8 / 48
第一章 観察日記
8 意を決する
しおりを挟む
『十月二十日 快晴 健康状態◎ 周りの土は雨でぬかるんでいたものの、ゴラくんの根は特に問題なし。朝日を背に笑顔で迎えるゴラくんが逆光だった為、例の部分を注視せずに済む。雨による泥の跡が身体中に残っており、全身の拭き取りを行なう。浴衣を着せると、ゴラくんは嬉しそうである』
局部に目が行かない様に細心の注意を払いながら拭くと、何枚ものおしり拭きシートが土色に染まった。そろそろ赤ちゃん用ではカバー出来ないかもしれない。介護用の大人サイズがあった筈なので、それを購入してこよう。
尚、あそこの部分はやはり若干生えてきており、背後からおしり拭き越しに触れると、柔らかかった。
「ゴラくん、昨日は来れなくてごめんね」
相変わらず言葉を発しないゴラくんは、ふるふると首を横に振る。空気の流れがなければ音は出ない。人間の喉は笛と同じなんだな、と感心した。よく出来ているものだ。
ぱか、と口が開く。何かを伝えたいらしい。
「ん? なに?」
ぱか。
「あ?」
ゴラくんがコクコクと頷く。今度は歯並びのいい歯を見せた。
「い?」
これまたコクコク。どうだ、私も大分理解が早くなっただろう。これぞ経験の為せる技だ。ぱか。舌が上顎から放たれる、あ、の形。
「……た?」
ゴラくんは嬉しそうにコクコク頷くと、今日もまた目を回した。頬を支えてやると、ゴラくんが私の手のひらに頬をすりすりと擦り付ける。……可愛い。
ぱか、ぱか。今度は二回、両方あ、の形と一緒だ。――まさか。
「あいた……かった?」
私が恐る恐る尋ねると、ゴラくんは笑顔で私の手のひらにチュ、と唇を付けた。目はこちらを見つめたまま。
繰り返しになるけど、これまで父以外の男性と触れ合うことなんてなかった。ゴラくんは植物ではあるけど、男性だ。身体は半分しか生えてはいなくとも。するとどうなるかというと、当然の如く固まる。
「ゴ……ゴラくん? あ、あはは……」
手のひらに繰り返しチュッチュされているけど、思考停止な上にシナプス回路が断絶されたのか、身体が金縛りにあったかの様に動かない。すると、ゴラくんの動きも止まった。私を食い入る様に見つめながら。
朝日が映り込む紫色の虹彩は、吸い込まれる様な美しさだ。一日中見ていたって、きっと飽きずに見ていられる自信があった。
どれくらいそうしていただろう。ゴラくんが、私の手のひらからゆっくりと唇を離した。何かの呪縛が解けたかの様に、私の身体がようやく動く。
手を下ろそう。ゴラくんに触れていると、経験したことのないおかしな脈動が自分の身体の中から聞こえてくるから。マンドラゴラの効果に、そういったものはあっただろうか。神経性の毒もある様なので、もしかしたらアドレナリンか何かがその効果で過剰反応しているのかもしれない。
すると、ゴラくんはキラキラした目で私の目を覗き込むと、ぱかぱかぱか、ぱかぱか、と口を開いた。
確認はしなかった。どう尋ねてどう受け止めたらいいものか、私には難解すぎたから。
◇
『十月二十三日 ややくもり 健康状態◎ ゴラくんの手首が見え始める。股下を脚長の九〇センチと仮定すると、あと十六・七日で完全に生えきる計算となるか。現在の長さは一メートル強(葉の部分を除く)、脚長であれば身長一九〇センチか。かなり高いが、顔立ちは外国人に近く体つきもしっかりとしている為、その可能性はある。高身長用の服の事前準備が必要と思われる』
地面に裾が付かない様にお端折りを作ったのは、愚策だった。私は見事に、後先考えない稚拙な思考回路を曝け出してしまったのだ。ゴラくんが何も気付いていなそうなのが唯一の救いだ。
「裾が汚れるとか言ってる場合じゃなかったね……」
独り言を呟きながらゴラくんの浴衣を直す。背後に膝をついて立っている私を、ゴラくんが身体を捻って不思議そうに覗き込んだ。どうしたの? そういう顔だ。
どうしたもこうしたもない。今朝も早くから山道をえっちらおっちらと登ってゴラくんの元へと向かった私の目に飛び込んできたのは、お端折りで長さを調整された浴衣の下からお目見えする例の部分だったのだ。付け根こそ隠されていたものの、普通にぶら下がって揺れている。これを見た瞬間の私の心境を、ご想像いただきたい。
人間、見てはいけない物からは目を離せなくなる習性を持つらしい。ホラー映画でもよくあるやつだ。怖いけど正体を見届けないと余計怖いから、目が離せない。恐らくはそれを同じ心理だったと考えたけど、そんなことを言っている場合じゃない。
にこやかに笑いかけるゴラくん。風が吹く度にふわりと舞い上がる浴衣の裾。筋肉質な太腿の間に揺れるアレ。今自分は一体何を見せられているんだろう、と一歩引いた自分が私の背後から問いかけてきた。だけど、私はその答えを持ってはいなかった。
ぱくぱくぱくとゴラくんが口を開く。恐らくは、「どうしたの?」と言っていたのだろう。可愛らしく首を傾げたことで、ようやく私の呪縛は解けた。明らかに異質な笑い声を上げながらゴラくんの背後に急行すると、早速浴衣の丈を直し始めたという流れだ。
思うに、ゴラくんは元々知識は大人並みには持ち合わせている。だけど、精神年齢はまだ生まれたての子供なんじゃないか。つまりは、概念の欠如。だから普通に生活を送っていたら当然見せたら恥ずかしいと思う股間部を見せても、恥ずかしがらないのでは。
そして、今日の難題はこの後に待ち構えていた。土の除去だ。形のいい筋肉質なお尻。足はぴったりと閉じられているので、腿の間に手を突っ込むことはやめておこう。
最初の難関は、お尻だ。お尻の割れ目に付着した土は取り除いた方がいいだろうけど、果たしていくらマンドラゴラとはいえ、男性の臀部を割り開きその部分を拭き取っていいものか。
よぼよぼでシワシワの老人だったら介護だと割り切れそうだったけど、如何せんゴラくんは非常に健康な若々しい男性だ。身体半分だけだけど。
まあ、ここは何とか堪えて拭き取ろう。だけど、更なる問題は臀部の前側にある。いや、なんだかんだで毎日触れている。柔らかいのももう知っている。だけど、地面から出きった物は、今日初めて触れる。ということは、裏側にある例の物も拭いてあげなければならないんじゃないか。まあ間違いなく、土がこびりついている筈だ。
じゃあ、軍手をするか。いや、これまで軍手なんてしていなかったのにいきなり軍手をはめたら、ゴラくんが不審がったり悲しんだりするんじゃないか。ゴラくんは、どこで培ったか分からないけど、かなり人間に近い感性の持ち主だ。それをさも不潔かの様に触れたら、ゴラくんのそこに対する認識が偏ったものにならないか。
彼の生殖機能が人間と同じ様に機能するかどうかは分からないけど、もし正常に機能するのであれば、今後そういった利用方法もあるのでは。なんと言っても眉目秀麗、見目麗しく美丈夫だ。人間の女性がゴラくんと恋に落ちることだってあるかもしれない。その時に偏った認識を持っていて困るのは、ゴラくんだろう。
「母代理として、それは……駄目!」
意を決すると、まずは臀部の割れ目から手を付けることにした。
局部に目が行かない様に細心の注意を払いながら拭くと、何枚ものおしり拭きシートが土色に染まった。そろそろ赤ちゃん用ではカバー出来ないかもしれない。介護用の大人サイズがあった筈なので、それを購入してこよう。
尚、あそこの部分はやはり若干生えてきており、背後からおしり拭き越しに触れると、柔らかかった。
「ゴラくん、昨日は来れなくてごめんね」
相変わらず言葉を発しないゴラくんは、ふるふると首を横に振る。空気の流れがなければ音は出ない。人間の喉は笛と同じなんだな、と感心した。よく出来ているものだ。
ぱか、と口が開く。何かを伝えたいらしい。
「ん? なに?」
ぱか。
「あ?」
ゴラくんがコクコクと頷く。今度は歯並びのいい歯を見せた。
「い?」
これまたコクコク。どうだ、私も大分理解が早くなっただろう。これぞ経験の為せる技だ。ぱか。舌が上顎から放たれる、あ、の形。
「……た?」
ゴラくんは嬉しそうにコクコク頷くと、今日もまた目を回した。頬を支えてやると、ゴラくんが私の手のひらに頬をすりすりと擦り付ける。……可愛い。
ぱか、ぱか。今度は二回、両方あ、の形と一緒だ。――まさか。
「あいた……かった?」
私が恐る恐る尋ねると、ゴラくんは笑顔で私の手のひらにチュ、と唇を付けた。目はこちらを見つめたまま。
繰り返しになるけど、これまで父以外の男性と触れ合うことなんてなかった。ゴラくんは植物ではあるけど、男性だ。身体は半分しか生えてはいなくとも。するとどうなるかというと、当然の如く固まる。
「ゴ……ゴラくん? あ、あはは……」
手のひらに繰り返しチュッチュされているけど、思考停止な上にシナプス回路が断絶されたのか、身体が金縛りにあったかの様に動かない。すると、ゴラくんの動きも止まった。私を食い入る様に見つめながら。
朝日が映り込む紫色の虹彩は、吸い込まれる様な美しさだ。一日中見ていたって、きっと飽きずに見ていられる自信があった。
どれくらいそうしていただろう。ゴラくんが、私の手のひらからゆっくりと唇を離した。何かの呪縛が解けたかの様に、私の身体がようやく動く。
手を下ろそう。ゴラくんに触れていると、経験したことのないおかしな脈動が自分の身体の中から聞こえてくるから。マンドラゴラの効果に、そういったものはあっただろうか。神経性の毒もある様なので、もしかしたらアドレナリンか何かがその効果で過剰反応しているのかもしれない。
すると、ゴラくんはキラキラした目で私の目を覗き込むと、ぱかぱかぱか、ぱかぱか、と口を開いた。
確認はしなかった。どう尋ねてどう受け止めたらいいものか、私には難解すぎたから。
◇
『十月二十三日 ややくもり 健康状態◎ ゴラくんの手首が見え始める。股下を脚長の九〇センチと仮定すると、あと十六・七日で完全に生えきる計算となるか。現在の長さは一メートル強(葉の部分を除く)、脚長であれば身長一九〇センチか。かなり高いが、顔立ちは外国人に近く体つきもしっかりとしている為、その可能性はある。高身長用の服の事前準備が必要と思われる』
地面に裾が付かない様にお端折りを作ったのは、愚策だった。私は見事に、後先考えない稚拙な思考回路を曝け出してしまったのだ。ゴラくんが何も気付いていなそうなのが唯一の救いだ。
「裾が汚れるとか言ってる場合じゃなかったね……」
独り言を呟きながらゴラくんの浴衣を直す。背後に膝をついて立っている私を、ゴラくんが身体を捻って不思議そうに覗き込んだ。どうしたの? そういう顔だ。
どうしたもこうしたもない。今朝も早くから山道をえっちらおっちらと登ってゴラくんの元へと向かった私の目に飛び込んできたのは、お端折りで長さを調整された浴衣の下からお目見えする例の部分だったのだ。付け根こそ隠されていたものの、普通にぶら下がって揺れている。これを見た瞬間の私の心境を、ご想像いただきたい。
人間、見てはいけない物からは目を離せなくなる習性を持つらしい。ホラー映画でもよくあるやつだ。怖いけど正体を見届けないと余計怖いから、目が離せない。恐らくはそれを同じ心理だったと考えたけど、そんなことを言っている場合じゃない。
にこやかに笑いかけるゴラくん。風が吹く度にふわりと舞い上がる浴衣の裾。筋肉質な太腿の間に揺れるアレ。今自分は一体何を見せられているんだろう、と一歩引いた自分が私の背後から問いかけてきた。だけど、私はその答えを持ってはいなかった。
ぱくぱくぱくとゴラくんが口を開く。恐らくは、「どうしたの?」と言っていたのだろう。可愛らしく首を傾げたことで、ようやく私の呪縛は解けた。明らかに異質な笑い声を上げながらゴラくんの背後に急行すると、早速浴衣の丈を直し始めたという流れだ。
思うに、ゴラくんは元々知識は大人並みには持ち合わせている。だけど、精神年齢はまだ生まれたての子供なんじゃないか。つまりは、概念の欠如。だから普通に生活を送っていたら当然見せたら恥ずかしいと思う股間部を見せても、恥ずかしがらないのでは。
そして、今日の難題はこの後に待ち構えていた。土の除去だ。形のいい筋肉質なお尻。足はぴったりと閉じられているので、腿の間に手を突っ込むことはやめておこう。
最初の難関は、お尻だ。お尻の割れ目に付着した土は取り除いた方がいいだろうけど、果たしていくらマンドラゴラとはいえ、男性の臀部を割り開きその部分を拭き取っていいものか。
よぼよぼでシワシワの老人だったら介護だと割り切れそうだったけど、如何せんゴラくんは非常に健康な若々しい男性だ。身体半分だけだけど。
まあ、ここは何とか堪えて拭き取ろう。だけど、更なる問題は臀部の前側にある。いや、なんだかんだで毎日触れている。柔らかいのももう知っている。だけど、地面から出きった物は、今日初めて触れる。ということは、裏側にある例の物も拭いてあげなければならないんじゃないか。まあ間違いなく、土がこびりついている筈だ。
じゃあ、軍手をするか。いや、これまで軍手なんてしていなかったのにいきなり軍手をはめたら、ゴラくんが不審がったり悲しんだりするんじゃないか。ゴラくんは、どこで培ったか分からないけど、かなり人間に近い感性の持ち主だ。それをさも不潔かの様に触れたら、ゴラくんのそこに対する認識が偏ったものにならないか。
彼の生殖機能が人間と同じ様に機能するかどうかは分からないけど、もし正常に機能するのであれば、今後そういった利用方法もあるのでは。なんと言っても眉目秀麗、見目麗しく美丈夫だ。人間の女性がゴラくんと恋に落ちることだってあるかもしれない。その時に偏った認識を持っていて困るのは、ゴラくんだろう。
「母代理として、それは……駄目!」
意を決すると、まずは臀部の割れ目から手を付けることにした。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
織りなす楓の錦のままに
秋濃美月
キャラ文芸
※鳴田るなさんの”身分違いの二人企画”に参加しています。
期間中に連載終了させたいです。させます。
幕藩体制が倒れなかった異世界”豊葦原”の”灯京都”に住む女子高生福田萌子は
奴隷市場に、”女中”の奴隷を買いに行く。
だが、そこで脱走した外国人の男奴隷サラームの巻き起こしたトラブルに巻き込まれ
行きがかり上、彼を買ってしまう。
サラームは色々ワケアリのようで……?
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる