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(48)急襲
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門番の詰め所で、ひとり待つ。
多分、老人のシュタインよりも、私は今この場面では非力で役立たずだ。であれば、皆の迷惑にならないよう隠れているのが一番皆の為になるに違いない。ちょっと不安だが。
「――分かったわ。シュタイン、危なそうならすぐに皆を避難させて頂戴」
「畏まりました。――フレデリック、行きなさい」
「はい!」
フレデリックが、門の鍵を開け、出て行った。
「合鍵が詰め所の中にありますので―!」
「分かったわ! よろしくね!」
「はい!」
フレデリックが、夜の闇に溶けていった。
「――さて、では私も屋敷に戻りますので、ナタ様は詰め所へ」
「うん……」
正直、怖い。すると、シュタインが初めて見るような温和な笑顔を見せた。
「気持ちを大きく持って下さい、ナタ様。ナタ様もゴードン様も何もされていないのですから、いずれ全ていい方向へ参りましょう」
精一杯私を励まそうというシュタインの言葉に、私の目頭がじんわりと暖かくなった。急ぎ背中を向け、詰め所の椅子に腰掛ける。
「あっありがとうシュタイン! 私はこの通り、全然大丈夫だから!」
「――はい。では、いってまいりますね。なるべく早く戻りますから」
「うん、気を付けて……!」
シュタインが、屋敷へと歩いて向かっていく。
ひとりきりになってしまった私は、はしたなくはあるが、椅子の上に踵を乗せ、膝を抱えて膝の間に顔を埋めたのだった。
外界から、自分を守るように。
どれくらい、そうして過ごしていただろうか。静かになると響き渡る虫の声は、前世の子供の頃に経験した、田舎での夜を思い出させた。正直前世は全てを覚えている訳ではなく、ナタとしての意識の方が圧倒的に強い。だが、ふとした折に記憶の断片が突然ぐわっと脳内に押し寄せる時がある。
今がその時だった。
祖母の家にはエアコンなどなく、障子を開けて蚊帳の中に布団を敷いて寝た。じっと聞き耳を立てていると、一種類と思われた虫の声は、実は様々な虫の大合唱だったことが分かり、なんだか嬉しく思ったものだ。隣で寝る母のいびきがうるさかったが、仰向けを頑張って横向きにさせると止んだりしたのを思い出した。前世の頃から、自分でなんとかしようという気持ちが強い子だったのかもしれない。令嬢には、実に不向きな性格といえよう。
アンジェリカの様に大人しく、アルフレッドの我儘にもにこにこ笑っていられるくらいの包容力が私にあれば、婚約生活はあそこまで辛いものではなかったのではないか。そうも思ったが、元々の性格は変えられない。
だから、アルフレッドの生誕祭で奴が私に言った内容は、即席のものではあったが、あながち間違ってはいなかったのだ。
私は、自分を抑えてまで国には尽くせない。自分を放り出すと分かっている婚約者に、聖母のような心で接するなど、そもそも私には無理だったのだ。
つらつらとそんなことを考えながら、そういえばシュタインが遅いな、と私は思い始める。フレデリックが遅いのは分かる。街までは遠くはないが、往復にはそれなりの時間がかかるからだ。ただ、シュタインは王国騎士団を探しに行っただけなのに、何故ここまで時間がかかっているのか。せめて他の使用人を寄越して中の状況説明をさせるくらい、シュタインのことだからすぐに思いつくだろうに。
ふと、違和感を覚えて私は頭をそっと起こす。詰め所から少しだけ離れた場所にある篝火の回りには、羽虫が飛んでいる。何だ。何がおかしいのか。
私は耳を澄ませる。何か聞こえないか。
そして、気付いた。それは逆なのだと。聞こえるのではない、聞こえなくなったのだ。
虫の鳴き声が。
「――!!」
私は立ち上がると、詰め所から一気に飛び出した。詰め所の出口は一箇所。この中で追い詰められたら、それこそ袋のネズミだ。
一瞬で辺りの状況を確認したが、とりあえず篝火の灯りが照らす範囲には人影はいない。屋敷は、危険だ。そうだ、外に出てレオンの家まで走ろう。もしかしたら、こちらに向かってきている筈のレオンと合流出来るかもしれない。そうしたら、一緒に屋敷に行ってもらって、シュタイン達がどうなっているのかを確認すればいい。そうだ、そうしよう。
私は急ぎ門へと駆け寄った。ハッと息を吐く音と、こちらに向かってくる衣擦れの音がする。怖い、怖くてとてもじゃないが振り返れない。
でも、前に人さらいに遭った時みたいに、きっとレオンが助けてくれるから、今私に出来ることは、走ることだ。
私は、門までの距離を全速力で走った。王都にいた時よりも、格段に体力はついた。なんせ、毎日街まで徒歩で往復していたのだ。そこそこなウォーキングである。食材の買い出しで街も練り歩いたし、お前本当に公爵令嬢かという程度には私は健康体になっていた。
だから、私の全力疾走は追手達にとっては意外だったのだろう。
怒号が鳴り響いた。
「おいっ! 外に出られたら拙い! 追いかけろ!」
「おう!」
聞いたことのない男らの声だった。首から背筋にかけて、ざっと寒気が襲った。やはり狙いは私なのだ。理由は分からないが、アルフレッドは私を狙っているのだ。
私が門の前まで到達すると、施錠されていなかった鉄の棒を横にずらしていく。
「ああもう! 引っかからないでよ!」
怒り任せにガンガンぶつけ、何とか棒をずらすと、内開きの門を開けた!
「――ナタ様!」
遠くから、シュタインの聞いたこともない様な悲痛な叫び声が聞こえた。ああ、無事だったんだ、よかった、そう思った瞬間。
ドン! と身体に衝撃が走った。
みぞおちに何かが物凄い勢いでぶつかり、息が出来なくなり、私の身体が言うことを聞かなくなっていく。
ああ、倒れる。
視界の定まらない頭でそうぼんやりと考えると、誰かが私のお腹を抱えたのが分かった。
「とんだ公爵令嬢だな」
ぼそりと呟く声は、やはり聞いたことのない声だった。段々と暗くなっていく視界に映ったのは、男の左手にはめられた木の模様が掘られた指輪だった。
多分、老人のシュタインよりも、私は今この場面では非力で役立たずだ。であれば、皆の迷惑にならないよう隠れているのが一番皆の為になるに違いない。ちょっと不安だが。
「――分かったわ。シュタイン、危なそうならすぐに皆を避難させて頂戴」
「畏まりました。――フレデリック、行きなさい」
「はい!」
フレデリックが、門の鍵を開け、出て行った。
「合鍵が詰め所の中にありますので―!」
「分かったわ! よろしくね!」
「はい!」
フレデリックが、夜の闇に溶けていった。
「――さて、では私も屋敷に戻りますので、ナタ様は詰め所へ」
「うん……」
正直、怖い。すると、シュタインが初めて見るような温和な笑顔を見せた。
「気持ちを大きく持って下さい、ナタ様。ナタ様もゴードン様も何もされていないのですから、いずれ全ていい方向へ参りましょう」
精一杯私を励まそうというシュタインの言葉に、私の目頭がじんわりと暖かくなった。急ぎ背中を向け、詰め所の椅子に腰掛ける。
「あっありがとうシュタイン! 私はこの通り、全然大丈夫だから!」
「――はい。では、いってまいりますね。なるべく早く戻りますから」
「うん、気を付けて……!」
シュタインが、屋敷へと歩いて向かっていく。
ひとりきりになってしまった私は、はしたなくはあるが、椅子の上に踵を乗せ、膝を抱えて膝の間に顔を埋めたのだった。
外界から、自分を守るように。
どれくらい、そうして過ごしていただろうか。静かになると響き渡る虫の声は、前世の子供の頃に経験した、田舎での夜を思い出させた。正直前世は全てを覚えている訳ではなく、ナタとしての意識の方が圧倒的に強い。だが、ふとした折に記憶の断片が突然ぐわっと脳内に押し寄せる時がある。
今がその時だった。
祖母の家にはエアコンなどなく、障子を開けて蚊帳の中に布団を敷いて寝た。じっと聞き耳を立てていると、一種類と思われた虫の声は、実は様々な虫の大合唱だったことが分かり、なんだか嬉しく思ったものだ。隣で寝る母のいびきがうるさかったが、仰向けを頑張って横向きにさせると止んだりしたのを思い出した。前世の頃から、自分でなんとかしようという気持ちが強い子だったのかもしれない。令嬢には、実に不向きな性格といえよう。
アンジェリカの様に大人しく、アルフレッドの我儘にもにこにこ笑っていられるくらいの包容力が私にあれば、婚約生活はあそこまで辛いものではなかったのではないか。そうも思ったが、元々の性格は変えられない。
だから、アルフレッドの生誕祭で奴が私に言った内容は、即席のものではあったが、あながち間違ってはいなかったのだ。
私は、自分を抑えてまで国には尽くせない。自分を放り出すと分かっている婚約者に、聖母のような心で接するなど、そもそも私には無理だったのだ。
つらつらとそんなことを考えながら、そういえばシュタインが遅いな、と私は思い始める。フレデリックが遅いのは分かる。街までは遠くはないが、往復にはそれなりの時間がかかるからだ。ただ、シュタインは王国騎士団を探しに行っただけなのに、何故ここまで時間がかかっているのか。せめて他の使用人を寄越して中の状況説明をさせるくらい、シュタインのことだからすぐに思いつくだろうに。
ふと、違和感を覚えて私は頭をそっと起こす。詰め所から少しだけ離れた場所にある篝火の回りには、羽虫が飛んでいる。何だ。何がおかしいのか。
私は耳を澄ませる。何か聞こえないか。
そして、気付いた。それは逆なのだと。聞こえるのではない、聞こえなくなったのだ。
虫の鳴き声が。
「――!!」
私は立ち上がると、詰め所から一気に飛び出した。詰め所の出口は一箇所。この中で追い詰められたら、それこそ袋のネズミだ。
一瞬で辺りの状況を確認したが、とりあえず篝火の灯りが照らす範囲には人影はいない。屋敷は、危険だ。そうだ、外に出てレオンの家まで走ろう。もしかしたら、こちらに向かってきている筈のレオンと合流出来るかもしれない。そうしたら、一緒に屋敷に行ってもらって、シュタイン達がどうなっているのかを確認すればいい。そうだ、そうしよう。
私は急ぎ門へと駆け寄った。ハッと息を吐く音と、こちらに向かってくる衣擦れの音がする。怖い、怖くてとてもじゃないが振り返れない。
でも、前に人さらいに遭った時みたいに、きっとレオンが助けてくれるから、今私に出来ることは、走ることだ。
私は、門までの距離を全速力で走った。王都にいた時よりも、格段に体力はついた。なんせ、毎日街まで徒歩で往復していたのだ。そこそこなウォーキングである。食材の買い出しで街も練り歩いたし、お前本当に公爵令嬢かという程度には私は健康体になっていた。
だから、私の全力疾走は追手達にとっては意外だったのだろう。
怒号が鳴り響いた。
「おいっ! 外に出られたら拙い! 追いかけろ!」
「おう!」
聞いたことのない男らの声だった。首から背筋にかけて、ざっと寒気が襲った。やはり狙いは私なのだ。理由は分からないが、アルフレッドは私を狙っているのだ。
私が門の前まで到達すると、施錠されていなかった鉄の棒を横にずらしていく。
「ああもう! 引っかからないでよ!」
怒り任せにガンガンぶつけ、何とか棒をずらすと、内開きの門を開けた!
「――ナタ様!」
遠くから、シュタインの聞いたこともない様な悲痛な叫び声が聞こえた。ああ、無事だったんだ、よかった、そう思った瞬間。
ドン! と身体に衝撃が走った。
みぞおちに何かが物凄い勢いでぶつかり、息が出来なくなり、私の身体が言うことを聞かなくなっていく。
ああ、倒れる。
視界の定まらない頭でそうぼんやりと考えると、誰かが私のお腹を抱えたのが分かった。
「とんだ公爵令嬢だな」
ぼそりと呟く声は、やはり聞いたことのない声だった。段々と暗くなっていく視界に映ったのは、男の左手にはめられた木の模様が掘られた指輪だった。
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