20 / 33
救出
しおりを挟む
ギルドを出て裏に続く細い道に入ると、そのまま駆け抜けギルドの裏に出る。
ギルドの裏は、ちょうど武器屋が店を構えており、強烈な金属と油の臭いがゼロの鼻に突き刺さる。
「ひどい臭いだ」
鼻を抑えながら扉を探すと、随分開けられていないのだろう錆びて所々茶色に染まっている鉄の扉を見つける。
「これだな」
ドアノブを捻るが、鍵がかかっている。
「仕方がない、壊す他ないな」
ゼロは軽くステップを踏むと、勢いよく右足を突き出し、扉を蹴破った。
激しい音を立てて、地下へと繋がる階段を転げ落ちる2つに割れた扉は、やがて壁にぶつかる音とともに止まった。
「行くか」
突如現れた黒の霧に手を伸ばすと、愛刀である''叢雲''を取り出す。
鞘を抜き、黒い霧に収めると漆黒の柄からは想像出来ない白銀の刃が顕になる。
大きな音に扉が開いたことが、地下にいた者達に聞こえたのだろう、複数名の慌ただしい声は地上にまで薄らと聞こえてくる。
(クソっ、間に合えよ)
最悪の結末がゼロの頭をよぎる中、壁を蹴るように螺旋状の階段を素早く壁から壁へと飛び移りながら降りる。
ギルドの裏は、ちょうど武器屋が店を構えており、強烈な金属と油の臭いがゼロの鼻に突き刺さる。
「ひどい臭いだ」
鼻を抑えながら扉を探すと、随分開けられていないのだろう錆びて所々茶色に染まっている鉄の扉を見つける。
「これだな」
ドアノブを捻るが、鍵がかかっている。
「仕方がない、壊す他ないな」
ゼロは軽くステップを踏むと、勢いよく右足を突き出し、扉を蹴破った。
激しい音を立てて、地下へと繋がる階段を転げ落ちる2つに割れた扉は、やがて壁にぶつかる音とともに止まった。
「行くか」
突如現れた黒の霧に手を伸ばすと、愛刀である''叢雲''を取り出す。
鞘を抜き、黒い霧に収めると漆黒の柄からは想像出来ない白銀の刃が顕になる。
大きな音に扉が開いたことが、地下にいた者達に聞こえたのだろう、複数名の慌ただしい声は地上にまで薄らと聞こえてくる。
(クソっ、間に合えよ)
最悪の結末がゼロの頭をよぎる中、壁を蹴るように螺旋状の階段を素早く壁から壁へと飛び移りながら降りる。
0
お気に入りに追加
114
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる