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第1章 出会い
25. 説得失敗 ※
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「ねぇ、オレの子を孕んでよ」
「…それは、どういう…」
「そのままの意味だよ。オレの子供はさ、同じ白髪を持って産まれてきそうじゃん。でもさ、相手がアンタみたいな黒髪だったらどうなるかな?白黒の頭して生まれてきたら面白いよね」
この男は何を言っているんだろう。
面白いって何が?冗談みたいな話だ。
でも、この男は本気だ。今も俺の服を着々と脱がしている。
「…っ、いやだ…」
アンタがその気にさせたんだよ?さっき、オレのこの忌々しい白い髪を綺麗って言ったじゃん。それでオレ、これは運命だと思ったんだ」
それで何故子供を作るなんて発想になるんだ。この男、普通じゃない。
「あの騎士団長とはもうシたの?窓の外からキスしてるとこ見えてたよ。そういう仲なんでしょ?」
「リベルトとは…そういうのじゃない」
まだ、付き合ってない。俺が気持ちを伝えてないから。あの時、もっと早く自分の気持ちに気づいていればこんなことにはならなかったかもしれないけど、今そんなことを考えてももう遅い。
「あ、そうなの?あの騎士団長はさ、金髪で魔法もろくに使えないくせに強くてズルいよね~やたらチヤホヤされてるのもムカつく」
始めはこれまで虐げられてきて、今も危険な仕事をしてる可哀想な人だと思った。でも、そうじゃなかった。
「リベルトのこと、何も知らないのにそんなこと言うな」
リベルトは騎士団長としての仕事が忙しいのに、毎日朝早くに起きて団員達と一緒に鍛錬してる。それに、リベルトがみんなに慕われているのは、リベルト自身が強くて優しい、頼りになる騎士団長だからだ。
「リベルトは、あなたと違って自分を卑下したりしない。欠点があったとしても、それを隠してもまだ有り余るくらいの長所があって、努力も怠らない」
「へ~そんな風に庇うんだ。面白くないな」
この男からずっと感じていた違和感。
恨んでいるという割にはそんな感じがしなかったのは、この男自身、全てを諦めてしまっているからだ。こうなると、いくら周りに良い人が居たとしても、気づくことすら出来なくなる。
俺も、これまで自分に恋愛なんか出来ないと思いこんでいたせいで、自分からチャンスを逃していたと今になって気づいた。最初から決めつけて諦めていたら、幸せは逃げてしまうんだ。
「…1番差別をしているのは、あなた自身じゃないか」
これを自覚しないと、この人はずっとこのまま変わることが出来ないだろう。
「…………」
「まだやり直せる、だから…」
こんなことはやめて、もっとちゃんとした仕事をした方がいい。そう言いかけて、自分の考えが甘かったことを思い知らされた。
「…はは、そんなにやめてほしい?オレにそんな風に言ってくれた人はアンタが初めてだよ。でも、だからってやめないよ?」
「…っ、どうして…」
「むしろ、ますます興味が湧いちゃった。」
男はそう言って、キスをしてきた。
俺はすぐに顔を離そうとしたが、男が頭の後ろを掴んで固定してきて、逃れられない。
「…っ!」
さらに、驚いて口を開けてしまった隙に、男の口の中から錠剤のようなものが入ってきて、そのまま飲み込んでしまった。
毒だったらどうしようと、顔面蒼白になった俺に、男は淡々と告げた。
「安心してよ、ただの気持ちよくなれる薬だから。即効性だからもう効いてくるよ」
そう言われすぐに、身体が異常に熱くなってきた。それにアソコがじんじんして痛くて、何だかお尻もムズムズしてきた。
「…はぁはぁ…なに、これ…」
「めちゃくちゃデカいおっさんにも効くやつだから、アンタにはちょっと強すぎたかもね~」
男が慣れた手つきで俺の胸元を指で撫でると、全身に電流が走ったようにビクビクと勝手に身体が跳ねた。
「……っ、ぅあ!」
「おお、すごいね~じゃあ、次ここ触ったらどうなっちゃうんだろうね?」
そう言って男は、胸元で既に硬く立ち上がってしまっているピンク色の突起へと手を近づけてきた。
ーーーーーーー
次回しっかりR18です。
「…それは、どういう…」
「そのままの意味だよ。オレの子供はさ、同じ白髪を持って産まれてきそうじゃん。でもさ、相手がアンタみたいな黒髪だったらどうなるかな?白黒の頭して生まれてきたら面白いよね」
この男は何を言っているんだろう。
面白いって何が?冗談みたいな話だ。
でも、この男は本気だ。今も俺の服を着々と脱がしている。
「…っ、いやだ…」
アンタがその気にさせたんだよ?さっき、オレのこの忌々しい白い髪を綺麗って言ったじゃん。それでオレ、これは運命だと思ったんだ」
それで何故子供を作るなんて発想になるんだ。この男、普通じゃない。
「あの騎士団長とはもうシたの?窓の外からキスしてるとこ見えてたよ。そういう仲なんでしょ?」
「リベルトとは…そういうのじゃない」
まだ、付き合ってない。俺が気持ちを伝えてないから。あの時、もっと早く自分の気持ちに気づいていればこんなことにはならなかったかもしれないけど、今そんなことを考えてももう遅い。
「あ、そうなの?あの騎士団長はさ、金髪で魔法もろくに使えないくせに強くてズルいよね~やたらチヤホヤされてるのもムカつく」
始めはこれまで虐げられてきて、今も危険な仕事をしてる可哀想な人だと思った。でも、そうじゃなかった。
「リベルトのこと、何も知らないのにそんなこと言うな」
リベルトは騎士団長としての仕事が忙しいのに、毎日朝早くに起きて団員達と一緒に鍛錬してる。それに、リベルトがみんなに慕われているのは、リベルト自身が強くて優しい、頼りになる騎士団長だからだ。
「リベルトは、あなたと違って自分を卑下したりしない。欠点があったとしても、それを隠してもまだ有り余るくらいの長所があって、努力も怠らない」
「へ~そんな風に庇うんだ。面白くないな」
この男からずっと感じていた違和感。
恨んでいるという割にはそんな感じがしなかったのは、この男自身、全てを諦めてしまっているからだ。こうなると、いくら周りに良い人が居たとしても、気づくことすら出来なくなる。
俺も、これまで自分に恋愛なんか出来ないと思いこんでいたせいで、自分からチャンスを逃していたと今になって気づいた。最初から決めつけて諦めていたら、幸せは逃げてしまうんだ。
「…1番差別をしているのは、あなた自身じゃないか」
これを自覚しないと、この人はずっとこのまま変わることが出来ないだろう。
「…………」
「まだやり直せる、だから…」
こんなことはやめて、もっとちゃんとした仕事をした方がいい。そう言いかけて、自分の考えが甘かったことを思い知らされた。
「…はは、そんなにやめてほしい?オレにそんな風に言ってくれた人はアンタが初めてだよ。でも、だからってやめないよ?」
「…っ、どうして…」
「むしろ、ますます興味が湧いちゃった。」
男はそう言って、キスをしてきた。
俺はすぐに顔を離そうとしたが、男が頭の後ろを掴んで固定してきて、逃れられない。
「…っ!」
さらに、驚いて口を開けてしまった隙に、男の口の中から錠剤のようなものが入ってきて、そのまま飲み込んでしまった。
毒だったらどうしようと、顔面蒼白になった俺に、男は淡々と告げた。
「安心してよ、ただの気持ちよくなれる薬だから。即効性だからもう効いてくるよ」
そう言われすぐに、身体が異常に熱くなってきた。それにアソコがじんじんして痛くて、何だかお尻もムズムズしてきた。
「…はぁはぁ…なに、これ…」
「めちゃくちゃデカいおっさんにも効くやつだから、アンタにはちょっと強すぎたかもね~」
男が慣れた手つきで俺の胸元を指で撫でると、全身に電流が走ったようにビクビクと勝手に身体が跳ねた。
「……っ、ぅあ!」
「おお、すごいね~じゃあ、次ここ触ったらどうなっちゃうんだろうね?」
そう言って男は、胸元で既に硬く立ち上がってしまっているピンク色の突起へと手を近づけてきた。
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次回しっかりR18です。
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