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3話 推しの為にできる事
《11》
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いくちゃんとデパートを歩き回る事、二時間。ハンカチを扱っているお店を20軒見たけど、これというハンカチが見つからない。
「美樹、そろそろ決めようよ。お店、もう二周目だよ。私、三周目は付き合わないからね。足痛いし」
高級ブランドのロゴが入ったハンカチをじっと見ていると、いくちゃんに言われた。
「だっていくちゃんが1万円のハンカチはやり過ぎだって言うから、迷う事になったんじゃん」
十軒目のブランドショップで見つけたハンカチがピンと来たのだけど、いくちゃんに速水さんの重荷になると言われて、買うのを止めた。
「彼氏でもないのに1万円のハンカチはやり過ぎでしょう。高くても3千円ぐらいじゃない? あまり高い物を贈ると相手の心理的な負担になるよ」
「速水さんにだったら十万円のハンカチでも高くないと思うんだけどな」
「美樹、その感覚ヤバいって」
「だって、推しの速水さんだよ」
「はいはい。わかったから、それにしな。三千円なら、ギリOKだから」
「うーん。わかった。これにする。このハンカチならシンプルさと上品さがあるから大丈夫そう」
「はい。決まり! すみませーん。これギフト包装で」
いくちゃんが近くにいたブランドショップの店員さんに声を掛けた。
ギフト用の包装も無料のものと有料のものがあり、当然有料のものにした。
いくちゃんにそこにもお金かけるんだと言われたが、当然である。速水さんに贈る品に失礼があってはいけない。
「じゃあ、次は服見に行くよ」
ハンカチが入った紙袋を持ってお店を出るといくちゃんに言われた。
……うん? 服?
予定にない物を言われて首を傾げる。
「美樹、そろそろ決めようよ。お店、もう二周目だよ。私、三周目は付き合わないからね。足痛いし」
高級ブランドのロゴが入ったハンカチをじっと見ていると、いくちゃんに言われた。
「だっていくちゃんが1万円のハンカチはやり過ぎだって言うから、迷う事になったんじゃん」
十軒目のブランドショップで見つけたハンカチがピンと来たのだけど、いくちゃんに速水さんの重荷になると言われて、買うのを止めた。
「彼氏でもないのに1万円のハンカチはやり過ぎでしょう。高くても3千円ぐらいじゃない? あまり高い物を贈ると相手の心理的な負担になるよ」
「速水さんにだったら十万円のハンカチでも高くないと思うんだけどな」
「美樹、その感覚ヤバいって」
「だって、推しの速水さんだよ」
「はいはい。わかったから、それにしな。三千円なら、ギリOKだから」
「うーん。わかった。これにする。このハンカチならシンプルさと上品さがあるから大丈夫そう」
「はい。決まり! すみませーん。これギフト包装で」
いくちゃんが近くにいたブランドショップの店員さんに声を掛けた。
ギフト用の包装も無料のものと有料のものがあり、当然有料のものにした。
いくちゃんにそこにもお金かけるんだと言われたが、当然である。速水さんに贈る品に失礼があってはいけない。
「じゃあ、次は服見に行くよ」
ハンカチが入った紙袋を持ってお店を出るといくちゃんに言われた。
……うん? 服?
予定にない物を言われて首を傾げる。
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