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第三章 上級編開始
第426話 OLサツキの上級編、フレイのダンジョンのエレ・イリカ・ヴェールの続き
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もう回復したと合図を送った後に首に手を回されたということは、これはあれだ、もっとしたいという意思表示なのが経験上分かった。分かったからといって、そう受け入れられるものでもない。だってサツキは今おっさんのリアムの姿だし、すぐ近くにはアールとウルスラが待っていて、そして足元にはラムがいてこちらをじっと見ているから。
サツキは無理やり顔をずらすと、ユラに言った。
「ゆ、ユラ、もう回復出来たし、早く戻らないと不審がられるよ」
「用足しに行ってんのに戻るのが早過ぎだろ? 時間調整だ、時間調整」
「でもね!」
「いいから黙っとけ」
ユラはそう言うと、反論をしようとしていたサツキの口を塞いでしまった。うおうちょっといきなり激しくないですかユラさん、ていうかダンジョン来てもう二回もキスしてるってどういうこと! まあ一回目は自分からしたけど!
サツキが脳内パニックに陥っていると。
「さっきの、やってよ」
ユラが唇のすぐ上で囁いた。その上目遣い。ああもう、堪らなさ過ぎて心臓が爆発しそうだ。
「さ、さっきのって」
「分かるだろ?」
「あれはだって、ユラに戻ってきてもらいたくて」
「今だってどっか行っちまうかもしれねえぞ」
「いや何言ってんの」
「ほらほら、行っちゃうぞ」
目だけを笑わせて、えらく色っぽい表情で催促する。これはあれだ、きっとサツキがするまで解放されないやつだ。そして万が一あの二人が探しにでも来たら、きっとその後は不機嫌が続いてしまうやつに違いない。
ああ、もう。
サツキは、ゆっくりとユラに顔を近付けた。何故そこまで嬉しそうな顔をするんだこの人は。どれだけキスが好きなんだか。ていうかすぐ近くに好いてる男が待っているというのに、この人はそれよりも物理的接触を取るのか。
本当に、ユラは謎だった。
ついばむ様にキスをする。どうしても音が卑猥に聞こえてしまうから、耳に蓋をしたかった。心臓も爆発寸前だし、リアムはいい年だから心臓発作を起こしたりして。
「さっきはもっとだった」
ユラが囁く。いやまあさっきは恥も外聞もかなぐり捨ててやったからだけど。サツキは精一杯努力してみた。顔から火が出そうな程恥ずかしかったが、でもユラが満足しないと解放してくれないから、と自分に言い聞かせながら。
本当は、ずっとこうしていたいけど、その本心は隠して。
どれ位そうしていただろうか。お互いの舌が絡み合い、絵面的には非常に拙いものになってるだろうにと思いつつももう止め方が分からず、サツキは貪る様に繰り返すしか出来なかった。
息継ぎで顔を離すと、ようやく満足したのかユラが紅潮しつつ微笑んでいた。最後に軽いキスを一つすると、サツキに抱きつき、頭を撫でた。
「よし、よく出来たぞ」
褒められる様なことなのだろうか、という疑問は残ったが、とりあえずは満足させることが出来てサツキはほっとした。ユラが手を解き、離れていく。
するとサツキを見上げ、笑った。
「そう寂しそうな顔すんなよ。またしような」
「ばっさっ寂しそうな顔なんてしてないしっ」
「いや思いっきりしてたぜ」
「してません!」
「意地っ張りめ」
「違うもん!」
「ほら、戻ろう」
「ああもう……」
サツキは溜息をついた。
サツキは無理やり顔をずらすと、ユラに言った。
「ゆ、ユラ、もう回復出来たし、早く戻らないと不審がられるよ」
「用足しに行ってんのに戻るのが早過ぎだろ? 時間調整だ、時間調整」
「でもね!」
「いいから黙っとけ」
ユラはそう言うと、反論をしようとしていたサツキの口を塞いでしまった。うおうちょっといきなり激しくないですかユラさん、ていうかダンジョン来てもう二回もキスしてるってどういうこと! まあ一回目は自分からしたけど!
サツキが脳内パニックに陥っていると。
「さっきの、やってよ」
ユラが唇のすぐ上で囁いた。その上目遣い。ああもう、堪らなさ過ぎて心臓が爆発しそうだ。
「さ、さっきのって」
「分かるだろ?」
「あれはだって、ユラに戻ってきてもらいたくて」
「今だってどっか行っちまうかもしれねえぞ」
「いや何言ってんの」
「ほらほら、行っちゃうぞ」
目だけを笑わせて、えらく色っぽい表情で催促する。これはあれだ、きっとサツキがするまで解放されないやつだ。そして万が一あの二人が探しにでも来たら、きっとその後は不機嫌が続いてしまうやつに違いない。
ああ、もう。
サツキは、ゆっくりとユラに顔を近付けた。何故そこまで嬉しそうな顔をするんだこの人は。どれだけキスが好きなんだか。ていうかすぐ近くに好いてる男が待っているというのに、この人はそれよりも物理的接触を取るのか。
本当に、ユラは謎だった。
ついばむ様にキスをする。どうしても音が卑猥に聞こえてしまうから、耳に蓋をしたかった。心臓も爆発寸前だし、リアムはいい年だから心臓発作を起こしたりして。
「さっきはもっとだった」
ユラが囁く。いやまあさっきは恥も外聞もかなぐり捨ててやったからだけど。サツキは精一杯努力してみた。顔から火が出そうな程恥ずかしかったが、でもユラが満足しないと解放してくれないから、と自分に言い聞かせながら。
本当は、ずっとこうしていたいけど、その本心は隠して。
どれ位そうしていただろうか。お互いの舌が絡み合い、絵面的には非常に拙いものになってるだろうにと思いつつももう止め方が分からず、サツキは貪る様に繰り返すしか出来なかった。
息継ぎで顔を離すと、ようやく満足したのかユラが紅潮しつつ微笑んでいた。最後に軽いキスを一つすると、サツキに抱きつき、頭を撫でた。
「よし、よく出来たぞ」
褒められる様なことなのだろうか、という疑問は残ったが、とりあえずは満足させることが出来てサツキはほっとした。ユラが手を解き、離れていく。
するとサツキを見上げ、笑った。
「そう寂しそうな顔すんなよ。またしような」
「ばっさっ寂しそうな顔なんてしてないしっ」
「いや思いっきりしてたぜ」
「してません!」
「意地っ張りめ」
「違うもん!」
「ほら、戻ろう」
「ああもう……」
サツキは溜息をついた。
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