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冒険者ギルドに登録……完了?
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冒険者ギルドにやって来たところまでよかったんだが、変なのに絡まれた挙げ句、その人にバルグさんと共に部屋に連れて行かれて、アンリーさんと対面する様にしてソファーに座っている。
そして、アンリーさんはバルグさんが渡した書類に興味深そうに目を通している。
「なるほどねぇ……彼女がハンターウルフを倒したのねぇ~♡」
「ええ、俄かに信じられないという気持ちはわかりますが、私は嘘は言いません」
「そうねぇ~……バルグちゃんが嘘を言うとは思ってないわぁ~♡ でもねぇ、テイマーと錬金術の2つだからねぇ~♡」
困った顔で俺とルルとバルグさんを交互に見つめる。
これは信じられないって感じだなぁ~。
「あのぉ~……話の途中ですみませんが、俺の冒険者ギルドに登録出来るんですか?」
「ああっ! ゴメンなさぁ~い。アナタのギルド登録をしなくちゃいけなかったわねぇ~♡
可愛いアナタとワンちゃんなら、いつでも大歓迎よぉ~♡」
「キャンッ! キャンッ‼︎」
ああ~、また「犬じゃないもん!」って吠えて怒っているよ。しかもアンリーさんが、その様子に少し驚いている。
「ああ~、ゴメンなさい。ルルが犬じゃなくて、フェンリル! って抗議しているだけなので、気にしないで下さい」
「そうだったわねぇ! ゴメンなさい。可愛い姿だったからぁ~♡」
そう言ってルルの頭を撫でようとしたのだが、俺の後ろに隠れてしまった。
「あらまぁ~。カイリちゃぁんのことが好きなのねぇ♡」
「まぁ……はい」
多分、アンリーさんのことを怖いと思っているから、こうして隠れているんだけどぉ……言わない方がよさそうだな。今度は俺が◯ークブリーカーされるかもしれないから。
俺がそんなことを思っていたら、アンリーさん机の引き出しから1枚の紙を取り出した。
「フッフゥ~ン♪ はい、これが冒険者ギルドに加入する為の誓約書よぉ。説明文をよく読んでねぇ。読めなかったら、ア・タ・シ・が説明してあげるからぁ~♡」
「あ……はい」
そう言った後、制約書を受け取り内容を確認していく。
「1.冒険者同士の闘争は、ギルド管轄外の場所では禁止とする。
2.冒険者ギルド以外で受けた仕事は、冒険者ギルドで対処出来ません。なので個人で解決を致して下さい。
3.冒険者ギルドでの依頼に付いてトラブルがあった場合、その場で解決せずに必ず冒険者ギルドに報告をして下さい。
4.依頼の横領、受けた依頼の取り替え、正当だと言えない暴行や、市民に対しての暴行は罰則又は冒険者ギルドから除名などの法に則った厳罰を処します。
5.依頼の失敗は、罰則金が払われるものと払われないのもがあるので、依頼を受ける際に必ず確認をすること。
6.5年間依頼を受けてない又はカードの更新をしていない場合は、自然と冒険者ギルドから脱退という形になるので、ご注意下さい。
※以上のことを守って頂ければ、冒険者ギルドはこなした依頼に対しての、報酬を必ず払うと約束します」
……うん。何か、読むだけで首を傾げたくなる内容だなぁ。
「要するに、冒険者同士の揉めごとがあったら、冒険者ギルド通して欲しいって言いたくて、街や市民に迷惑を掛けないで下さいってこと?
あ、後は5年でライセンス剥奪してしまう」
「その通りよぉ~。カイリちゃん頭がいいのねぇ~♡」
まぁ内容を掻い摘んでみただけだから、頭どうっていう話じゃないと思う。
「内容には問題ないので、サインしちゃいますね」
「ええ、そ・れ・とぉ~……この針で指を刺して、紙に1滴だけ血を垂らしてちょうだぁ~い♡」
そう言って俺の前に細い針を見せて来た。
「えっ⁉︎ 血ですかぁ?」
「そうよぉ~。この針は痛みを感じない効果があるし、消毒もしてあるから安心して使ってねぇ~♡」
「わ、分かりましたぁ」
そう返事をした後に誓約書に名前を書いてから、針を持って余った方の手にかざす。
大丈夫。注射と同じだから怖がる必要がない。むしろあれだ! スキルの効果で痛みを感じないようにしているんだから、気にせず刺せばいいじゃないか!
「……カイリさん?」
「あ、ああっ! 大丈夫! すぐにやるから!」
バルグさん達を待たせる訳にはいかないよな!
覚悟を決めて指先に刺し、滴る血を契約書へと垂らしたら、誓約書から手のひらサイズの板が出て来た。
物理の法則を無視したものが出た! まさにファンタジーッ‼︎
そんなことを思っていると、アンリーさんがその板を手に取って渡して来た。
「はい、これが冒険者のライセンスカードよぉ。無くしたら、再発行に5000レザ掛かるから、無くさないようにしてねぇ~♡」
「はい、大事にします!」
そう言ってからライセンスカード受け取ると、アイテムボックスに入れる。
「あ! 血も止めなきゃ」
「でしたら、これを使って下さい」
そう言って手渡して来たのは俺が作ったポーションだった。
「あのバルグさん。これ、俺が作ったポーションなんですけど」
「ああ、そうでしたね!」
今更だけど、俺が作ったポーションの能力を知りたいし、何よりもどんな味がするのか知りたいから、ちょうどよかったかもしれない。
そう思った後、ポーションの蓋を開けて一口飲んだ。
これは、緑茶のような味わいで飲みやすい。
そう思った直後、針で穴を空けた部分がみるみると塞がって行き、最終的に何もなかったかの様なキレイな指に戻ったのだ。
「「オオ~ッ⁉︎」」
スゲェッ⁉︎ ……って、何でバルグさんが驚いているんだ?
そんなことを思っていたら、アイリーさんが心配した顔で話し掛けて来る。
「カイリちゃぁん。ポーション苦くなかったのぉ?」
「苦くはなかったですよ。むしろ緑茶みたくて飲みやすかった!」
「そ、そう……それならいいのよぉ~♡」
そう言うと、ブツブツと何かを言い始める。
「アイリーさん?」
「あっ⁉︎ ゴメンなさいバルグちゃぁん! 考えごとをしちゃったわぁ♡」
「そうなるお気持ちは分かります。彼女はそのぉ……新人なので、よろしくお願い致します」
「ええ、任せてちょうだぁ~い! 言い忘れていたけど、冒険者ギルドにはランクがあるのよぉ♡
下からF、E、D、C、B、A、S、SSと上がっていくのぉ。ランクが高くなればなるほど報酬がたくさん貰えるからぁ、頑張ってちょうだいねぇ~♡」
ほうほう、これはテンプレだな。
「分かりました! 頑張ります!」
「それとぉ、アナタは錬金術師なのよねぇ? 錬金術ギルドにも登録するのかしらぁ~?」
「ええ、これから私と共に錬金術ギルドへと行きますよ」
「そうなのぉ~。じゃあ、依頼は明日からになりそうねぇ~。カイリちゃぁんが来るのを楽しみにしてるわぁ~♡」
「あ、ハハ……ハイ」
そう言ってウィンクする姿に、苦笑いをしながら答えた。
「さて、用も済んだことですし、錬金術ギルドへと向かいましょうか」
「はい。今日は、ありがとうございました!」
「いいえ~。いつでも歓迎しているわよぉ、カイリちゃぁん♡」
いつの間にか眠っていたルルを抱き上げると、バルグさんの後に続く様にして冒険者ギルドを後にした。
「さぁ、次は錬金術ギルドへ向かいますよ! 出発して下さい!」
バルグさんがそう言うと、馬車が発進した。
「あの、バルグさん」
「ん? どうしたのですか、カイリさん」
「錬金術ギルドに登録をするのって、意味があると思う?」
ぶっちゃけいえば俺の錬成スキルと万物の書。それにチュートリアルがあれば、錬金術ギルドで学んだりする必要はないと思っている。
「言いたいことは何となく分かりますが、登録をしておいた方がいいですよ」
「どうしてですか?」
「自分で作ったポーションを自分で使うなら構わないのですが、他人に使用するとなると、犯罪者になる可能性がありますから」
「えっ⁉︎ 俺が作ったを他人に使っちゃいけないんですか?」
バルグさんはその問いかけに頷いて答えた。
「詳しいことは私には分かりません。なので錬金術ギルドの方達に聞いて下さい」
「はい」
理由が分からないんじゃ、聞いても意味がないよな。
眠っているルルの背中を撫でながら、錬金術ギルドに着くのを待つのであった。
そして、アンリーさんはバルグさんが渡した書類に興味深そうに目を通している。
「なるほどねぇ……彼女がハンターウルフを倒したのねぇ~♡」
「ええ、俄かに信じられないという気持ちはわかりますが、私は嘘は言いません」
「そうねぇ~……バルグちゃんが嘘を言うとは思ってないわぁ~♡ でもねぇ、テイマーと錬金術の2つだからねぇ~♡」
困った顔で俺とルルとバルグさんを交互に見つめる。
これは信じられないって感じだなぁ~。
「あのぉ~……話の途中ですみませんが、俺の冒険者ギルドに登録出来るんですか?」
「ああっ! ゴメンなさぁ~い。アナタのギルド登録をしなくちゃいけなかったわねぇ~♡
可愛いアナタとワンちゃんなら、いつでも大歓迎よぉ~♡」
「キャンッ! キャンッ‼︎」
ああ~、また「犬じゃないもん!」って吠えて怒っているよ。しかもアンリーさんが、その様子に少し驚いている。
「ああ~、ゴメンなさい。ルルが犬じゃなくて、フェンリル! って抗議しているだけなので、気にしないで下さい」
「そうだったわねぇ! ゴメンなさい。可愛い姿だったからぁ~♡」
そう言ってルルの頭を撫でようとしたのだが、俺の後ろに隠れてしまった。
「あらまぁ~。カイリちゃぁんのことが好きなのねぇ♡」
「まぁ……はい」
多分、アンリーさんのことを怖いと思っているから、こうして隠れているんだけどぉ……言わない方がよさそうだな。今度は俺が◯ークブリーカーされるかもしれないから。
俺がそんなことを思っていたら、アンリーさん机の引き出しから1枚の紙を取り出した。
「フッフゥ~ン♪ はい、これが冒険者ギルドに加入する為の誓約書よぉ。説明文をよく読んでねぇ。読めなかったら、ア・タ・シ・が説明してあげるからぁ~♡」
「あ……はい」
そう言った後、制約書を受け取り内容を確認していく。
「1.冒険者同士の闘争は、ギルド管轄外の場所では禁止とする。
2.冒険者ギルド以外で受けた仕事は、冒険者ギルドで対処出来ません。なので個人で解決を致して下さい。
3.冒険者ギルドでの依頼に付いてトラブルがあった場合、その場で解決せずに必ず冒険者ギルドに報告をして下さい。
4.依頼の横領、受けた依頼の取り替え、正当だと言えない暴行や、市民に対しての暴行は罰則又は冒険者ギルドから除名などの法に則った厳罰を処します。
5.依頼の失敗は、罰則金が払われるものと払われないのもがあるので、依頼を受ける際に必ず確認をすること。
6.5年間依頼を受けてない又はカードの更新をしていない場合は、自然と冒険者ギルドから脱退という形になるので、ご注意下さい。
※以上のことを守って頂ければ、冒険者ギルドはこなした依頼に対しての、報酬を必ず払うと約束します」
……うん。何か、読むだけで首を傾げたくなる内容だなぁ。
「要するに、冒険者同士の揉めごとがあったら、冒険者ギルド通して欲しいって言いたくて、街や市民に迷惑を掛けないで下さいってこと?
あ、後は5年でライセンス剥奪してしまう」
「その通りよぉ~。カイリちゃん頭がいいのねぇ~♡」
まぁ内容を掻い摘んでみただけだから、頭どうっていう話じゃないと思う。
「内容には問題ないので、サインしちゃいますね」
「ええ、そ・れ・とぉ~……この針で指を刺して、紙に1滴だけ血を垂らしてちょうだぁ~い♡」
そう言って俺の前に細い針を見せて来た。
「えっ⁉︎ 血ですかぁ?」
「そうよぉ~。この針は痛みを感じない効果があるし、消毒もしてあるから安心して使ってねぇ~♡」
「わ、分かりましたぁ」
そう返事をした後に誓約書に名前を書いてから、針を持って余った方の手にかざす。
大丈夫。注射と同じだから怖がる必要がない。むしろあれだ! スキルの効果で痛みを感じないようにしているんだから、気にせず刺せばいいじゃないか!
「……カイリさん?」
「あ、ああっ! 大丈夫! すぐにやるから!」
バルグさん達を待たせる訳にはいかないよな!
覚悟を決めて指先に刺し、滴る血を契約書へと垂らしたら、誓約書から手のひらサイズの板が出て来た。
物理の法則を無視したものが出た! まさにファンタジーッ‼︎
そんなことを思っていると、アンリーさんがその板を手に取って渡して来た。
「はい、これが冒険者のライセンスカードよぉ。無くしたら、再発行に5000レザ掛かるから、無くさないようにしてねぇ~♡」
「はい、大事にします!」
そう言ってからライセンスカード受け取ると、アイテムボックスに入れる。
「あ! 血も止めなきゃ」
「でしたら、これを使って下さい」
そう言って手渡して来たのは俺が作ったポーションだった。
「あのバルグさん。これ、俺が作ったポーションなんですけど」
「ああ、そうでしたね!」
今更だけど、俺が作ったポーションの能力を知りたいし、何よりもどんな味がするのか知りたいから、ちょうどよかったかもしれない。
そう思った後、ポーションの蓋を開けて一口飲んだ。
これは、緑茶のような味わいで飲みやすい。
そう思った直後、針で穴を空けた部分がみるみると塞がって行き、最終的に何もなかったかの様なキレイな指に戻ったのだ。
「「オオ~ッ⁉︎」」
スゲェッ⁉︎ ……って、何でバルグさんが驚いているんだ?
そんなことを思っていたら、アイリーさんが心配した顔で話し掛けて来る。
「カイリちゃぁん。ポーション苦くなかったのぉ?」
「苦くはなかったですよ。むしろ緑茶みたくて飲みやすかった!」
「そ、そう……それならいいのよぉ~♡」
そう言うと、ブツブツと何かを言い始める。
「アイリーさん?」
「あっ⁉︎ ゴメンなさいバルグちゃぁん! 考えごとをしちゃったわぁ♡」
「そうなるお気持ちは分かります。彼女はそのぉ……新人なので、よろしくお願い致します」
「ええ、任せてちょうだぁ~い! 言い忘れていたけど、冒険者ギルドにはランクがあるのよぉ♡
下からF、E、D、C、B、A、S、SSと上がっていくのぉ。ランクが高くなればなるほど報酬がたくさん貰えるからぁ、頑張ってちょうだいねぇ~♡」
ほうほう、これはテンプレだな。
「分かりました! 頑張ります!」
「それとぉ、アナタは錬金術師なのよねぇ? 錬金術ギルドにも登録するのかしらぁ~?」
「ええ、これから私と共に錬金術ギルドへと行きますよ」
「そうなのぉ~。じゃあ、依頼は明日からになりそうねぇ~。カイリちゃぁんが来るのを楽しみにしてるわぁ~♡」
「あ、ハハ……ハイ」
そう言ってウィンクする姿に、苦笑いをしながら答えた。
「さて、用も済んだことですし、錬金術ギルドへと向かいましょうか」
「はい。今日は、ありがとうございました!」
「いいえ~。いつでも歓迎しているわよぉ、カイリちゃぁん♡」
いつの間にか眠っていたルルを抱き上げると、バルグさんの後に続く様にして冒険者ギルドを後にした。
「さぁ、次は錬金術ギルドへ向かいますよ! 出発して下さい!」
バルグさんがそう言うと、馬車が発進した。
「あの、バルグさん」
「ん? どうしたのですか、カイリさん」
「錬金術ギルドに登録をするのって、意味があると思う?」
ぶっちゃけいえば俺の錬成スキルと万物の書。それにチュートリアルがあれば、錬金術ギルドで学んだりする必要はないと思っている。
「言いたいことは何となく分かりますが、登録をしておいた方がいいですよ」
「どうしてですか?」
「自分で作ったポーションを自分で使うなら構わないのですが、他人に使用するとなると、犯罪者になる可能性がありますから」
「えっ⁉︎ 俺が作ったを他人に使っちゃいけないんですか?」
バルグさんはその問いかけに頷いて答えた。
「詳しいことは私には分かりません。なので錬金術ギルドの方達に聞いて下さい」
「はい」
理由が分からないんじゃ、聞いても意味がないよな。
眠っているルルの背中を撫でながら、錬金術ギルドに着くのを待つのであった。
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