最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

アホ勇者6

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グルエル王国のルンパイヤ邸の客間で数人が、会話をしていた。

訪れた騎士達が、席騎士団長ゴルドーとルンパイアに、アホ勇者の愚行を伝えていた。

「何!勇者がそんなアホなお触れを出したのか?まさか勇者がそこまでアホとはな!」

ダグド国王の兄ルンパイアが、訪れた騎士に尋ねた。

「ダグド、ダグド国王はなぜ亡くなられたのだ?」

騎士達が二人に経緯を説明した。

バングル王国王宮の大広間で、事件は起こった。

その日アホ勇者は、暇を持て余しており家来達に物まねをさせていた。

アホ勇者が使用人の一人に言った。

「おい!羊の物まねをしろ!鳴き声もだ!」

言われた使用人は動揺しながらも、そして四つん這いになりメエーと言った。

だが突然アホ勇者は怒り出した。

「あっ?!羊だぞ!」

言われた使用人は、慌てて謝った。

するとアホ勇者は、次にこう命令した。

「次は子羊の鳴き声をまねろ!」

言われた使用人は、恐る恐る子羊の真似をして、メエーと言った。

再びアホ勇者が、再び怒り出す。

「あっ?!お前!何なんだ!」

子羊の真似をした家来は謝った。

アホ勇者が怒声をあげる。

「子羊の鳴き声は、コヒツジーって言うに決まってるだろうが!だから子羊って言うんだぞ!そんなのも知らねえのか!」

子羊の真似をした家来は怒りに耐えていた。

アホ勇者がその使用人に言った。

「もういい。とっとと失せろ!」

そこにダグド元国王が大広間に入ってきた。

ダグド国王はアホ勇者がやって来た時、混乱を避ける為に、アホ勇者に王位を譲ったのである。

その時はそれが最良と判断した。

だがここまでのアホとはさすがに、予想できなかったのである。

そしてアホ勇者は、再びアホな考えを思いついていた。

「そうだ!さっき尻を拭き忘れたんだ!ここの奴らに尻を舐めさせやろう!そしたらこの偉大でゴージャスな勇者様は、尻を拭かなくてもいいじゃないか!」

するとアホ勇者は、大広間にいた一人のメイドに言った。

「おい!お前!この偉大な勇者様の尻を舐めさせてやる!ありがたく思え!」

メイドは、泣きながら答えた。

「ど、どうかお許しください。」

しかしアホ勇者はさらに続ける。

「遠慮しなくていいぞ!さあ、早く舐めろ!」

するとダグド元国王が、メイドの前に立ってアホ勇者に言った。

「勇者様、お止めください!この者は嫌がっておりますぞ!」

アホ勇者は、逆ギレした様子で言った。

「ああ?なんだ?お前は?!!」

しかしダグド元国王は、怯まずにアホ勇者に言った。

「このような事をしていては、臣下や領民達の心が離れるばかりですぞ!」

するとアホ勇者は、腰を振りながら大声で叫んだ。

「ドンドン、逆転判決!百億万年の刑!」

そしてアホ勇者は持っていた剣で、ダグド元国王をその場で殺害した。

騎士達から経緯を聞き終わると、前騎士団長ゴルドーとルンパイアは大声で言った。

「アホ勇者め!」

二人は凄く怒り、憤っていた。

前騎士団長ゴルドーが、騎士に言った。

「なるほど。だからルンパイヤ様に、グルエルの国王ダーグ様への取り成しの頼みに来たのか?」

騎士達がはい、と答えた。

ルンパイアが、騎士達に伝えた。

「うむ事情は分かった。すぐにダーグ様に加勢を頼もう。よく伝えてくれた、礼を言うぞ。」

騎士達は答えた。

「いえ、それよりも加勢の件宜しくお願いします。」


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