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ダンジョンに向かう為の寄り道
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2人が用意してくれたテレポートカードを仕舞った後は、サニーさん達の指導の下で迷宮での注意事項を説明された。その注意事項をざっくりまとめるとこうだ!
1.迷宮に単独で入るのは止めておいた方がいいこと。
2.装備を念入りに確認すること。
3. 自分が所属しているギルドに何処のダンジョンに行くのか伝えること。
4. 階層ごとのモンスターや罠などの情報を仕入れておくこと。
5.帰って来たら、必ずギルドに報告すること。
以上!
「この5つの約束を守らないと、私達がお仕置きするわよぉ! ……対象はカイリだけだけど」
「俺だけ理不尽な扱い!」
1.の理由ついては分かるよ。危険な場所は人数が多ければ多いほどカバーしあえるからな。次の2.は遠出の基本だから中略。3.と5.に付いては各ギルドで行なっていることだから、ちゃんとやらなければダメ。
4.は各所ギルドで集めた情報を共有して提示しているみたいだ。
「……でも何で迷宮の情報を共有しているんですか? 薬学ギルドと商人ギルドとか迷宮と無関係な気がする」
「無関係ってことはないわよ。むしろ各ギルドは率先して情報を共有しているわ」
「何で?」
「何でって、自分のところに加わってくれた人が迷宮に行って亡くなったら、困ると思わない?」
まぁ確かに考えてみればそうだよな。
「この先ギルドに貢献してくれそうな人が減った大変そうですね」
「だから、街の周囲の状況や迷宮とかの情報を共有しようってことになってるの。
ああ、もちろん隠し部屋とかの情報は開示していないわよ」
あ……美味しいところは独り占めしているってことですね、はい。
「サニー様、カイリ様の準備が出来ているのですから、ギルドに行きましょう。早めに行かなければ受付けが込みますよ」
「あ、そうだったわね! 私はアナタ達とは別だからぁ……門の前で待ち合わせということでいいかしら?」
「それがよさそうですね。それではカイリ様、冒険者ギルドへ向かいましょう」
冒険者ギルドに向かうって……ちょっと待て!
「俺なら錬金術ギルドで報告してもいいんじゃないか?」
目の前に錬金術ギルドの長のサニーさんがいるし。
「私の方は直接話を聞いているから報告に関しては大丈夫よ。でも冒険者ギルドの方は何にも聞いていないから、話を通さないとアンリーが怒っちゃうかもしれないわよ」
あの人が怒る姿…………ダメだ! 想像出来ないっ‼︎ でも俺よりあの人の方が滅茶苦茶強いから、喧嘩にでもなったら瞬で倒されるに決まっている。
「わ、分かりました。サシャさん、冒険者ギルドに行きましょうか」
「はい、それではサニーさん。また後でお会い致しましょう」
「了解。カイリが変な人に絡まれないように、ちゃんと見張るのよぉ!」
「はい。もしもカイリ様にちょっかいを掛ける輩がいるようであれば、私の方で排j……対処致します」
今排除って言おうとしたよね!
「うんうん。メイド長を敵に回すヤツはバカか命知らずしかいないから、安心して外を歩けるよ、カイリ」
「ああ、うん……そうだな」
サシャさんに対して失礼なことをしないようにしよう。
「さ、バルグ様に挨拶してから行きましょうか、ルル様達も私から離れないようにして下さいね」
「キャンッ!」
プルンッ!
2人共「はぁ~い!」と言いたそうな返事をした後、俺の側へとやって来た。
あ、やっぱり俺の側にいた方が安心するんだ。
ちょっとだけ胸がキュンとなった後、サシャさんに付いて行くようにしてバルグさん達の下へ行くのだが、行って来ますの挨拶をした途端ミレイさんが俺に抱き付いて来たのだ。
「迷宮で怪我しないようにね! 後変な人に付いて行っちゃダメだからね!」
「母親みたいなセリフ言うなぁ!」
「実際に後5才ぐらい若かったら、養子にしていたかもね」
あ、そうなんだ。
「そうねぇ~……毎日お風呂一緒に入っちゃうかもしれないわぁ~。それに絵本を読み聞かせするのもぉ~…………悪くないかもしれないわぁ!」
それはお腹にいる子にやってあげて下さい。
そんなこともあったが、サシャさん達と共にバルグさんの邸宅を出た。マナさんが名残惜しそうにしていた気がするけどぉ……まぁそこらへんのことは気にしないでおこう!
そんなこんなで錬金術ギルドに行くサニーさんと途中で別れて、冒険者ギルドにやって来たのはいいけれどもぉ……。
「あの……サシャさん。本当にその格好でダンジョンに行くのですか?」
「ええ、そうですよ」
「それがどうかしましたか?」と言いたそうな顔をしているけど、メイド服で迷宮に入る人はアナタぐらいしかいない気がするんですけどぉ‼︎
「ああ、なるほど……心配には及びませんよ。この服には防汚スキルが付いているので汚れたり致しません。
万が一汚れたりしたらプル太郎様に綺麗にして頂くので、その時はよろしくお願い致します」
プルンッ!
プル太郎は「任せて!」と言いたそうな感じで震えた。
いや……俺が言いたいのはそこじゃなくて、防御的な面で心配しているんだけどぉ~……サシャさん強いから気にしないでいた方がいいのかなぁ?
「ここに立っていると邪魔になるので、入りますよカイリ様」
「あ、はい! 行こうルル!」
「キャンッ!」
冒険者ギルドに入って行くサシャさんをルルと共に追うようにして入って行く。因みにプル太郎は頭の上に乗っているので安心して下さい。
「ふ~む……混んでると思っていたのですが、そんなでもなさそうですね」
ああ~確かに、3~4人クエストの受託待ちしている程度だから、そんなには……。
「……サシャ?」
「サシャって……あのサシャ?」
「いや……まさかな。でも特長が似ているから、本物か?」
……ん? 何だ? 何か分からないけど、サシャさんのことを見ている冒険者がいる気がするな。
列に並びながら周りを見渡してみると、こっちを見ながらヒソヒソ話をしている冒険者がチラホラ見受けられる。
「あのぉ……サシャさん」
「はい、何でしょうか?」
「サシャさんって、冒険者ギルドで活動されていた頃があるんですか?」
「ええ、レベル上げをする為に少しの間だけに、冒険者ギルドで活動していた時期がありましたよ」
少しの間だけ……その少しの間だけでこんな風になるか?
「カイリ様。私はそこまで有名ではないので気にしないで下さい」
サシャさんは俺の足元にいたルルを抱き上げると、ニッコリとした顔で俺の顔を見つめて来た。しかもその笑顔を見ていると背筋が凍るような感覚になる。
「あ、はい……分かりました」
こ、これは……今聞かない方が身の為だと思う。ルルだって怯えてるし。
そんなことを思いながら待っていると、すぐに俺達の番がやって来た。
「お待たせ致しました! どのようなご用件でしょうか?」
「これから街の近くにある無名のダンジョンに入りに行くので、その報告に来ました」
「迷宮ですか。冒険者ギルドカードを確認させて頂いても、よろしいでしょうか?」
「大丈夫です。カイリ様、職員にギルドカードを渡して下さい」
「あ、はい!」
サシャさんに促されるようにして、ギルドカードを受付嬢に渡した。俺とサシャさんのギルドカードを渡された受付嬢は、そのギルドカードに目を通していく。
「Fランクのカイリ様とBランクのサシャ様ですね。サシャ様が引率になるということでしょうか?」
「はい、カイリ様のレベル上げの為なので、1階から2階程度までしか潜りません」
「そうですか。1階から2階でしたら罠も少なく、魔物も弱いので大丈夫そうですね」
受付嬢はそう言うと、紙に何かを明記した。多分あれがダンジョンに行ったって記録用のやつだろう。
「他にご用件はありますか?」
「いえ、ありません。用も済んだので、行きましょうか」
「あ、はい!」
サシャさんって、Bランクの冒険者だったんだ。
そう感心しながら冒険者ギルドを後にしたのだが、サシャさんがルルを抱いたままだ。
もしかしてサシャさんはルルのことを気に入ったのか?
1.迷宮に単独で入るのは止めておいた方がいいこと。
2.装備を念入りに確認すること。
3. 自分が所属しているギルドに何処のダンジョンに行くのか伝えること。
4. 階層ごとのモンスターや罠などの情報を仕入れておくこと。
5.帰って来たら、必ずギルドに報告すること。
以上!
「この5つの約束を守らないと、私達がお仕置きするわよぉ! ……対象はカイリだけだけど」
「俺だけ理不尽な扱い!」
1.の理由ついては分かるよ。危険な場所は人数が多ければ多いほどカバーしあえるからな。次の2.は遠出の基本だから中略。3.と5.に付いては各ギルドで行なっていることだから、ちゃんとやらなければダメ。
4.は各所ギルドで集めた情報を共有して提示しているみたいだ。
「……でも何で迷宮の情報を共有しているんですか? 薬学ギルドと商人ギルドとか迷宮と無関係な気がする」
「無関係ってことはないわよ。むしろ各ギルドは率先して情報を共有しているわ」
「何で?」
「何でって、自分のところに加わってくれた人が迷宮に行って亡くなったら、困ると思わない?」
まぁ確かに考えてみればそうだよな。
「この先ギルドに貢献してくれそうな人が減った大変そうですね」
「だから、街の周囲の状況や迷宮とかの情報を共有しようってことになってるの。
ああ、もちろん隠し部屋とかの情報は開示していないわよ」
あ……美味しいところは独り占めしているってことですね、はい。
「サニー様、カイリ様の準備が出来ているのですから、ギルドに行きましょう。早めに行かなければ受付けが込みますよ」
「あ、そうだったわね! 私はアナタ達とは別だからぁ……門の前で待ち合わせということでいいかしら?」
「それがよさそうですね。それではカイリ様、冒険者ギルドへ向かいましょう」
冒険者ギルドに向かうって……ちょっと待て!
「俺なら錬金術ギルドで報告してもいいんじゃないか?」
目の前に錬金術ギルドの長のサニーさんがいるし。
「私の方は直接話を聞いているから報告に関しては大丈夫よ。でも冒険者ギルドの方は何にも聞いていないから、話を通さないとアンリーが怒っちゃうかもしれないわよ」
あの人が怒る姿…………ダメだ! 想像出来ないっ‼︎ でも俺よりあの人の方が滅茶苦茶強いから、喧嘩にでもなったら瞬で倒されるに決まっている。
「わ、分かりました。サシャさん、冒険者ギルドに行きましょうか」
「はい、それではサニーさん。また後でお会い致しましょう」
「了解。カイリが変な人に絡まれないように、ちゃんと見張るのよぉ!」
「はい。もしもカイリ様にちょっかいを掛ける輩がいるようであれば、私の方で排j……対処致します」
今排除って言おうとしたよね!
「うんうん。メイド長を敵に回すヤツはバカか命知らずしかいないから、安心して外を歩けるよ、カイリ」
「ああ、うん……そうだな」
サシャさんに対して失礼なことをしないようにしよう。
「さ、バルグ様に挨拶してから行きましょうか、ルル様達も私から離れないようにして下さいね」
「キャンッ!」
プルンッ!
2人共「はぁ~い!」と言いたそうな返事をした後、俺の側へとやって来た。
あ、やっぱり俺の側にいた方が安心するんだ。
ちょっとだけ胸がキュンとなった後、サシャさんに付いて行くようにしてバルグさん達の下へ行くのだが、行って来ますの挨拶をした途端ミレイさんが俺に抱き付いて来たのだ。
「迷宮で怪我しないようにね! 後変な人に付いて行っちゃダメだからね!」
「母親みたいなセリフ言うなぁ!」
「実際に後5才ぐらい若かったら、養子にしていたかもね」
あ、そうなんだ。
「そうねぇ~……毎日お風呂一緒に入っちゃうかもしれないわぁ~。それに絵本を読み聞かせするのもぉ~…………悪くないかもしれないわぁ!」
それはお腹にいる子にやってあげて下さい。
そんなこともあったが、サシャさん達と共にバルグさんの邸宅を出た。マナさんが名残惜しそうにしていた気がするけどぉ……まぁそこらへんのことは気にしないでおこう!
そんなこんなで錬金術ギルドに行くサニーさんと途中で別れて、冒険者ギルドにやって来たのはいいけれどもぉ……。
「あの……サシャさん。本当にその格好でダンジョンに行くのですか?」
「ええ、そうですよ」
「それがどうかしましたか?」と言いたそうな顔をしているけど、メイド服で迷宮に入る人はアナタぐらいしかいない気がするんですけどぉ‼︎
「ああ、なるほど……心配には及びませんよ。この服には防汚スキルが付いているので汚れたり致しません。
万が一汚れたりしたらプル太郎様に綺麗にして頂くので、その時はよろしくお願い致します」
プルンッ!
プル太郎は「任せて!」と言いたそうな感じで震えた。
いや……俺が言いたいのはそこじゃなくて、防御的な面で心配しているんだけどぉ~……サシャさん強いから気にしないでいた方がいいのかなぁ?
「ここに立っていると邪魔になるので、入りますよカイリ様」
「あ、はい! 行こうルル!」
「キャンッ!」
冒険者ギルドに入って行くサシャさんをルルと共に追うようにして入って行く。因みにプル太郎は頭の上に乗っているので安心して下さい。
「ふ~む……混んでると思っていたのですが、そんなでもなさそうですね」
ああ~確かに、3~4人クエストの受託待ちしている程度だから、そんなには……。
「……サシャ?」
「サシャって……あのサシャ?」
「いや……まさかな。でも特長が似ているから、本物か?」
……ん? 何だ? 何か分からないけど、サシャさんのことを見ている冒険者がいる気がするな。
列に並びながら周りを見渡してみると、こっちを見ながらヒソヒソ話をしている冒険者がチラホラ見受けられる。
「あのぉ……サシャさん」
「はい、何でしょうか?」
「サシャさんって、冒険者ギルドで活動されていた頃があるんですか?」
「ええ、レベル上げをする為に少しの間だけに、冒険者ギルドで活動していた時期がありましたよ」
少しの間だけ……その少しの間だけでこんな風になるか?
「カイリ様。私はそこまで有名ではないので気にしないで下さい」
サシャさんは俺の足元にいたルルを抱き上げると、ニッコリとした顔で俺の顔を見つめて来た。しかもその笑顔を見ていると背筋が凍るような感覚になる。
「あ、はい……分かりました」
こ、これは……今聞かない方が身の為だと思う。ルルだって怯えてるし。
そんなことを思いながら待っていると、すぐに俺達の番がやって来た。
「お待たせ致しました! どのようなご用件でしょうか?」
「これから街の近くにある無名のダンジョンに入りに行くので、その報告に来ました」
「迷宮ですか。冒険者ギルドカードを確認させて頂いても、よろしいでしょうか?」
「大丈夫です。カイリ様、職員にギルドカードを渡して下さい」
「あ、はい!」
サシャさんに促されるようにして、ギルドカードを受付嬢に渡した。俺とサシャさんのギルドカードを渡された受付嬢は、そのギルドカードに目を通していく。
「Fランクのカイリ様とBランクのサシャ様ですね。サシャ様が引率になるということでしょうか?」
「はい、カイリ様のレベル上げの為なので、1階から2階程度までしか潜りません」
「そうですか。1階から2階でしたら罠も少なく、魔物も弱いので大丈夫そうですね」
受付嬢はそう言うと、紙に何かを明記した。多分あれがダンジョンに行ったって記録用のやつだろう。
「他にご用件はありますか?」
「いえ、ありません。用も済んだので、行きましょうか」
「あ、はい!」
サシャさんって、Bランクの冒険者だったんだ。
そう感心しながら冒険者ギルドを後にしたのだが、サシャさんがルルを抱いたままだ。
もしかしてサシャさんはルルのことを気に入ったのか?
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