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ゼノウの伽講座 ※R18
しおりを挟むゼノウはその日、ガチガチに緊張していた。
今日、念願叶って漸くイヴァンと番になれる。
クロニクル公爵に挨拶に行った際「こんな歳まで待たせるようなウジウジした奴にうちの可愛い息子を任せていいものか。」
などと言われ、何ヶ月間も毎日、公爵に頭を下げに屋敷に通い、昨日ついに許可を貰えた。
イヴァンと番える!!
ドキドキしながら、寝室の扉をゆっくり押し開けると・・・・そこには風呂上がりのイヴァンがいた。
柑橘系の爽やかな酸っぱさにほんのり甘みが混じったような匂いが部屋を満たしており、ゼノウは思わず唾を呑んだ。
髪をセットしていないと随分と幼く見える。
ゼノウの心臓はドキドキドキドキとはち切れんばかりに高鳴っていた。
「ゼノウ、緊張してるな。」
イヴァンがふっと笑みを溢す。
「当たり前だ。10歳の時から夢見た瞬間なんだから緊張もするだろ。」
「ふふっ、そうか。私もだ。」
そう言うとイヴァンはゼノウの手を自身の胸元に押し当てる。
トクトクと温かい心臓の鼓動が掌にじんわりと伝わってきた。
「べ、ベッド行くか?」
「そうだな。楽しみだ。」
その一言にゼノウの緊張はさらに高まる。
イヴァンを満足させなくては!!
男としてアルファとしてゼノウの意地の見せ所・・・・のはずだった。
ベッドに横になった二人はまずキスをした。
恐る恐るイヴァンの口に舌を差し込むと肉厚の舌で絡め取られる。
今まで一度も交わしたことのない濃厚なキスだった。
それだけでゼノウの下腹部はピクリと反応を示す。
次にイヴァンの服を脱がせる。
均等についた筋肉が素晴らしい。
イヴァンのその芸術品のような体にそっと触れると「んっ」と可愛らしい声。
思わず漏れた声を恥ずかしがるイヴァンを見てさらに興奮した。
キスをしながら体を弄る。
イヴァンも時折、くぐもった声を漏らしながら感じていた。
フェロモンだって濃いのが漏れている。
ゼノウの口からとめどなく唾液が分泌されているのがその証拠だ。
イヴァンの後ろの孔に指を浅く入れてみると、
濡れてる・・・・。
イヴァンの孔はクチュッと音が鳴るほど濡れていた。
そのことに自信を持ったゼノウは大胆に指を2本突き入れ、バラバラに動かす。
時折、掠めるいいところにイヴァンの腰は揺れた。
ゼノウの陰茎は特大だ。
念には念を入れて時間を掛けてよく解す。
ーーーー機は熟した。
とうとうだ。とうとうイヴァンと一つになれる!!この時をずっと夢に見ていた。
イヴァンの足を左右にグッと割り開き、怖がらせないように優しく啄むようにキスを落とす。
そして、いざ挿入!と自身の陰茎に手をかけたとき、まさかと思った。
「た、勃たないだと!?何故だ!?こんなにも興奮しているのに何故こいつはこんなしょぼくれている!?!?」
ふにゃふにゃとしょぼくれた情けないやつが・・・・そこにはいた。
「う、嘘だっ!!なんで!?違うんだイヴァン!!今勃たせるからちょっとそのままで!!ちょっとだけ待ってくれ!」
パニくりながらも必死に自身を扱く。
焦りからか全く勃つ気配がない。
必死に自身を扱く間抜けなゼノウの手をイヴァンがそっと掴んで止めさせた。
もしかしたら、今日はもうやらない。と言われるかもしれない。
ゼノウは今日という日をそれはそれは楽しみにしていたのだ。
絶対にやめたくない。
絶対に入れたい。
絶対に頸を咬む。
口を開こうとしたその時、一瞬早くイヴァンが言葉を発した。
「・・・・すまない。私のフェロモンが酸っぱいせい 「違うっ!!それは違うっ!!絶対違うっ!!ただの緊張だっ!!すぐに勃つ!絶対今日番うからな!」
あまりのゼノウの剣幕に呆気に取られたあと、イヴァンはふっと笑みを零した。
「じゃあ、よければ私にやらせてくれ。本で勉強してきたから上手くできると思う。」
そう言うと、イヴァンはトンッとゼノウを軽く押し、ゼノウはされるがままベッドへと転がった。
「イヴァンっ、何をっ!?」
「シー、ゼノウ黙って。」
そう言うと、イヴァンはゼノウの上に跨り、キスを落とす。
それから舌でゼノウの耳を愛撫する。
ダイレクトに響く艶やかな音が堪らない。
首筋、胸筋、腹筋、ヘソ・・・・
舌先を固くして肌を滑っていく。
ゼノウの顔を見上げながら、妖艶な笑みを浮かべるイヴァンに目が釘付けになった。
それから、とうとうゼノウの下腹部にたどり着くと、鬼頭にチュッとキスを落とし、陰茎を一気に咥え込んだ。
力ない陰茎とは言え、それでもそこそこデカい。
でもイヴァンの口にはすっぽりと収まってしまう。
口の中でコロコロと舌を絡められ、裏筋をすりすりと舐め上げられる。
イヴァンが頭を上下する度、グチュグチュ卑猥な音がして情欲を煽られた。
「ハァッ、イヴァン、タマも舐めてくれ。」
そうお願いすると、ほんのりと笑ったイヴァンが手で竿を扱きながらタマをぺろぺろしてくれる。
もう片方の手は自身の後ろの孔に。
グチュグチュと自分で解しながら、ゼノウの陰茎を舐めるイヴァンのエロすぎる姿を見て、ヤツはとうとうギンギンに勃ち上がった。
「よしっ、勃ったな」
満足そうに笑い、唇をペロッと舐め上げるイヴァンはそれはそれはイヤらしい。
彼は体をずらして自身の孔にゼノウの陰茎を押し当てた。
「入れるぞ?」
イヴァンはそう言うと少しずつ腰を下ろす。
ツプンっと先っぽが飲み込まれ、イヴァンは思わず声を漏らす。
「んっ・・・・//」
ゆっくりゆっくりと自分の陰茎が孔に埋まってく様は・・・・エロい。
そして、イヴァンの中が温かい。
あまりの気持ち良さに気を抜くとすぐ達してしまいそうだ。とゼノウは思った。
「ハァー、ヤバい。イヴァン、信じられないほど気持ちいい。」
「んっ、そう、か・・・・あっ、よ、よかった。私も、んぅ、き、気持ちいっ」
陰茎が埋め込まれる度、イヴァンの腹の中がうねり、ゼノウの熱が高められる。
「あんっ、んっ、ここまで、しか、入らな・・・・」
根元を二割程残したところで、イヴァンの結腸口にトンッと当たった。
「ハァッ、お前の中、うねってて・・・・堪まらん。」
イヴァンが腰を上下させる度、結腸口に亀頭が当たる。
イヴァンも気持ちがいいのか、頬を上気させ、先走りをポタポタとゼノウの腹の上に垂らした。
「イヴァン、俺も動いていいか?」
「あっ、はっ、ダメ。私がっ、ハッ、」
言葉にならない声を漏らすと、イヴァンはゼノウの胸に手を置き、腰の動きを一気に早めた。
「ゔっ、イヴァンッ、そんなっ、動かされるとヤバッ」
「あっ、あっ、」と気持ちよさそうに声を漏らすイヴァンにはゼノウの声は聞こえていない。
ジュブッ ジュブッ
「あ゛っ、ハッ、逝くっ」
イヴァンが痙攣すると中の肉がキュッと締まり、ゼノウも堪らず精を吐き出す。
体を支えていたイヴァンの逞しい脚がガクガクと震え力を失なった時、まだ精を放っていたゼノウの巨大な陰茎が一気に結腸口を貫いた。
「あ゛っあ゛ぁぁあっ、」
先程までは控えめに喘いでいたイヴァンが喉から悲鳴を発し、体を弓形にしならせるとプシャッと潮を噴き出す。
半開きになった口からは涎が垂れ、目はトロンと艶麗な色を写していた。
いつも清廉なイヴァンの艶っぽい官能的な姿。
そうさせているのが自分だと思うと、ゼノウは堪らない気持ちになる。
イヴァンが落ち着くまで抱き締め、背中を撫でる。
痙攣が徐々に治ると、もぞりと腕の中で彼がみじろいだ。
「大丈夫か?」
「あっ、あぁ。すまない。意識が飛んでしまったみたいだ。」
「初めてで結腸貫くなんて・・・・ごめんな?痛くなかったか?」
「いや・・・・逆に気持ち良すぎて死ぬかと思った。
ゼノウが私の中で達してくれたかと思ったら嬉しくて、脚に力が入らなくなった。」
甘える様にゼノウに擦り寄る可愛いイヴァン。
可愛い 可愛い ほんと可愛い!
「お前の中が気持ち良すぎて俺もヤバかった。
今度は背中からやっていいか?
イヴァンの頸噛みたい。」
「・・・・うん。頼む。」
すでに繋がった後だというのに、生娘の様に恥じらうイヴァン・・・・可愛い!!
四つん這いになったイヴァンを後ろから堂々と眺める。
先程はよく見えなかった孔が丸見えだ。
自分が放った精がトロトロと流れ出てきてイヴァンの内腿を伝っていく。
エロい・・・・。
未だかつてこんなエロい光景があっただろうか・・・・いや、ない!
流れ落ちる精液を指で掬い、孔の淵に塗りつけるとヒクヒクと反応する。
・・・・可愛い。
しつこく孔の淵をなぞり、皺の一つ一つに指を這わせていると、イヴァンが怒ったように振り向いた。
「んっ、もうあまり苛めないでくれ。我慢できない・・・・早くゼノウの大きいの入れてほしい。」
その言葉を聞いてゼノウの陰茎がバキバキに固くなる。
陰茎をぴとりと孔の入り口に押しつけるとぱくぱくと物欲しげに孔がひくつく。
ゆっくり慎重に亀頭を埋め込むと、思わず熱い息を吐いた。
気持ちいい・・・・。
後ろからだとイヴァンの頸がよく見える。
今からあそこを噛んで、永遠にこいつを俺のものにする。
そう思うだけで興奮して、凶悪なほど陰茎が膨らんだ。
「あっ、バカッ、それ以上大きくするなぁっ」
イヴァンの腹に手を当て、自分の陰茎がどこまで入っているのかを確認する。
臍の下辺りを軽く押すと、ちょうど亀頭がグリっと刺激された。
「まだ七割ほどしか入ってないのにもうこんなところか。全部埋めたらどこまで行くんだ?」
今度は臍を通り越し、少し上の方を撫で上げると、イヴァンが体を燻らせた。
「あ゛っ、一番、深いところでっ、繋がりな、がらっ、ゼノウと番にっ、なりたっ・・・・」
まだ少し揺すっただけなのに、イヴァンは腕の力が抜けて尻だけ突き出す格好になった。
先程結腸を貫いた時の刺激を思い出しているのか・・・・期待した様に孔の中の肉が収縮を繰り返す。
ヤバい・・・・今にも爆発しそう。
一旦動きを止め、大きく息を吐き出し、神経を集中させる。
ふーっ、大丈夫だ。俺はできる男だ。
射精ぐらい完璧にコントロールしてみせる。
腰の動きを再開すると、徐々に速度を早めた。
「あっ、ゼノっ、そこっ、気持ちいっ」
よし、大丈夫っ、イヴァンも感じてくれてる。
「っ、結腸まで貫くぞっ」
言うや否や結腸口を鬼頭で押し開く。
グポッという感触と共に陰茎が締め付けられ、自身の陰毛がイヴァンの尻たぶに埋まるほど深く繋がった。
「あ゛っ、あ゛っ、ぎだっ、入って、あ゛っ、」
グポッ グポッ パンッ パンッ
熱が高まり、我慢の限界までくるとイヴァンの腕を引き、体を勢いよく引き起こした。
「ハッ、噛むぞっ」
「っ、うんっ、噛んでっ!ゼノっ、噛んでっ!」
「イヴァン、愛してる」
「わっ、たしもっ、愛しっ、あ゛っあぁぁあ」
ガブリっと音がしそうなほど、豪快に頸に歯を立てた。
イヴァンは皮膚が破ける感触と同時に体中が幸福感で包まれる。
ビュクッ ビュクッ
その瞬間、共に果てると、二人してベッドに倒れ込んだ。
「あーー、ハァ、ハァッ、ヤバいなこれっ、ハァッ、幸せすぎる。」
荒い息を零しながらゼノウは微笑み、イヴァンのこめかみにキスを落とす。
甘やかな雰囲気の中、彼の顔を見て・・・・ギョッとした。
「イヴァン、なんで泣いてるんだ!?痛かったのか!?ごめんっ、痛いよなっ、血出てるし、すぐ止血するものを・・・・」
「違うっ!!う、嬉しくて・・・・。
ゼノウと番えるなんてっ、おも、思ってなかったから・・・・嬉しい。
ゼノウこと、諦め、なくて・・・・よかった。
・・・・俺を選んでくれてありがとう。」
宝石みたいな碧眼の瞳からぽろぽろといじらしく涙を流すイヴァンを力一杯抱き締める。
「くそっ、ごめんな。俺が不甲斐ないから・・・・長い間待たせて不安だったよな?ほんとごめん。その分、これから目一杯幸せにするって誓う。」
「うん・・・・。私もゼノウを幸せにしたい。」
二人は微笑み合いながら、この上なく甘くて酸っぱいキスを交わした。
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