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第三章 上級編開始
第508話 OLサツキの上級編、フレイのダンジョン地下十二階の暑さ
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地下十二階に進んだ一行は、むわっとする気温の中、地下十三階へと続く階段を目指していた。
「あっちー」
ユラが紐を腰の辺りに結び、法衣を脱いで腰にぶら下げている。歩くとふわりと揺れる法衣の裾がまるでどこかの国の騎士の様で、サツキが先程からドキドキしていることは勿論内緒だ。
前を行くアールは上半身を脱ぎ、首からタオルをぶら下げている。こちらはどちらかというと土方の兄ちゃんといった雰囲気で、いい筋肉がついていることもあってかなりワイルドに見える。あんなのに迫られたら、さすがのウルスラも堕ちるんじゃないか、そう思わせる体躯と男臭さだった。
ウルスラは頑なに服を着ていたが、後ろから見ていてもその汗のかき具合が分かる程暑そうだ。そしてとうとう我慢出来なくなったらしい。
「あんた達! 胸の大きさとかに触れるんじゃないわよ!」
と自ら突っ込んでくれと言わんばかりの発言をした後、長めのワンピースの様な服の上半身部分をバッと脱ぐと、ユラと同じ様に腰からぶら下げた。
「……おお!」
アールが思わず感嘆の声を上げた。
「おお、じゃない。見ないで!」
ウルスラはそう言うと、器用にアールに背中を向けた。それで後衛のサツキも見えた。ウルスラが着ているのは、黒のビキニだ。見習い勇者なだけあって、腹筋は割れている。背筋もすっと伸びて綺麗だ。
「ウルスラってスタイルいいよね」
心底羨ましくなり、サツキは言った。サツキの身体は胸がでかい以外はガリガリなので、スタイルも何もあったもんじゃない。でも、ふっくらすると胸が大きくなるんじゃないかと思うと、怖くて太れなかったのだ。
「健康美って感じで。羨ましい……」
「やだサツキってば! そんなに褒めたら……今夜は背中を流しちゃう! うふっうふふっ!」
ウルスラは嬉しかったらしい。アールはずっとウルスラの上半身を見っ放しだが、サツキの言葉に自信を持ったのか、ウルスラは気にせず前を向くことにした様だ。ズンズン進んで行っている。
その後ろ姿を見て、サツキはこれまた羨ましくなった。何故か。暑いからだ。
サツキはスライムの服の上に、赤いローブを羽織っている。このローブの中に熱が籠るのだ。
「サツキも水着になりゃいいじゃねえか。今実物も見たから想像出来んだろ?」
「え……出来る気がしないよ」
何故か毎回裸になってしまうサツキのメタモラである。自信は皆無だった。
「でもそんなに汗だくだと、その服溶けんじゃねえか?」
「え……」
サツキは慌ててバッとローブを脱ぐと、スライムの服を確認した。どこも問題はない。まだ大丈夫の様だ。
「だってこの下はもっと暑くなるだろ?」
「ブリーザラーを唱える!」
「魔力温存だって言ってんだろ」
「ううううっ」
サツキが唸っていると、ユラがさも親切そうな顔をして提案してきた。
「サツキ、いい考えがあるんだ。聞いてくれるか?」
「絶対よくないやつだと思う」
「まあいいから聞けよ」
絶対怪しいが、とりあえず話だけは聞いてみることにした。
「今はメタモラ一回分の魔力だって貴重だ。だから機会は一回のみ。確実に水着に着替える為に、追い詰めるんだ」
「何を」
「サツキをだ」
ユラはそう言うと、ニヤリと笑ったのだった。
「あっちー」
ユラが紐を腰の辺りに結び、法衣を脱いで腰にぶら下げている。歩くとふわりと揺れる法衣の裾がまるでどこかの国の騎士の様で、サツキが先程からドキドキしていることは勿論内緒だ。
前を行くアールは上半身を脱ぎ、首からタオルをぶら下げている。こちらはどちらかというと土方の兄ちゃんといった雰囲気で、いい筋肉がついていることもあってかなりワイルドに見える。あんなのに迫られたら、さすがのウルスラも堕ちるんじゃないか、そう思わせる体躯と男臭さだった。
ウルスラは頑なに服を着ていたが、後ろから見ていてもその汗のかき具合が分かる程暑そうだ。そしてとうとう我慢出来なくなったらしい。
「あんた達! 胸の大きさとかに触れるんじゃないわよ!」
と自ら突っ込んでくれと言わんばかりの発言をした後、長めのワンピースの様な服の上半身部分をバッと脱ぐと、ユラと同じ様に腰からぶら下げた。
「……おお!」
アールが思わず感嘆の声を上げた。
「おお、じゃない。見ないで!」
ウルスラはそう言うと、器用にアールに背中を向けた。それで後衛のサツキも見えた。ウルスラが着ているのは、黒のビキニだ。見習い勇者なだけあって、腹筋は割れている。背筋もすっと伸びて綺麗だ。
「ウルスラってスタイルいいよね」
心底羨ましくなり、サツキは言った。サツキの身体は胸がでかい以外はガリガリなので、スタイルも何もあったもんじゃない。でも、ふっくらすると胸が大きくなるんじゃないかと思うと、怖くて太れなかったのだ。
「健康美って感じで。羨ましい……」
「やだサツキってば! そんなに褒めたら……今夜は背中を流しちゃう! うふっうふふっ!」
ウルスラは嬉しかったらしい。アールはずっとウルスラの上半身を見っ放しだが、サツキの言葉に自信を持ったのか、ウルスラは気にせず前を向くことにした様だ。ズンズン進んで行っている。
その後ろ姿を見て、サツキはこれまた羨ましくなった。何故か。暑いからだ。
サツキはスライムの服の上に、赤いローブを羽織っている。このローブの中に熱が籠るのだ。
「サツキも水着になりゃいいじゃねえか。今実物も見たから想像出来んだろ?」
「え……出来る気がしないよ」
何故か毎回裸になってしまうサツキのメタモラである。自信は皆無だった。
「でもそんなに汗だくだと、その服溶けんじゃねえか?」
「え……」
サツキは慌ててバッとローブを脱ぐと、スライムの服を確認した。どこも問題はない。まだ大丈夫の様だ。
「だってこの下はもっと暑くなるだろ?」
「ブリーザラーを唱える!」
「魔力温存だって言ってんだろ」
「ううううっ」
サツキが唸っていると、ユラがさも親切そうな顔をして提案してきた。
「サツキ、いい考えがあるんだ。聞いてくれるか?」
「絶対よくないやつだと思う」
「まあいいから聞けよ」
絶対怪しいが、とりあえず話だけは聞いてみることにした。
「今はメタモラ一回分の魔力だって貴重だ。だから機会は一回のみ。確実に水着に着替える為に、追い詰めるんだ」
「何を」
「サツキをだ」
ユラはそう言うと、ニヤリと笑ったのだった。
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