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第四章 アルティメット編開始
第656話 OLサツキのアルティメット編・フレイのダンジョンの精算の続き
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ユラとウルスラは、サツキ達に今回の精算内容について説明をしてくれた。
「ドラゴン退治の報酬は、ジュリアンがギルドのスポンサーである財団に掛け合ってくれることになった」
どうやらギルドの資金は財団によって供給されているらしい。知らなかった。あれだろうか、お金持ちの貴族とか王様とか国とかがスポンサーなんだろうか。
ユラが続けた。
「サツキが手に入れたダンジョンの秘密のネタは、その報酬金額によって開示するかどうか検討する話になった。だからサツキ、ペラっと喋ったりするなよ」
「わ、分かった」
ユラの目もウルスラの目も、滅茶苦茶真剣だったので、サツキは何度も繰り返し首を縦に振った。
「勿論アールもだ!」
「分かったよ」
「お前が一番心配なんだよ」
「家から出なきゃいいだけだろ?」
アールはあははと笑いながら、ウルスラの腰を抱き寄せて言った。ユラはそれを見て何を思ったのかは分からなかったが、辛そうな表情は一切見せずに話を続けることにした様だ。ユラ、偉い。サツキはアールの恋の成就を嫌な顔ひとつせず受け入れるユラのその態度に、改めて切なくなってしまった。自分に、同じ芸当が出来るだろうか。さっきそれを考えて、考えただけで凹んでしまった。サツキはユラより年上だけど、人間でいえば全然追い付けていないのだろう。
「ということで、一週間後にここに集合だってさ。そこまでに何とか調整するって言ってた」
「じゃあ一週間家に篭もってればいいんだな?」
アールがわくわくした表情を隠しもせず、言った。一週間、ウルスラとどうやって過ごすつもりでいるのかは、聞くのは控えることにした。
「今回手に入れた石とかは、さっき全部精算した。かなりの金額になったぞ。依頼も精算したから、ドラゴン退治の報酬がまだでも当面お金に困ることはない。銀行に今日中に振り込まれるから、各自確認してくれ」
「今度こそ勝手に取られない様にしないとね!」
ウルスラが感慨深そうに頷いてみせた。
「銀行に釘を刺してから家に帰ろうかな」
「それがいい」
ユラが同意する。この二人は、本当金に関してだけは意見がぴたりと一致する。
「ということで、一週間はゆっくり過ごして、一週間後にここに集合。その時に次はどうするかを検討しようか」
「そうね、そうしましょう。今回はさすがにボロボロになったし、ゆっくり休みたいわ」
四人は互いに頷き合うと、ウルスラが思い出した様に拳を前に出してきた。何だろう? とサツキは思ったが、アールもユラも拳を出すので、サツキもそれに倣って拳を突き出す。すると、ウルスラが言った。
「私達、最高のパーティーよ」
「まあ当然だな」
「ドラゴン二体も倒したもんなあ」
そしてこの三人は相変わらず自信満々で、サツキはほっこりとして笑顔になった。
「だから、勝手に他の奴らとパーティーを組んだりするんじゃないわよ?」
「……おう」
「もうこれ以上イケメンの入る余地はないしな!」
「ほら、サツキも」
「……うん!」
紆余曲折あったが、この先もこの人達と一緒に冒険を続けることが出来るのだ。
ウルスラが、高らかに言った。
「私達は、ダブルドラゴンスレイヤーのパーティーよ! 誇りましょう!」
「おおー!!」
拳をぶつけ合った後、四人とスライム二匹は互いに肩を組み合い、互いのボロボロの外見を笑いながら健闘を称え合ったのだった。
「ドラゴン退治の報酬は、ジュリアンがギルドのスポンサーである財団に掛け合ってくれることになった」
どうやらギルドの資金は財団によって供給されているらしい。知らなかった。あれだろうか、お金持ちの貴族とか王様とか国とかがスポンサーなんだろうか。
ユラが続けた。
「サツキが手に入れたダンジョンの秘密のネタは、その報酬金額によって開示するかどうか検討する話になった。だからサツキ、ペラっと喋ったりするなよ」
「わ、分かった」
ユラの目もウルスラの目も、滅茶苦茶真剣だったので、サツキは何度も繰り返し首を縦に振った。
「勿論アールもだ!」
「分かったよ」
「お前が一番心配なんだよ」
「家から出なきゃいいだけだろ?」
アールはあははと笑いながら、ウルスラの腰を抱き寄せて言った。ユラはそれを見て何を思ったのかは分からなかったが、辛そうな表情は一切見せずに話を続けることにした様だ。ユラ、偉い。サツキはアールの恋の成就を嫌な顔ひとつせず受け入れるユラのその態度に、改めて切なくなってしまった。自分に、同じ芸当が出来るだろうか。さっきそれを考えて、考えただけで凹んでしまった。サツキはユラより年上だけど、人間でいえば全然追い付けていないのだろう。
「ということで、一週間後にここに集合だってさ。そこまでに何とか調整するって言ってた」
「じゃあ一週間家に篭もってればいいんだな?」
アールがわくわくした表情を隠しもせず、言った。一週間、ウルスラとどうやって過ごすつもりでいるのかは、聞くのは控えることにした。
「今回手に入れた石とかは、さっき全部精算した。かなりの金額になったぞ。依頼も精算したから、ドラゴン退治の報酬がまだでも当面お金に困ることはない。銀行に今日中に振り込まれるから、各自確認してくれ」
「今度こそ勝手に取られない様にしないとね!」
ウルスラが感慨深そうに頷いてみせた。
「銀行に釘を刺してから家に帰ろうかな」
「それがいい」
ユラが同意する。この二人は、本当金に関してだけは意見がぴたりと一致する。
「ということで、一週間はゆっくり過ごして、一週間後にここに集合。その時に次はどうするかを検討しようか」
「そうね、そうしましょう。今回はさすがにボロボロになったし、ゆっくり休みたいわ」
四人は互いに頷き合うと、ウルスラが思い出した様に拳を前に出してきた。何だろう? とサツキは思ったが、アールもユラも拳を出すので、サツキもそれに倣って拳を突き出す。すると、ウルスラが言った。
「私達、最高のパーティーよ」
「まあ当然だな」
「ドラゴン二体も倒したもんなあ」
そしてこの三人は相変わらず自信満々で、サツキはほっこりとして笑顔になった。
「だから、勝手に他の奴らとパーティーを組んだりするんじゃないわよ?」
「……おう」
「もうこれ以上イケメンの入る余地はないしな!」
「ほら、サツキも」
「……うん!」
紆余曲折あったが、この先もこの人達と一緒に冒険を続けることが出来るのだ。
ウルスラが、高らかに言った。
「私達は、ダブルドラゴンスレイヤーのパーティーよ! 誇りましょう!」
「おおー!!」
拳をぶつけ合った後、四人とスライム二匹は互いに肩を組み合い、互いのボロボロの外見を笑いながら健闘を称え合ったのだった。
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