最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第4章 ホルムス共和国

ジュウタン便

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停留所で待っていた一番前の人が、絨毯(じゅうたん)に乗り込む。

絨毯に乗っている黒いローブ姿の男性が、乗り込んで来た客に尋ねた。

「本日はどちらまで向かいましょうか?」

そして絨毯に乗り込んだ男性客が、黒いローブ姿の男性に答えた。

「レグナス王国との国境の町アリローグまで。」

黒いローブ姿の男性は、乗り込んだ男性客に言った。

「国境の町アリローグですね。了解しました。およそ五万ルーンとなりますが、宜しいですか?」

そして乗り込んだ男性客が、黒いローブ姿の男性に答えた。

「ああ、構わない。出してくれ。」

黒いローブ姿の男性が、乗り込んだ男性客に言った。

「分かりました、では出発します。発進直後は少し揺れますのでご注意下さい。」

黒いローブの男性は、そう言い終わると魔法の詠唱を始めた。

「この世界を見守りし聖獣達よ、この大地の呪縛より我らを解き放ちたまえ、ラルアルーマ」

黒いローブの男性が詠唱を終えると、絨毯が更に一メートルぐらい浮遊した。

その後、前方に加速して駅のロータリーから出ていった。

な、な、何だありゃ??空を飛び回る絨毯??それに乗って魔導師がタクシー業をやってるの??

中年の男性が僕に言った。

「あれがジュウタン便さ、移動手段としてならあれが目的地まで一番速く着ける。その分値段が高いがね。さてもういいか?」

僕は中年の男性に礼を言って、その場を去った。

変な所で、ファンタジーだな。

まあいいやとりあえず駅に向かおう。

そう思い僕は、レイン駅駅舎へと入っていった。

レイン駅駅舎の中にも、いくつかの店が入っていた。

駅の改札口は二階に造られていた。改札口を通り空中廊下を渡って、その後階段で駅のホームへと降りるようになっていた。

僕は二階の改札口に向かう為に、階段を登って行った。

そして僕は改札口の前までやって来た。

改札口の前の所が、切符の販売場所となっていた。

自動精算機と対面による販売の両方が行われているようだった。

早速僕は駅員に話しかけた。

「すいません、首都エルスタまでの切符が欲しいんですが?」

駅員が、僕に聞き返してきた。

「レインからエルスタまでですね?それですと2000ルーンとなります。」

僕は、袋から一万ルーン札を渡した。

駅員が僕から一万ルーン札を受け取り、すぐにお釣を用意して僕に渡した。

「お釣の八千ルーンです。」

僕は駅員からお釣の千ルーン札八枚を受け取って、袋の中に入れた。

駅員さんが僕に尋ねてきた。

「このままホームに入られますか?」

この町にはこれ以上長居するつもりもないし、もうホームに降りても問題はないだろう。

僕は、駅員に言った。

「お願いします。」

僕は改札口を通って、駅のホームへと降りていった。

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