最強勇者の物語2

しまうま弁当

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第3章 逃亡生活

統括者ベルキン

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僕達は螺旋階段を下っていく。


この階段は先ほどの階段とは違って、途中の階では降りられなかった。


下の階へと僕達は螺旋階段を下っていく。

この螺旋階段は、かなり下まで続いていた。

僕達は、螺旋階段の出口にたどり着いた。

この階にオーエンはいるのだろうか?

僕はバルガスに尋ねた。

「オーエンこの階にいるかな?」

するとバルガスが、おかしな返事をした。

「オーエンというのは誰だ?」

僕は、バルガスの返答に困惑した。

もしかしたら緊張の糸を、ほぐそうとしてくれたのかもしれない。

僕はバルガスに、尋ねた。

「ごめん。今のは笑う所だった?」

バルガスが、キョトンとして顔で答えた。

「はっ?何の話だ?」

僕はバルガスに、再び尋ねた。

「だからオーエンというのは誰だ?って聞いたでしょ?」

今度はバルガスが、困惑しながら答えた。

「俺そんな事言ってないぞ。」

えっ?

それじゃあさっきの返事は誰が?

すると後ろから、突然声をかけられた。

「その声を出したのは、私でございます。」

僕達は突然の事で非常に驚いた。

僕達は慌てて、後ろを振り返った。

するとそこには、中年の小柄な男性が立っていた。

暗闇で見にくかったが、恐らく黒い帽子と黒い服を着ていた。

この人いつの間に、後ろに回ったんだ?

僕は恐る恐る、聞いてみた。

「えっと?貴方は一体?」

すると小柄な男性は帽子を取ると、僕達に一礼をした。

そして低い声で、僕達に話しかけた。

「いやはや、申し訳ありません。そこまで驚かれるとは思いませんでしたから。私はベルキンと申します。」

僕は、慌てて自己紹介をする。

「僕はクラークです、宜しく。」

バルガスもベルキンに、自己紹介をした。

僕はベルキンに、改めて尋ねた。

「ベルキンさんは、なぜこんな所にいらっしゃるんですか?」

ベルキンふむと少し考えて、僕に返答した。

「私はこの地を預かる統括者ですので、ずっとここにおりますが?」

この地を預かる?疑問に思い、ベルキンに尋ねた。

「その統括者というのは、どういうものなんですか?」

ベルキンは、快く答えてくれた。

「簡単に言えば、この土地の責任者であり、またここの者達を束ねるリーダーといったところです。」

すると今度は、バルガスがベルキンに尋ねた。

「という事は、あんたはこのジール公国の貴族か何かなのかい?」

するとベルキンは突然笑い始めた、そして僕達に話し始めた。

「どうも先程から、話がずれている様な気がしておりましたが、なるほどそういう事でしたか!私はジール公国の貴族ではありません。」

バルガスは、少し驚いて答えた。

「えっ?それじゃあどうして?」

ベルキンはバルガスに、平然と答えた。

「それは私が人間ではないからです。」

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