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序章
奮戦
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その後すぐにトゥナス騎士団が迷宮都市セルバに入り守備を始めた。
それに続いて冒険者達も町の各所に別れて守備を始めた。
そしてセルバの町の住民達はセルバの北にあるクリール村に避難していった。
それから数日後、魔王軍が迷宮都市セルバの近くに進軍してきた。
セルバの町の中央礼拝堂に指令部が置かれ、そこには町長の姿があった。
町長は天写鏡の写しを使ってセルティアと会話をしていた。
セルティアが天写鏡越しに町長に尋ねた。
「住民達の避難はどうなっていますか?」
町長が天写鏡越しにセルティアに言った。
「すでに完了しております。トゥナス騎士団と冒険者達もそれぞれ配置につきました。」
セルティアが町長に言った。
「そうですか。分かりました。」
町長が安心した様子でセルティアに言った。
「総勢で三千人は超えましょう。心強い限りです。」
セルティアが町長に言った。
「町長、過信は禁物ですよ。」
セルティアが町長に言った。
「各地から大急ぎで兵士をかき集めて、何とか人数は揃えられました。ですが彼らは練度もまだ低くまともな戦闘は無理でしょう。」
町長がセルティアに言った。
「そうですか、となるとやはり冒険者頼みとなりますか。」
セルティアが町長に言った。
「ええ、その通りです。」
すると町長の元に一人の男が報告にやってきた。
「町の西側に魔物の大軍が向かってきています。」
町長がその男に言った。
「何だと?」
セルティアが町長に言った。
「来ましたね。」
そして魔王軍は町の西側から攻勢を始めた。
魔王軍はゴブリンとトロール(巨大な人型の魔物でこん棒を装備している)の混成部隊であった。
すぐに町の西側を守備していた冒険者達と戦闘に突入した。
そこを守備していた冒険者の魔導師が言った。
「ゴブリンとオーガの部隊か。こりゃすごい数だな。これならしっかり稼げそうだ。」
冒険者の剣士が言った。
「ああ、しっかり稼がなくちゃな!ゴブリン一匹につき50万セルティ、トロールは2000万セルティだからな。まずどっちから狙っていくか?」
魔導師が剣士に尋ねた。
「魔王軍の幹部を狙うって方法もあるぞ?魔王軍の幹部を倒せば50億セルティだ!一気に大金を手に入れれるぞ?」
剣士が魔導師に言った。
「幹部なんてどこにいるかわかんねーだろう?目の前のこいつらを潰して稼ぐ方が確実だろうが!!」
魔導師が剣士に言った。
「それもそうだな、よしゴブリン共は俺がやる。てめーにはオーガを任せるぜ!!」
剣士が魔導師に言った。
「おい!仕切るんじゃねえ!!お前の指図なんか受けるか?!!」
魔導師が剣士に言った。
「剣士のてめーがたくさんゴブリン倒すのは無理だろうが?囲まれたら袋叩きだぞ?!!」
剣士が魔導師に言った。
「そりゃてめーだって一緒だろうが?」
魔導師が剣士に言った。
「何言ってるんだ?俺は魔導師だぞ?ゴブリン共を一気に倒す攻撃手段を俺は持ってるんだぞ!」
魔導師が剣士に言った。
「いいぜ!!俺の魔法の威力を見せてやるよ!そこで黙って見てな!!」
魔導師が詠唱を始めた。
「灼熱の業火よ、この地に集いて全ての物を焼き尽くせ!メガ・ボルケーノ!!」
するとゴブリン達の頭上に巨大な炎の球体が現れ、そしてすぐにその炎の球体は大きな炎の竜巻となりゴブリン達やオークを襲った。激しい炎によってたくさんのゴブリン達が倒れた。
そして魔導師が剣士に言った。
「ほらみろ!全体魔法で潰す方が早いだろうが!オガーはてめーにくれてやるよ。さっさと片付けろ!」
剣士が魔導師に言った。
「ちっ!!偉そうに命令しやがって!すぐに片付けてやる。」
すると別の冒険者が後ろから割り込んできた。
「おっと、俺にも戦わせてもらうぜ!」
剣士が割り込んできた冒険者に言った。
「てめー!割り込んでくんな!!あれは俺の獲物だ!!」
割り込んできた冒険者が剣士に言った。
「んなもん誰が決めたんだ??早いもん勝ちだろうが!!」
割り込んできた冒険者はそう言うと、斧を構えてオーガに向かっていった。
剣士が大声で言った。
「ちっ!!くそ!!横取りされてたまるか!!」
剣士も差した剣を抜くとオーガに向かっていった。
割り込んできた冒険者が斧でオークに攻撃した。
「星雲撃(せいうんげき)!!」
剣士も負けじとオークに剣技で攻撃した。
「滅消剣(めっしょうけん)!!」
オーガはふらついたが倒すまでに至らずに、今度はオーガが剣士に反撃をした。
オーガは自分の持つこん棒を剣士に振り下ろした。
だが剣士はオーガが振り下ろしたこん棒を剣先でなんなく受け止めたのだった。
「全く、オーガと戦うのは疲れるな。」
剣士はオーガの攻撃を振り払うと、オーガに再び剣技を放った。
「天空斬(てんくうざん)!!」
この攻撃には耐えきれずにオーガは地面に倒れた。
剣士は割り込んできた冒険者に言った。
「止めを刺したのは俺だ!このオーガの賞金は俺がもらうぞ!!」
割り込んできた冒険者が剣士に悔しそうに言った。
「くそ!!次のオーガは俺が倒すからな!!」
一方こちらは中央礼拝堂である。
ちょうど町の東側からブル司教が戻ってきた所だった。
町長が天写鏡越しに女神セルティアに言った。
「セルティア様、ブル司教が戻りました。」
甲冑姿のブル司教が兜を脱いで天写鏡越しにセルティアに言った。
「このような格好で申し訳ございません。セルティア様。」
セルティアが天写鏡越しにブル司教に言った。
「いえブル司教ご苦労様です。」
ブル司教がセルティアに言った。
「いえ、もったいない御言葉でございます。」
ブル司教がセルティアに言った。
「町の東側には魔物共の姿はありませんでしたので、一旦こちらに戻って参りました。西側の戦況はどうなっておりますか?」
セルティアがブル司教に言った。
「町の西側からかなりの数の魔物が侵入してきています。西側を守っていた冒険者達と遭遇して激しい戦闘になっています。」
ブル司教がセルティアに尋ねた。
「冒険者達はちゃんと戦っておりますか?」
セルティアがブル司教に言った。
「ええ、大言を叩くだけはあります。冒険者達が善戦していますよ。冒険者達が各所で魔物達を押し返しています。」
ブル司教がセルティアに言った。
「まあこれぐらい当然でしょう。あれだけの大金を払ったのです。」
その後も冒険者達が優位に戦いを進めていった。
しばらくしてゴブリンとオークの混成部隊が退却を始めた。
冒険者達が口々に言った。
「魔物達が退却していくぞ!!」
「よっしゃあ、俺様に勝てる訳ないがな!!」
「おい、おい!まだ稼ぎ足りないぞ!!」
西側を守っていた冒険者達数十人が退却する魔物達を追いかけ始めた。
この様子を天写鏡で見ていたセルティアは迷っていた。
「うーん?どうしたものでしょうか?」
ブル司教がセルティアに尋ねた。
「セルティア様、いかがされました?」
セルティアがブル司教に言った。
「魔物達が退却を始めました。」
ブル司教は嬉しそうにセルティアに言った。
「おお!それは吉報でございますな。」
セルティアがブル司教に言った。
「ええそれはいいんですが、町の西側を守っていた冒険者達のおよそ半数が逃げる魔物達を追いかけ始めたんです。」
ブル司教がセルティアに言った。
「なんですと?!すぐに止めさせた方がいいのではありませんか?」
すると町長がブル司教に言った。
「いや、冒険者はみな強い。追撃させても問題ないのではないか?」
セルティアは少し考えた後でブル司教に言った。
「このまま冒険者達には追撃を続けてもらいましょう。」
それに続いて冒険者達も町の各所に別れて守備を始めた。
そしてセルバの町の住民達はセルバの北にあるクリール村に避難していった。
それから数日後、魔王軍が迷宮都市セルバの近くに進軍してきた。
セルバの町の中央礼拝堂に指令部が置かれ、そこには町長の姿があった。
町長は天写鏡の写しを使ってセルティアと会話をしていた。
セルティアが天写鏡越しに町長に尋ねた。
「住民達の避難はどうなっていますか?」
町長が天写鏡越しにセルティアに言った。
「すでに完了しております。トゥナス騎士団と冒険者達もそれぞれ配置につきました。」
セルティアが町長に言った。
「そうですか。分かりました。」
町長が安心した様子でセルティアに言った。
「総勢で三千人は超えましょう。心強い限りです。」
セルティアが町長に言った。
「町長、過信は禁物ですよ。」
セルティアが町長に言った。
「各地から大急ぎで兵士をかき集めて、何とか人数は揃えられました。ですが彼らは練度もまだ低くまともな戦闘は無理でしょう。」
町長がセルティアに言った。
「そうですか、となるとやはり冒険者頼みとなりますか。」
セルティアが町長に言った。
「ええ、その通りです。」
すると町長の元に一人の男が報告にやってきた。
「町の西側に魔物の大軍が向かってきています。」
町長がその男に言った。
「何だと?」
セルティアが町長に言った。
「来ましたね。」
そして魔王軍は町の西側から攻勢を始めた。
魔王軍はゴブリンとトロール(巨大な人型の魔物でこん棒を装備している)の混成部隊であった。
すぐに町の西側を守備していた冒険者達と戦闘に突入した。
そこを守備していた冒険者の魔導師が言った。
「ゴブリンとオーガの部隊か。こりゃすごい数だな。これならしっかり稼げそうだ。」
冒険者の剣士が言った。
「ああ、しっかり稼がなくちゃな!ゴブリン一匹につき50万セルティ、トロールは2000万セルティだからな。まずどっちから狙っていくか?」
魔導師が剣士に尋ねた。
「魔王軍の幹部を狙うって方法もあるぞ?魔王軍の幹部を倒せば50億セルティだ!一気に大金を手に入れれるぞ?」
剣士が魔導師に言った。
「幹部なんてどこにいるかわかんねーだろう?目の前のこいつらを潰して稼ぐ方が確実だろうが!!」
魔導師が剣士に言った。
「それもそうだな、よしゴブリン共は俺がやる。てめーにはオーガを任せるぜ!!」
剣士が魔導師に言った。
「おい!仕切るんじゃねえ!!お前の指図なんか受けるか?!!」
魔導師が剣士に言った。
「剣士のてめーがたくさんゴブリン倒すのは無理だろうが?囲まれたら袋叩きだぞ?!!」
剣士が魔導師に言った。
「そりゃてめーだって一緒だろうが?」
魔導師が剣士に言った。
「何言ってるんだ?俺は魔導師だぞ?ゴブリン共を一気に倒す攻撃手段を俺は持ってるんだぞ!」
魔導師が剣士に言った。
「いいぜ!!俺の魔法の威力を見せてやるよ!そこで黙って見てな!!」
魔導師が詠唱を始めた。
「灼熱の業火よ、この地に集いて全ての物を焼き尽くせ!メガ・ボルケーノ!!」
するとゴブリン達の頭上に巨大な炎の球体が現れ、そしてすぐにその炎の球体は大きな炎の竜巻となりゴブリン達やオークを襲った。激しい炎によってたくさんのゴブリン達が倒れた。
そして魔導師が剣士に言った。
「ほらみろ!全体魔法で潰す方が早いだろうが!オガーはてめーにくれてやるよ。さっさと片付けろ!」
剣士が魔導師に言った。
「ちっ!!偉そうに命令しやがって!すぐに片付けてやる。」
すると別の冒険者が後ろから割り込んできた。
「おっと、俺にも戦わせてもらうぜ!」
剣士が割り込んできた冒険者に言った。
「てめー!割り込んでくんな!!あれは俺の獲物だ!!」
割り込んできた冒険者が剣士に言った。
「んなもん誰が決めたんだ??早いもん勝ちだろうが!!」
割り込んできた冒険者はそう言うと、斧を構えてオーガに向かっていった。
剣士が大声で言った。
「ちっ!!くそ!!横取りされてたまるか!!」
剣士も差した剣を抜くとオーガに向かっていった。
割り込んできた冒険者が斧でオークに攻撃した。
「星雲撃(せいうんげき)!!」
剣士も負けじとオークに剣技で攻撃した。
「滅消剣(めっしょうけん)!!」
オーガはふらついたが倒すまでに至らずに、今度はオーガが剣士に反撃をした。
オーガは自分の持つこん棒を剣士に振り下ろした。
だが剣士はオーガが振り下ろしたこん棒を剣先でなんなく受け止めたのだった。
「全く、オーガと戦うのは疲れるな。」
剣士はオーガの攻撃を振り払うと、オーガに再び剣技を放った。
「天空斬(てんくうざん)!!」
この攻撃には耐えきれずにオーガは地面に倒れた。
剣士は割り込んできた冒険者に言った。
「止めを刺したのは俺だ!このオーガの賞金は俺がもらうぞ!!」
割り込んできた冒険者が剣士に悔しそうに言った。
「くそ!!次のオーガは俺が倒すからな!!」
一方こちらは中央礼拝堂である。
ちょうど町の東側からブル司教が戻ってきた所だった。
町長が天写鏡越しに女神セルティアに言った。
「セルティア様、ブル司教が戻りました。」
甲冑姿のブル司教が兜を脱いで天写鏡越しにセルティアに言った。
「このような格好で申し訳ございません。セルティア様。」
セルティアが天写鏡越しにブル司教に言った。
「いえブル司教ご苦労様です。」
ブル司教がセルティアに言った。
「いえ、もったいない御言葉でございます。」
ブル司教がセルティアに言った。
「町の東側には魔物共の姿はありませんでしたので、一旦こちらに戻って参りました。西側の戦況はどうなっておりますか?」
セルティアがブル司教に言った。
「町の西側からかなりの数の魔物が侵入してきています。西側を守っていた冒険者達と遭遇して激しい戦闘になっています。」
ブル司教がセルティアに尋ねた。
「冒険者達はちゃんと戦っておりますか?」
セルティアがブル司教に言った。
「ええ、大言を叩くだけはあります。冒険者達が善戦していますよ。冒険者達が各所で魔物達を押し返しています。」
ブル司教がセルティアに言った。
「まあこれぐらい当然でしょう。あれだけの大金を払ったのです。」
その後も冒険者達が優位に戦いを進めていった。
しばらくしてゴブリンとオークの混成部隊が退却を始めた。
冒険者達が口々に言った。
「魔物達が退却していくぞ!!」
「よっしゃあ、俺様に勝てる訳ないがな!!」
「おい、おい!まだ稼ぎ足りないぞ!!」
西側を守っていた冒険者達数十人が退却する魔物達を追いかけ始めた。
この様子を天写鏡で見ていたセルティアは迷っていた。
「うーん?どうしたものでしょうか?」
ブル司教がセルティアに尋ねた。
「セルティア様、いかがされました?」
セルティアがブル司教に言った。
「魔物達が退却を始めました。」
ブル司教は嬉しそうにセルティアに言った。
「おお!それは吉報でございますな。」
セルティアがブル司教に言った。
「ええそれはいいんですが、町の西側を守っていた冒険者達のおよそ半数が逃げる魔物達を追いかけ始めたんです。」
ブル司教がセルティアに言った。
「なんですと?!すぐに止めさせた方がいいのではありませんか?」
すると町長がブル司教に言った。
「いや、冒険者はみな強い。追撃させても問題ないのではないか?」
セルティアは少し考えた後でブル司教に言った。
「このまま冒険者達には追撃を続けてもらいましょう。」
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