最強勇者の物語2

しまうま弁当

文字の大きさ
上 下
109 / 265
第4章 ホルムス共和国

レフティオ駅

しおりを挟む
僕を乗せた列車は都市部のビル群の中をレフティオに向けて走っていく。

しばらくすると、車窓からビル群は見えなくなった。

代わりに車窓には住宅街が広がっていた。

そしてその更に遠方にはこのエルスタ盆地を囲む山々が見えた。

先ほど見せてもらった地図によればこうだ。

エルスタ盆地は、周囲を山に囲まれている。

このエルスタ盆地は形がV字に近い形をしており、このV字型の盆地の中央(真ん中)に首都エルスタがある。

そしてエルスタ盆地端の北東側にレフティオの町があるのだ。

ちなみにもう一方の北北西の端には、スタルビークという町がある。

さてと、今回は客車の中が混んでいて空席は無かった。

まあレフティオの駅は隣の駅だから、立っていればいい。

すぐに着くのだから。

そして僕を乗せた列車が減速を始めた。

客車の中に車掌の声が響いた。

「まもなくレフティオに到着致します。お降りのお客様は、ご準備をお願いします。」

僕は降りる準備をした。

と言ってもすでに立っていたので、手荷物を確認しただけだが。

僕を乗せた列車が更に減速を始めた。

どうやらレフティオ駅が近いようだ。

そして僕を乗せた列車が、プラットホームに入って完全に停車した。

僕の前に並んでいた数人が、プラットホームに降りた。

僕はそれに続いて客車から、プラットホームに降りた。

レフティオ駅は、相対式ホーム(プラットホームが二つあり向かい合っている)となっていた。

一番線と二番線でそれぞれプラットホームがあり、その二つのプラットホームの間を一番線と二番線の線路が走っていた。


レフティオ駅は、コンクリート造りのプラットホームであった。

ただエルスタ駅やレイン駅のプラットホームよりは短かった。

最も先ほどの十両編成であれば、充分全車両が止まれる長さだったが。

僕は、降りた乗客達に続いて改札口へと向かった。

この駅の改札口は、二番線プラットホーム側にあり、一番線のプラットホームには跨線橋(こせんきょう)(鉄道線路の上に造られる橋)が掛けられていた。


そして階段を使って一番線側のプラットホームに渡れるようになっていた。

レフティオ駅の改札口は自動改札機が二台だけあり、その隣が駅員室となっていた。

僕は駅員さんに切符を、渡して改札口から外に出た。

レフティオ駅舎は簡単な造りで、小さな平屋の駅舎があるだけだ。

駅舎の中の店も、軽食や弁当を売っている小さな店が一つあるだけ。

他は少し広い待合室とお手洗いがあるだけだった。

レフティオ駅の正面にはロータリーとかは無く、少し広目の広場があるだけだった。

レフティオ駅前には商店街のような物は無く、ポツポツといくつかの店が点在するだけだった。

あと駅前にはかなり広い駐車場があるだけだった。

そしてその先は、住宅街が広がっていた。

エルスタ駅の隣駅にしては、のどかな場所だな。

まあこれなら家賃が手頃というのも納得だけど。

さてと、まずはこのレフティオで部屋を探さないといけないな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

お爺様の贈り物

豆狸
ファンタジー
お爺様、素晴らしい贈り物を本当にありがとうございました。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

【完結】彼女以外、みんな思い出す。

❄️冬は つとめて
ファンタジー
R15をつける事にしました。 幼い頃からの婚約者、この国の第二王子に婚約破棄を告げられ。あらぬ冤罪を突きつけられたリフィル。この場所に誰も助けてくれるものはいない。

番だからと攫っておいて、番だと認めないと言われても。

七辻ゆゆ
ファンタジー
特に同情できないので、ルナは手段を選ばず帰国をめざすことにした。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

処理中です...