感じたのだと思います。私も含めてみんなビード男爵を恐れているんです。」

俺がアミラに言った。

「大丈夫、そのビード男爵も俺がやっつけてあげるよ。」

するとアミラが少し笑って俺に言った。

「そうですね、勇者様なら勝てるかもしれません。」

俺はアミラに言った。

「大丈夫俺は勇者だから、絶対に勝てるから!」

アミラが笑って俺に言った。

「勇者様。はい、ありがとうございます。」

すると外より村人の声が聞こえてきた。

「勇者様、少しお話したいのですが宜しいですか?」

俺は家の外に出た。

すると村人達が待っていた。

村人の一人が俺に言った。

「勇者様、実はこれからどうするかを話し合おうと思ってまして。その会議をこの後村の集会所でやるんですが、勇者様にも参加してもらえないでしょうか?」

俺は村人に答えた。

「もちろん参加するさ。」

俺はアミラに案内してもらって、レンガ造りの村の集会所に向かった。

およそ四十畳ほどの広さの集会所にはすでに村人達が集まっており、議論を始めていた。

村人の一人が言った。

「このままでは村の者達は、ビード男爵にみんな殺されてしまうだろう。」

別の村人が言った。

「今私達には勇者様がいらっしゃる。ビード男爵をやっつける事ができるかもしれない。」

さらに別の村人が言った。

「確かにビード男爵を倒す好機かもしれんな。」

するとラーナーさんが集会所に入ってきた。

そしてラーナーさんが村人達に言った。

「勇者様に、この村に代々伝わる武具を渡してはどうだろうか?」 

村人がラーナーさんに答えた。

「レールンの装具をか!」

するとアミラが村人に言った。

「それはいい考えだと思います。レールンの装具をお渡しするべきです。勇者様ならきっと使いこなせます。」

俺はアミラに尋ねた。

「そのレールンの装具というのは?」

アミラが俺に答えた。

「大陸随一と謳われた武具職人レールンが作った武具の事です。このソルト村の村人が代々守ってきたものです。」

大陸随一の武具職人が作った武具か、それは凄そうだ。

さらにラーナーさんが言った。

「ランベド、勇者様に剣を差し上げてくれないか?」

するとラーナーさんに言われランベドが答えた。

「そうだな、おらの鍛えた剣を勇者様にお渡しするべ。」

俺は横にいたアミラに尋ねた。

「ランベドさんって凄い人なの?」

するとアミラが俺に答えた。

「このランベドさんは元は武器職人なんです。大陸で五本の指に入るぐらいの凄い人だったんですよ。」

するとランベドさんが、俺に言った。

「今おらの手元に最高傑作の剣があるから、それを勇者様に差し上げるだ。」

よし、凄そうな武器も手に入りそうだ。

するとラーナーが急に咳き込み出した。

「ゴッホゴッホゴッホ。」

するとアミラがラーナーさんに駆け寄った。

「お父さんいつも無理しないでって言ってるでしょ。」

ラーナーさんがアミラに答えた。

「すまないな、少しでも勇者様の役に立ちたくて。」

ラーナーさんは、アミラに付き添われ自宅へと戻っていった。

外を見るとすでに真っ暗になっていた。

俺は早速ランベドさんからランルの剣という剣を貰った。

その後村人達からレールンの鎧とレールンの兜も受け取った。

だが肝心の作戦会議は長引いていた。

ビード男爵屋敷に明日攻め込む事は決まったのだが、それ以外はなかなか決まらなかった。

まずだれが屋敷に乗り込むかというという点だった。

それならと俺は立ち上がり、村人達に言った。

「俺が屋敷にまず乗り込んで、ビード男爵を倒す。それでどうよ?」

村人の一人が言った。

「なるほどまず勇者様が正面突破で侵入路を確保し、その後我々が男爵の部下の騎士達と戦い、勇者様がビード男爵を倒すという作戦ですな。さすがは勇者様です。感服しました。」

別の村人が言った。

「さすが勇者様です。素晴らしい。では明日夜明けと共に作戦決行で宜しいですか?」

俺はその村人に答えた。

「いや昼過ぎにして、朝一なんて起きれないから。」

その村人が言った。

「なるほど、昼過ぎでございますね。さすがは勇者様!」

すると村人の一人が言った。

「勇者様、今夜は是非我が家を使ってください。少しでも勇者様のお役に立ちたいのです。」

すると村人の一人が言った。

「でしたら勇者様、私めに食事の用意をさせてください。こんな身でも勇者様のお役に立ちたいのです。」

俺は快く皆の申し出を受け入れた。

作戦会議が終了し、村人達は明日に備えて家に帰った。

俺は村人が用意してくれた家に向かった。

なかなか広い家で部屋が五つほどあり、きれいに掃除もされていた。

俺は村人が用意してくれた夕食を食べた後で、すぐにベッドに横になった。

その後すぐに眠ってしまった。
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