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7話 速水さんとセクシー美女?
《22》
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悶々としていた気持ちの正体がはっきりわかった気がする。
私、セクシー美女に物凄く嫉妬していたんだ。速水さんと友達になれただけでも恐れ多い事なのに、嫉妬だなんて図々しい。
あー私のバカバカ。
「なんて私は欲張りなの! 多くを望めば身の破滅だって言っているのに! 速水さんを独占したいなんて恐れ多いにも程がある!」
「えっ」
驚いたような声が頭の上でした。
「あ、いや、つい心の声が出てしまって」
笑われると思ったら、私の腕を掴んでいた速水さんの腕が私の背中に回って抱きしめられる。より密着が増して速水さんの体温や男性らしい硬い体を感じた。
「つまり、嫉妬してくれたって事だよね?」
「……はい。あの、ごめんなさい」
恥ずかしいけど、誤魔化しようがなかった。
「何で謝るの? 嬉しいよ」
「嬉しいんですか?」
顔を上げて速水さんを見ると、こっちを見た二重の目と合う。眼鏡がなくてもハッキリと顔が見える距離だった。
「嬉しいよ」
フッと頬を緩めた速水さんの表情がイケメン過ぎて慌てて目を逸らす。あーもう、速水さんに動揺してばかりで恥ずかしい。きっと顔中が真っ赤になっている。
恥ずかしくて速水さんの胸に顔を埋めていると、私の後頭部を撫でる優しい手の感触があった。トクン、トクンってまた鼓動が速くなって、顔だけじゃなく、首筋も耳も背中も熱い。
速水さんに触れてもらって嬉しい。抱きしめられている事が嬉しい。――でも、なんで速水さんは私を抱きしめているんだろう?
私、セクシー美女に物凄く嫉妬していたんだ。速水さんと友達になれただけでも恐れ多い事なのに、嫉妬だなんて図々しい。
あー私のバカバカ。
「なんて私は欲張りなの! 多くを望めば身の破滅だって言っているのに! 速水さんを独占したいなんて恐れ多いにも程がある!」
「えっ」
驚いたような声が頭の上でした。
「あ、いや、つい心の声が出てしまって」
笑われると思ったら、私の腕を掴んでいた速水さんの腕が私の背中に回って抱きしめられる。より密着が増して速水さんの体温や男性らしい硬い体を感じた。
「つまり、嫉妬してくれたって事だよね?」
「……はい。あの、ごめんなさい」
恥ずかしいけど、誤魔化しようがなかった。
「何で謝るの? 嬉しいよ」
「嬉しいんですか?」
顔を上げて速水さんを見ると、こっちを見た二重の目と合う。眼鏡がなくてもハッキリと顔が見える距離だった。
「嬉しいよ」
フッと頬を緩めた速水さんの表情がイケメン過ぎて慌てて目を逸らす。あーもう、速水さんに動揺してばかりで恥ずかしい。きっと顔中が真っ赤になっている。
恥ずかしくて速水さんの胸に顔を埋めていると、私の後頭部を撫でる優しい手の感触があった。トクン、トクンってまた鼓動が速くなって、顔だけじゃなく、首筋も耳も背中も熱い。
速水さんに触れてもらって嬉しい。抱きしめられている事が嬉しい。――でも、なんで速水さんは私を抱きしめているんだろう?
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