15 / 26
15.日没前
しおりを挟む
正直に言ってしまえば。
私たちの間に微妙な空気が流れていたのは確かだけれど、お兄様が私の寝室を訪れなくなった理由は他にも色々あって。
あれから、お兄様はいきなり忙しくなった。当然、私はあまり構ってもらえずにいる。それはもう、ハンカチを噛んで寂しがるべきところなのだけれど、
(色々あって良かった……)
私はちょっとだけほっとしていた。
何事にも猶予というものは大切だ。
特に、思い出すと羞恥やら何やら感情でいっぱいになって、布団の上でごろんごろんしたくなってしまう状態の今の私にとっては。
とは言え、
「人間界からの侵攻?」
(なんて不穏な展開……それにシリアス……)
私が人間界を出た頃は、特別に切迫した状況というわけでは無かった。魔族の勢力は伸長していたけれど、対抗して大々的に兵を集めるでもなく、人間界はそこそこの安定、そこそこの不穏、というある意味普通の日常を謳歌していた。魔道士たちものんびりと好き勝手ばかりしていて、私が魔界に行くと告げても、誰からも引き止められなかったぐらいだ。それが、なぜ。
「うーん、たまに攻めてくることはあっても、最近はずっと小競り合いみたいなものだったんですけどね」
クンケル君のほのぼのとした犬顔に、困ったような表情が浮かんでいる。
「今回は一桁多い人数でやって来てるみたいです。何でも、勇者を返せって言ってるとか」
「勇者!」
私にとっては恐怖の対象だった勇者。……そういえば、とっくに過去の人になっていた。ぶっちゃけ気持ち良く存在を忘れていた。
そのまま忘れていられれば良かったのに。
「地下牢に繋がれてるんだったっけ?」
「そうみたいですけど。魔王様も、言われるまで存在を忘れてたみたいですね。面倒だからすぐに人間の元へ返そうってことになったんですけど、勇者自身が帰りたくないって言ってるとか」
「えっ」
何そのフラグ。恐ろしすぎない?
恐怖の再燃に慄く私に向かって、クンケル君はこてっと首を傾げ、
「まあ、そっちはどうでもいいんですけど。魔界の中で暴れてる連中がいて、そっちと同時に相手をしなくちゃいけないみたいで、魔王様は結構お忙しそうです」
「そうなんだ……」
しばらくお兄様には会えないかもしれない。
私はしゅんとしてしまったらしい。さっきまでお兄様と顔を合わせなくて済んで良かったと思っていたのに、実際に会えないとなると凹む。情緒不安定かな?
クンケル君が私の手の甲をぽんぽんと叩いた。
「お散歩でも行ってきたらどうですか。今なら、魔王様も大分力を取り戻されたみたいですし、城の周りを歩き回るぐらいは大丈夫だと思いますよ。気晴らしも大事です!」
ふにゃっと笑いかけてくる。澄んだ黒い眼差し。ふわふわの癒し。ああ、クンケル君好き。
「そうだね、ちょっと歩いてこようかな」
「護衛を連れてって下さいね」
護衛。
そう、少し前から、私には護衛が付けられていたのだった。それも二人……というか、二体。
「バ、バニーズ、こんにちは。いや、今だとこんばんは、かな……」
私のぎこちない挨拶に対して、護衛たちは微動だにせず直立することで応えた(注:応えてない)。
縮尺を間違ったかのように細長い、背の高い姿だ。少し緑がかった薄い体色。尖った逆三角形の小さな顔。細く絞られた腰。とても長くて直線的な手足。何より、頭頂部からピンと伸びた二本の耳。
胸らしき盛り上がりはあるので女性だと思うんだけど、顔の上半分は黒い布のようなもので覆われていて造作は分からない。印象としては……やたら長い兎耳の生えたカマキリ。
「……」
「……」
「……」
魔王城の裏手、暗く影が傾いた庭園の中で、痩せた亡霊のように浮かび上がる二体。それと対面で向かい合う私。
(この二人、喋らないのかな……?)
言葉を発するのを見たことがない。
最初の出会いからして、ある意味とても印象的だった。部屋から出ようとして扉を開けたら、暗がりに微動だにしない痩せた彫像みたいなのが立っていたのだ。怖い。生き物とも思えなくて、ぞっと怖気立った。ピクリともしないくせに、私が余計な動きをしたら、ぜんまい仕掛けの人形のように襲い掛かってきそうな雰囲気がある。
今のところ、それ以上の恐怖体験はない。いつでも、音も立てずに背後についてきているけれど、きっと守ってくれているんだと思う。クンケル君に聞いてみたら、「ああ……あれは強いですから」と言葉を濁されたけど、たぶん。
「……」
とにかく、そのまま散歩を続行することにした。
(やっぱり、空気が濃い……)
ふう、と濃厚な魔素と瘴気を吸い込んだ。
庭園とは言っても、生えているのは有毒植物ばかり、ブクブクとどす黒い泡を吹く毒の沼地まで広がっている。魔王を倒しに来た勇者のパーティが引っかかって、地味にHPを削られそうな場所だ。
振り向いて仰ぎ見ると、魔王城の威容が、暗く陰った空の中に聳え立って見えた。ずんぐりした戦艦が巨体を横たえているかのような無骨さだ。もっと暗くなると、一斉に燭灯が点されて、シャンデリアのように照り輝くのだけれど。
(人間界からの侵攻か……)
今の私は、人間界に対するホームシックさえ感じていない。命の温かみなど感じない魔境だけれど、今は城に灯る光に幾許かの懐かしさと、温かみさえ感じ始めているぐらいで。
(どうなるか分からないけど。私はやっぱり、お兄様の側に立って戦いたい……)
そう思った瞬間。しゅっと風を切って、何かが飛び過ぎた。
「?!」
咄嗟に身を捩って躱す。そうしなかったら、今頃私の頬には一直線の傷痕が走っていただろう。
「……バニーズ?!」
命令ではなく、疑問形だった。私が何か言うより早く、バニーズは走り始めていたので。
走るというより、跳躍だ。飛び跳ね、細く長い腕の先端をしならせ、鎌のように尖らせて、現れた魔物に向かって飛び掛かっていく。
「シャー!」「シャ、シャー!」
摩擦音? どこか機械じみた威嚇の声を立てながら、二体のバニーズは息の合った攻撃を繰り出していた。沼から這い出したようなどろりとした魔物が、飛沫を撒き散らしながら次々に倒れる。
(沢山いる)
私は目を凝らした。
魔物に囲まれている。視界は暗く、人間である私にとっては圧倒的に不利だ。守護魔法を展開しながら見回したけれど、蠢いている魔物たちはただ一塊の連なりにしか見えなかった。生臭い血の香りが風に乗って届いて、剥き出しの悪意がちりちりと私の皮膚の表面を粟立たせる。
今、人間界の侵攻に備えて、全土から無数の魔物が集められてきているらしい。その中には無軌道で制御できず、人間がいるとなれば襲い掛かってくるものもいる……ということ?
(お兄様を呼ぶべき?)
私は躊躇った。
バニーズは強い。たっぷり水を得た魚みたいだ。流石にお兄様が私に付けてくれた護衛なだけあって、寄り集まる魔物たちをザクザクと切り裂いている。迷いのない、戦闘のために創り出された機械のような動きで。
(でも、お兄様を呼んだ方が絶対に早く終わる。だけど……)
今、忙しくしているお兄様に負担を掛けていいの?
見栄と言えば見栄だ。お兄様に悪く思われたくはない。でも、その躊躇いの隙を突いて、何か鋭利なものが空気を引き裂いて飛来した。私はハッと顔を歪めたけれど、動かなかった。なぜなら、私の眼前でカキン! と綺麗な音を立てて弾かれたから。
「あ……」
代わりに宙を振り仰いで、口を半分開けて見つめた。
辺りの夜気を濃厚に塗り替えていく強烈な魔力。
闘いのために研ぎ澄まされた、そのために生まれたかのような存在。
お兄様はやはり、戦場が似合う。すでに異形化し、闇が凝ったかのように鎧われた姿で舞い降りてきたお兄様は、滑らかに無機質な腕を伸ばし、私の周りに守護の結界を展開した。
「お兄様!」
眩く暖かい光が足元から伸びて、私の身を包んだ。次の瞬間、パシャッ! と水を跳ね散らすように大気が引き裂かれて、魔物たちが弾け飛ぶ。
「愚かな。触れてはならぬ境界を越える、自己の本能でさえ役に立たぬ雑魚ならば死に絶えろ」
低く掠れた声が告げる。
(わわ)
お兄様に手間を掛けさせていること、守られていること、魔物たちに殺意を向けられたこと、他にも色々と考えるべきことはあったはずなのに。
私は開いた口を閉ざすことも無く、お兄様の大きな影のような背中をひたすらに見つめた。
私は本当に俗物で、オタクだ。結局、こんな時の私はただ一つ、たった一つの衝動的な想いしか考えられなくて──
(お兄様、魔王らしすぎてかっこ良すぎ……!)
私たちの間に微妙な空気が流れていたのは確かだけれど、お兄様が私の寝室を訪れなくなった理由は他にも色々あって。
あれから、お兄様はいきなり忙しくなった。当然、私はあまり構ってもらえずにいる。それはもう、ハンカチを噛んで寂しがるべきところなのだけれど、
(色々あって良かった……)
私はちょっとだけほっとしていた。
何事にも猶予というものは大切だ。
特に、思い出すと羞恥やら何やら感情でいっぱいになって、布団の上でごろんごろんしたくなってしまう状態の今の私にとっては。
とは言え、
「人間界からの侵攻?」
(なんて不穏な展開……それにシリアス……)
私が人間界を出た頃は、特別に切迫した状況というわけでは無かった。魔族の勢力は伸長していたけれど、対抗して大々的に兵を集めるでもなく、人間界はそこそこの安定、そこそこの不穏、というある意味普通の日常を謳歌していた。魔道士たちものんびりと好き勝手ばかりしていて、私が魔界に行くと告げても、誰からも引き止められなかったぐらいだ。それが、なぜ。
「うーん、たまに攻めてくることはあっても、最近はずっと小競り合いみたいなものだったんですけどね」
クンケル君のほのぼのとした犬顔に、困ったような表情が浮かんでいる。
「今回は一桁多い人数でやって来てるみたいです。何でも、勇者を返せって言ってるとか」
「勇者!」
私にとっては恐怖の対象だった勇者。……そういえば、とっくに過去の人になっていた。ぶっちゃけ気持ち良く存在を忘れていた。
そのまま忘れていられれば良かったのに。
「地下牢に繋がれてるんだったっけ?」
「そうみたいですけど。魔王様も、言われるまで存在を忘れてたみたいですね。面倒だからすぐに人間の元へ返そうってことになったんですけど、勇者自身が帰りたくないって言ってるとか」
「えっ」
何そのフラグ。恐ろしすぎない?
恐怖の再燃に慄く私に向かって、クンケル君はこてっと首を傾げ、
「まあ、そっちはどうでもいいんですけど。魔界の中で暴れてる連中がいて、そっちと同時に相手をしなくちゃいけないみたいで、魔王様は結構お忙しそうです」
「そうなんだ……」
しばらくお兄様には会えないかもしれない。
私はしゅんとしてしまったらしい。さっきまでお兄様と顔を合わせなくて済んで良かったと思っていたのに、実際に会えないとなると凹む。情緒不安定かな?
クンケル君が私の手の甲をぽんぽんと叩いた。
「お散歩でも行ってきたらどうですか。今なら、魔王様も大分力を取り戻されたみたいですし、城の周りを歩き回るぐらいは大丈夫だと思いますよ。気晴らしも大事です!」
ふにゃっと笑いかけてくる。澄んだ黒い眼差し。ふわふわの癒し。ああ、クンケル君好き。
「そうだね、ちょっと歩いてこようかな」
「護衛を連れてって下さいね」
護衛。
そう、少し前から、私には護衛が付けられていたのだった。それも二人……というか、二体。
「バ、バニーズ、こんにちは。いや、今だとこんばんは、かな……」
私のぎこちない挨拶に対して、護衛たちは微動だにせず直立することで応えた(注:応えてない)。
縮尺を間違ったかのように細長い、背の高い姿だ。少し緑がかった薄い体色。尖った逆三角形の小さな顔。細く絞られた腰。とても長くて直線的な手足。何より、頭頂部からピンと伸びた二本の耳。
胸らしき盛り上がりはあるので女性だと思うんだけど、顔の上半分は黒い布のようなもので覆われていて造作は分からない。印象としては……やたら長い兎耳の生えたカマキリ。
「……」
「……」
「……」
魔王城の裏手、暗く影が傾いた庭園の中で、痩せた亡霊のように浮かび上がる二体。それと対面で向かい合う私。
(この二人、喋らないのかな……?)
言葉を発するのを見たことがない。
最初の出会いからして、ある意味とても印象的だった。部屋から出ようとして扉を開けたら、暗がりに微動だにしない痩せた彫像みたいなのが立っていたのだ。怖い。生き物とも思えなくて、ぞっと怖気立った。ピクリともしないくせに、私が余計な動きをしたら、ぜんまい仕掛けの人形のように襲い掛かってきそうな雰囲気がある。
今のところ、それ以上の恐怖体験はない。いつでも、音も立てずに背後についてきているけれど、きっと守ってくれているんだと思う。クンケル君に聞いてみたら、「ああ……あれは強いですから」と言葉を濁されたけど、たぶん。
「……」
とにかく、そのまま散歩を続行することにした。
(やっぱり、空気が濃い……)
ふう、と濃厚な魔素と瘴気を吸い込んだ。
庭園とは言っても、生えているのは有毒植物ばかり、ブクブクとどす黒い泡を吹く毒の沼地まで広がっている。魔王を倒しに来た勇者のパーティが引っかかって、地味にHPを削られそうな場所だ。
振り向いて仰ぎ見ると、魔王城の威容が、暗く陰った空の中に聳え立って見えた。ずんぐりした戦艦が巨体を横たえているかのような無骨さだ。もっと暗くなると、一斉に燭灯が点されて、シャンデリアのように照り輝くのだけれど。
(人間界からの侵攻か……)
今の私は、人間界に対するホームシックさえ感じていない。命の温かみなど感じない魔境だけれど、今は城に灯る光に幾許かの懐かしさと、温かみさえ感じ始めているぐらいで。
(どうなるか分からないけど。私はやっぱり、お兄様の側に立って戦いたい……)
そう思った瞬間。しゅっと風を切って、何かが飛び過ぎた。
「?!」
咄嗟に身を捩って躱す。そうしなかったら、今頃私の頬には一直線の傷痕が走っていただろう。
「……バニーズ?!」
命令ではなく、疑問形だった。私が何か言うより早く、バニーズは走り始めていたので。
走るというより、跳躍だ。飛び跳ね、細く長い腕の先端をしならせ、鎌のように尖らせて、現れた魔物に向かって飛び掛かっていく。
「シャー!」「シャ、シャー!」
摩擦音? どこか機械じみた威嚇の声を立てながら、二体のバニーズは息の合った攻撃を繰り出していた。沼から這い出したようなどろりとした魔物が、飛沫を撒き散らしながら次々に倒れる。
(沢山いる)
私は目を凝らした。
魔物に囲まれている。視界は暗く、人間である私にとっては圧倒的に不利だ。守護魔法を展開しながら見回したけれど、蠢いている魔物たちはただ一塊の連なりにしか見えなかった。生臭い血の香りが風に乗って届いて、剥き出しの悪意がちりちりと私の皮膚の表面を粟立たせる。
今、人間界の侵攻に備えて、全土から無数の魔物が集められてきているらしい。その中には無軌道で制御できず、人間がいるとなれば襲い掛かってくるものもいる……ということ?
(お兄様を呼ぶべき?)
私は躊躇った。
バニーズは強い。たっぷり水を得た魚みたいだ。流石にお兄様が私に付けてくれた護衛なだけあって、寄り集まる魔物たちをザクザクと切り裂いている。迷いのない、戦闘のために創り出された機械のような動きで。
(でも、お兄様を呼んだ方が絶対に早く終わる。だけど……)
今、忙しくしているお兄様に負担を掛けていいの?
見栄と言えば見栄だ。お兄様に悪く思われたくはない。でも、その躊躇いの隙を突いて、何か鋭利なものが空気を引き裂いて飛来した。私はハッと顔を歪めたけれど、動かなかった。なぜなら、私の眼前でカキン! と綺麗な音を立てて弾かれたから。
「あ……」
代わりに宙を振り仰いで、口を半分開けて見つめた。
辺りの夜気を濃厚に塗り替えていく強烈な魔力。
闘いのために研ぎ澄まされた、そのために生まれたかのような存在。
お兄様はやはり、戦場が似合う。すでに異形化し、闇が凝ったかのように鎧われた姿で舞い降りてきたお兄様は、滑らかに無機質な腕を伸ばし、私の周りに守護の結界を展開した。
「お兄様!」
眩く暖かい光が足元から伸びて、私の身を包んだ。次の瞬間、パシャッ! と水を跳ね散らすように大気が引き裂かれて、魔物たちが弾け飛ぶ。
「愚かな。触れてはならぬ境界を越える、自己の本能でさえ役に立たぬ雑魚ならば死に絶えろ」
低く掠れた声が告げる。
(わわ)
お兄様に手間を掛けさせていること、守られていること、魔物たちに殺意を向けられたこと、他にも色々と考えるべきことはあったはずなのに。
私は開いた口を閉ざすことも無く、お兄様の大きな影のような背中をひたすらに見つめた。
私は本当に俗物で、オタクだ。結局、こんな時の私はただ一つ、たった一つの衝動的な想いしか考えられなくて──
(お兄様、魔王らしすぎてかっこ良すぎ……!)
0
お気に入りに追加
175
あなたにおすすめの小説
モブなのに、転生した乙女ゲームの攻略対象に追いかけられてしまったので全力で拒否します
みゅー
恋愛
乙女ゲームに、転生してしまった瑛子は自分の前世を思い出し、前世で培った処世術をフル活用しながら過ごしているうちに何故か、全く興味のない攻略対象に好かれてしまい、全力で逃げようとするが……
余談ですが、小説家になろうの方で題名が既に国語力無さすぎて読むきにもなれない、教師相手だと淫行と言う意見あり。
皆さんも、作者の国語力のなさや教師と生徒カップル無理な人はプラウザバック宜しくです。
作者に国語力ないのは周知の事実ですので、指摘なくても大丈夫です✨
あと『追われてしまった』と言う言葉がおかしいとの指摘も既にいただいております。
やらかしちゃったと言うニュアンスで使用していますので、ご了承下さいませ。
この説明書いていて、海外の商品は訴えられるから、説明書が長くなるって話を思いだしました。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
ぽっちゃりな私は妹に婚約者を取られましたが、嫁ぎ先での溺愛がとまりません~冷酷な伯爵様とは誰のこと?~
柊木 ひなき
恋愛
「メリーナ、お前との婚約を破棄する!」夜会の最中に婚約者の第一王子から婚約破棄を告げられ、妹からは馬鹿にされ、貴族達の笑い者になった。
その時、思い出したのだ。(私の前世、美容部員だった!)この体型、ドレス、確かにやばい!
この世界の美の基準は、スリム体型が前提。まずはダイエットを……え、もう次の結婚? お相手は、超絶美形の伯爵様!? からの溺愛!? なんで!?
※シリアス展開もわりとあります。
隣国王を本気にさせる方法~誘拐未遂4回目の王女は、他国執着王子から逃げ切ります~
猪本夜
恋愛
プーマ王国のゲスな王子に執着されている王女レティツィア(17歳)は、未遂なものの、何度も王子に誘拐されかけている。
王子の執着と誘拐が怖くてビクビクと大人しく過ごす日々だが、それでも両親と三人の兄たちに溺愛され、甘えつつ甘やかされる日々を送っていた。
そんなある日、レティツィアに海の向こうの隣国アシュワールドの王オスカー(23歳)から婚約者候補の打診が舞い込み――。
愛してくれる両親と兄たちから離れたくないレティツィアは、隣国王オスカーと結婚する気はなく、オスカーに嫌われようと画策する。作戦名はその名も『この子はナイな』作戦。
そして隣国王オスカーも結婚に前向きではない。
風変わりなレティツィアに戸惑うオスカーだが、だんだんとレティツィアの魅力にはまっていく。一方、レティツィアもオスカーのことが気になりだし――。
レティツィアは隣国執着王子から逃げ切ることができるのか。
※小説家になろう様でも投稿中
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
悪役令嬢は二度も断罪されたくない!~あのー、私に平穏な暮らしをさせてくれませんか?~
イトカワジンカイ
恋愛
(あれって…もしや断罪イベントだった?)
グランディアス王国の貴族令嬢で王子の婚約者だったアドリアーヌは、国外追放になり敵国に送られる馬車の中で不意に前世の記憶を思い出した。
「あー、小説とかでよく似たパターンがあったような」
そう、これは前世でプレイした乙女ゲームの世界。だが、元社畜だった社畜パワーを活かしアドリアーヌは逆にこの世界を満喫することを決意する。
(これで憧れのスローライフが楽しめる。ターシャ・デューダのような自給自足ののんびり生活をするぞ!)
と公爵令嬢という貴族社会から離れた”平穏な暮らし”を夢見ながら敵国での生活をはじめるのだが、そこはアドリアーヌが断罪されたゲームの続編の世界だった。
続編の世界でも断罪されることを思い出したアドリアーヌだったが、悲しいかな攻略対象たちと必然のように関わることになってしまう。
さぁ…アドリアーヌは2度目の断罪イベントを受けることなく、平穏な暮らしを取り戻すことができるのか!?
「あのー、私に平穏な暮らしをさせてくれませんか?」
※ファンタジーなので細かいご都合設定は多めに見てください(´・ω・`)
※小説家になろう、ノベルバにも掲載
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
完結 貴族生活を棄てたら王子が追って来てメンドクサイ。
音爽(ネソウ)
恋愛
王子の婚約者になってから様々な嫌がらせを受けるようになった侯爵令嬢。
王子は助けてくれないし、母親と妹まで嫉妬を向ける始末。
貴族社会が嫌になった彼女は家出を決行した。
だが、有能がゆえに王子妃に選ばれた彼女は追われることに……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる