嘘を一つ、吐きましょう。

 婚約が、決まってしまいました。

 嫌だと、どんなに泣いて縋っても、覆らない。それが運命だというならば――――

 覚悟を決めることに致します。

 嘘を一つ、吐きましょう。

 身を守る為の嘘。

 周囲を欺く為の嘘を一つ。

 そして、擬態をするのです。

 王子様。わたくしの、婚約者となる王子様。

「貴方は、大切な方です」

 と、微笑みながらそれだけを言って、余計な口は一切噤むことに致します。

 そう、全てが終わるまでは――――

 あとは・・・白い結婚による離縁の申請が通るのを待つだけ、ですわね。

 それメリバじゃねぇよっ!? どんな修羅場! 地獄の結婚生活だよっ!? の、割りを食った後の話。

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