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4話 速水さんとデート?
《10》
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「卯月先生、ボロネーゼ味見したいんですか?」
「えっ」
「ラザニアと交換だったら分けてあげてもいいですよ」
まさか速水さんから味見というキラキラワードが出てくるなんて!
びっくりした勢いで頷くと、どうぞと言って、速水さんがボロネーゼのお皿を私の方に置いてくれる。
「本当に頂いていいんですか?」
「一口分だけですよ」
念を押すように言った速水さんの表情が子どもっぽくて可愛い。
くぅー! その表情、サイコーです!
ああ、心拍数が上がる。
「小皿がありますよ」
ドキドキしていると、速水さんがテーブルの脇に重なっていた小皿を取ってくれる。
カチコチになった右手でフォークを持ち、小皿に一口分のボロネーゼを取り分ける。取り分けている間、息が止まった。無事、作業が終了して大きく息をつくと、速水さんがクックックッとセクシーな低音ヴォイスで笑い出した。
拳を口元にあて、楽しそうに笑う速水さんにまた心拍数が上がってしまう。アルコールが入っているからか、ちょっと気の抜けた表情が可愛い。
「すみません。卯月先生の動作が小動物ぽくて、笑ってしまいました」
小動物……。
初めて言われた。電柱服と言われるよりはいいか。
「丸顔だから、小動物っぽいんですかね」
「丸顔で大きな目で、全体的に可愛らしい雰囲気があるからだと思いますよ」
さりげなく言われた可愛らしいに心臓がトクンっと鼓動を打つ。
まさか、三度目の可愛らしいを速水さんから頂けるとは思わなかった。
ドキドキして、グラスに半分残っていたワインを全部飲んだ。
空になると速水さんが注いでくれる。またそれも飲んで、速水さんが注いでくれる。という事を繰り返していたら、急に眠くなった。
「えっ」
「ラザニアと交換だったら分けてあげてもいいですよ」
まさか速水さんから味見というキラキラワードが出てくるなんて!
びっくりした勢いで頷くと、どうぞと言って、速水さんがボロネーゼのお皿を私の方に置いてくれる。
「本当に頂いていいんですか?」
「一口分だけですよ」
念を押すように言った速水さんの表情が子どもっぽくて可愛い。
くぅー! その表情、サイコーです!
ああ、心拍数が上がる。
「小皿がありますよ」
ドキドキしていると、速水さんがテーブルの脇に重なっていた小皿を取ってくれる。
カチコチになった右手でフォークを持ち、小皿に一口分のボロネーゼを取り分ける。取り分けている間、息が止まった。無事、作業が終了して大きく息をつくと、速水さんがクックックッとセクシーな低音ヴォイスで笑い出した。
拳を口元にあて、楽しそうに笑う速水さんにまた心拍数が上がってしまう。アルコールが入っているからか、ちょっと気の抜けた表情が可愛い。
「すみません。卯月先生の動作が小動物ぽくて、笑ってしまいました」
小動物……。
初めて言われた。電柱服と言われるよりはいいか。
「丸顔だから、小動物っぽいんですかね」
「丸顔で大きな目で、全体的に可愛らしい雰囲気があるからだと思いますよ」
さりげなく言われた可愛らしいに心臓がトクンっと鼓動を打つ。
まさか、三度目の可愛らしいを速水さんから頂けるとは思わなかった。
ドキドキして、グラスに半分残っていたワインを全部飲んだ。
空になると速水さんが注いでくれる。またそれも飲んで、速水さんが注いでくれる。という事を繰り返していたら、急に眠くなった。
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