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第三章 上級編開始
第438話 OLサツキの上級編、フレイのダンジョンの地下十一階の食料調達へ
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ログハウスの中に入ると、一気に湿気が収まり室内はひんやりと過ごしやすくなっていた。
ユラが室内をあちこち彷徨いた後、サツキを手招きする。
「これだ」
ユラが指差したのは、壁に額縁に入れられ飾られている魔法陣だった。ユラの視線と共に部屋を見渡すと、四隅に同じ魔法陣が描かれた額縁がある。
「冷却効果があるやつだな。これでちゃんと寝られるぜ」
二階部分が寝室なのだろう、大人数でも泊まれる仕様なのか、六部屋以上ある様だ。ユラはアールとウルスラを振り返ると、宣言した。
「てことで、食料調達の時間だ。俺とサツキが調達に行く。お前達は煮炊きの準備をしとけ。あと酒もだ」
「了解!」
アールが元気に返事をした。ウルスラは、若干微妙な表情を浮かべていたところを見るとこの人選には少々不満がある様だが、かといってウルスラとサツキではまだ指示がうまく出せない。さらにアールとサツキが組んでも下手すると怪我をして帰るだけだろうし、食材確保という意味ではサツキとユラのペアが一番適任なのだろうとは思った。
なので、サツキはウルスラに声を掛けることにした。
「ウルスラ、あんまり飲みすぎないでね! 後で女湯でゆっくり話そうね!」
「ん、分かった。気を付けてね、サツキ」
「うん、行ってきます!」
ラムと手を繋ごうとすると、ユラをそれを止めた。
「ラムはここで魔法の練習だ」
ラムが不満そうな顔でユラを睨むと、ユラがにやりとして言った。
「サツキの役に立てる様になりたいんだろ?」
すると、ラムは顔を輝かせて力こぶしを作った。ああ、単純。ユラはこうやって、サツキと二人きりになろうとしているのは明らかだった。
「さ、サツキ! 行くぞ!」
「……うん」
ユラにぐいぐい引っ張られ、サツキは地下十一階へと続く階段へと向かった。
「何だよ、俺と一緒だっていうのに浮かない顔して」
階段を一段一段、降りていく。
この人、どれだけ自分に自信があるんだろうか。清々しい程に自信たっぷりで、ある意味羨ましかった。
「いや……別に」
「そうか? なあサツキ」
ユラがぐい、とサツキの肩を掴んだ。
「そろそろ女の方になってよ」
「え……何で」
「今日は男の方ばっかりだったからさ、柔らかさが恋しくなった」
思わず溜息が出た。
「何だよそれ」
「いや……キスが本当に好きなんだなあと思っただけ」
「サツキだって好きだろ」
「いや、私は正直好きかどうかっていうかそもそもユラ以外の人としたこともないし」
「俺だって結構我慢してるんだぜ、いいじゃねえか少し位」
全然少しな気がしないが、まあ確かに貞操の危機はまだ訪れてはいない。何度か聞かれはしたけど、断ったら何もされなかった。
「ほら、俺は柔らかさに飢えてるんだ。早く」
「ほらって言われても。メタモラ掛けたらキスするんでしょ?」
「掛けなくてもするけどな」
どっちもだった。ユラを見下ろすと、期待に満ちた目。サツキには拒否をする権利もなければ、拒否したい気持ちも、まあ、ない。
「……メタモラ・野原サツキ」
サツキがメタモラを唱えると。
ユラが立ち止まると、壁にサツキをゆっくりと追い詰め、そして待ってましたとばかりにキスを始めた。
ユラが室内をあちこち彷徨いた後、サツキを手招きする。
「これだ」
ユラが指差したのは、壁に額縁に入れられ飾られている魔法陣だった。ユラの視線と共に部屋を見渡すと、四隅に同じ魔法陣が描かれた額縁がある。
「冷却効果があるやつだな。これでちゃんと寝られるぜ」
二階部分が寝室なのだろう、大人数でも泊まれる仕様なのか、六部屋以上ある様だ。ユラはアールとウルスラを振り返ると、宣言した。
「てことで、食料調達の時間だ。俺とサツキが調達に行く。お前達は煮炊きの準備をしとけ。あと酒もだ」
「了解!」
アールが元気に返事をした。ウルスラは、若干微妙な表情を浮かべていたところを見るとこの人選には少々不満がある様だが、かといってウルスラとサツキではまだ指示がうまく出せない。さらにアールとサツキが組んでも下手すると怪我をして帰るだけだろうし、食材確保という意味ではサツキとユラのペアが一番適任なのだろうとは思った。
なので、サツキはウルスラに声を掛けることにした。
「ウルスラ、あんまり飲みすぎないでね! 後で女湯でゆっくり話そうね!」
「ん、分かった。気を付けてね、サツキ」
「うん、行ってきます!」
ラムと手を繋ごうとすると、ユラをそれを止めた。
「ラムはここで魔法の練習だ」
ラムが不満そうな顔でユラを睨むと、ユラがにやりとして言った。
「サツキの役に立てる様になりたいんだろ?」
すると、ラムは顔を輝かせて力こぶしを作った。ああ、単純。ユラはこうやって、サツキと二人きりになろうとしているのは明らかだった。
「さ、サツキ! 行くぞ!」
「……うん」
ユラにぐいぐい引っ張られ、サツキは地下十一階へと続く階段へと向かった。
「何だよ、俺と一緒だっていうのに浮かない顔して」
階段を一段一段、降りていく。
この人、どれだけ自分に自信があるんだろうか。清々しい程に自信たっぷりで、ある意味羨ましかった。
「いや……別に」
「そうか? なあサツキ」
ユラがぐい、とサツキの肩を掴んだ。
「そろそろ女の方になってよ」
「え……何で」
「今日は男の方ばっかりだったからさ、柔らかさが恋しくなった」
思わず溜息が出た。
「何だよそれ」
「いや……キスが本当に好きなんだなあと思っただけ」
「サツキだって好きだろ」
「いや、私は正直好きかどうかっていうかそもそもユラ以外の人としたこともないし」
「俺だって結構我慢してるんだぜ、いいじゃねえか少し位」
全然少しな気がしないが、まあ確かに貞操の危機はまだ訪れてはいない。何度か聞かれはしたけど、断ったら何もされなかった。
「ほら、俺は柔らかさに飢えてるんだ。早く」
「ほらって言われても。メタモラ掛けたらキスするんでしょ?」
「掛けなくてもするけどな」
どっちもだった。ユラを見下ろすと、期待に満ちた目。サツキには拒否をする権利もなければ、拒否したい気持ちも、まあ、ない。
「……メタモラ・野原サツキ」
サツキがメタモラを唱えると。
ユラが立ち止まると、壁にサツキをゆっくりと追い詰め、そして待ってましたとばかりにキスを始めた。
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