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第二章 中級編開始
第284話 OLサツキの中級編三日目夜の星空の下の困惑
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先程の隕石の後は、時折すーっと隕石の様な大きな岩が目の前を通り過ぎて行ったりした。
すると、少し離れた場所にある恒星が赤く膨らみ始めた。おお、星の終わりだ。というかどうしてマグノリアはそんな知識を持っているんだろう? それともこれは本物を映しているんだろうか?
膨らんだ恒星が今度は急に縮むと、小さな白い星になって、――そして爆ぜた。爆発した恒星から、光の矢が飛んでくる!
「うわあああっ!!」
「すっげえええええ!!
超新星爆発、という単語がサツキの脳裏をよぎった。当たらないけど普通に怖い。「これが新たな星の材料となります」という、どこかで聞いたようなナレーションが脳内に流れた。いい声だった。誰の声だっけ。
何だか映画を見ているみたいだったが、これは寝られない。絶対寝られない。マグノリアはリアムを寝かせる気があったんだろうか。
「……なあサツキ」
「うん?」
少し光度が落ちてきた天井の星空を見上げつつ、サツキは返事をした。
「さっきの話の続き、してもいいか?」
「ああ、あの、ラムは可愛いっていう」
「……どこをどう取ったらそういう話になるんだ?」
「だって、ユラの話はよく分からないんだもん」
「どこが分からないんだよ。言っただろ。まず心の距離を縮めたい、もっと気を許してほしいって」
「言われたけど」
「じゃあそれのどこが分からないんだよ」
何と言えばサツキの困惑を理解してもらえるだろうか。何かいい言葉、いい言葉。
「その、目的が分からないの」
「へ?」
ユラが黙り込んだ。サツキの意図は伝わらなかったのだろうか?
「ええと、だって、私と距離が近くなって、どうするの?」
「お前……何言ってんだ?」
ユラの声には、困惑の色が含まれていた。
「だって皆、その人の引き立て役とか、胸を触ったりとかの身体目的で私に近付いてきたけど、ユラは違うでしょ? ユラは親切だし、私に優しくしてくれるし、仲間だし、だったら何が目的なのかが分からなくて」
ユラが掠れた声で言った。ずっと口を開けていたんだろうか。
「目的は、明確だ」
「だからそれって何?」
「サツキと仲良くなることだ」
「私と、仲良く……?」
すると、ユラが横向きになってサツキを覗き込んできた。
「俺はもっとお前のことを知りたいんだ。仲良くなって、お前がもっと俺のことを怖がらなくなったらいいなと思ってんだよ。それになサツキ」
「ん?」
「お前の周りにいた奴らはどうだか知らないけど、俺らにお前を傷つけるつもりはない。特に俺はない」
「……うん」
「だからもっとサツキにも気を許してもらえる様になっていきたいと思ってる」
「それは、どうして?」
それもか、とユラの呟きが聞こえた。だって、分からないのだから仕方がないじゃないか。これまで一度だって、サツキは必要とされたことなんかなかったんだから。
すると、ユラが意を決したかの様に真剣な目でこちらを見た。
すると、少し離れた場所にある恒星が赤く膨らみ始めた。おお、星の終わりだ。というかどうしてマグノリアはそんな知識を持っているんだろう? それともこれは本物を映しているんだろうか?
膨らんだ恒星が今度は急に縮むと、小さな白い星になって、――そして爆ぜた。爆発した恒星から、光の矢が飛んでくる!
「うわあああっ!!」
「すっげえええええ!!
超新星爆発、という単語がサツキの脳裏をよぎった。当たらないけど普通に怖い。「これが新たな星の材料となります」という、どこかで聞いたようなナレーションが脳内に流れた。いい声だった。誰の声だっけ。
何だか映画を見ているみたいだったが、これは寝られない。絶対寝られない。マグノリアはリアムを寝かせる気があったんだろうか。
「……なあサツキ」
「うん?」
少し光度が落ちてきた天井の星空を見上げつつ、サツキは返事をした。
「さっきの話の続き、してもいいか?」
「ああ、あの、ラムは可愛いっていう」
「……どこをどう取ったらそういう話になるんだ?」
「だって、ユラの話はよく分からないんだもん」
「どこが分からないんだよ。言っただろ。まず心の距離を縮めたい、もっと気を許してほしいって」
「言われたけど」
「じゃあそれのどこが分からないんだよ」
何と言えばサツキの困惑を理解してもらえるだろうか。何かいい言葉、いい言葉。
「その、目的が分からないの」
「へ?」
ユラが黙り込んだ。サツキの意図は伝わらなかったのだろうか?
「ええと、だって、私と距離が近くなって、どうするの?」
「お前……何言ってんだ?」
ユラの声には、困惑の色が含まれていた。
「だって皆、その人の引き立て役とか、胸を触ったりとかの身体目的で私に近付いてきたけど、ユラは違うでしょ? ユラは親切だし、私に優しくしてくれるし、仲間だし、だったら何が目的なのかが分からなくて」
ユラが掠れた声で言った。ずっと口を開けていたんだろうか。
「目的は、明確だ」
「だからそれって何?」
「サツキと仲良くなることだ」
「私と、仲良く……?」
すると、ユラが横向きになってサツキを覗き込んできた。
「俺はもっとお前のことを知りたいんだ。仲良くなって、お前がもっと俺のことを怖がらなくなったらいいなと思ってんだよ。それになサツキ」
「ん?」
「お前の周りにいた奴らはどうだか知らないけど、俺らにお前を傷つけるつもりはない。特に俺はない」
「……うん」
「だからもっとサツキにも気を許してもらえる様になっていきたいと思ってる」
「それは、どうして?」
それもか、とユラの呟きが聞こえた。だって、分からないのだから仕方がないじゃないか。これまで一度だって、サツキは必要とされたことなんかなかったんだから。
すると、ユラが意を決したかの様に真剣な目でこちらを見た。
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