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リアル風な結末。
しおりを挟むリアル風な結末。
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顔色の悪いおじいさんが必死の形相で車椅子をこぎ、そのまま凄い速さでこちらへ向かって来た。
そして、俺の車の前で急停止すると、ガチャガチャと助手席のドアを開けようとした。
俺はとてもビビったが、鍵が掛かっていてドアは開かない。少し安心した。けど、そのおじいさんはバンバン窓を叩いて、開けろと騒いだ。
ビビりながら窓を開けると、家に連れて行ってくれと頼まれた。無論、親戚でもない全く見ず知らずのおじいさんだ。家なんか知る筈がない。
しかし、そんなことをしてもいいのか・・・という前に、俺はこのおじいさんが怖かった。
黙っていると、おじいさんは必死な様子で俺に言った。家に連れて行けとは言わないから、せめてコンビニに連れて行ってくれと。
なんでも、病院のご飯は薄味で美味しくないらしい。金は持っているし、なんなら俺にタクシー代を出すからと、懇願された。
困った・・・と、思っていると、病院の方から看護士が数名走って来て、あっという間におじいさんの車椅子を押して病院へと連れ戻して行った。
看護士さんは俺に丁寧に謝っていたが、おじいさんは病院の飯は不味いから戻りたくない! 家に帰せ! と、最後までごねていた。
後日聞いた話に拠ると、病院を抜け出そうとする患者は案外多いらしい。
看護士とは、とても大変な職業なのだろう。
俺は深夜のドライブ中、病院近くの道で、車椅子のおじいさんに無理矢理ヒッチハイクをされそうになったという、ある意味怖い目に遭ったのだった。
幽霊かと思って、かなりビビった。
もう、夜中にあの道は通らないことにしよう。
__________
夜中に脱走する患者・・・
いろんな意味で怖いと思います。
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