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第11話 B級冒険者との決着

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前回のまとめ
咲とB級冒険者リーダーのステータスやスキル等の確認→冒険者ギルドに向かう。

冒険者ギルドの方へ近づくにつれ、ガヤガヤと賑わいの声が外まで聞こえてきた。
聞こえてくる会話は私のことやB級冒険者達雑魚のことだと、話の内容から容易に推測される。

気にしても仕方が無いので私は、威圧を気絶ギリギリまで、
放ってギルド長込みでみんな動けなくなってた。
やっぱりこの程度かと思い、瞬時に解除したら、
みんな、前のリリー商人の娘のように小鹿になっていた。

「騒がしかったから、軽い挨拶代わりをしたまでよ。気にしないでね~」
そういい私は笑顔でみんなの方を1人残らず目線を合わせた。

みんな涙目なのを無視して
「お待たせしたわね。ギルド長か受付嬢さん試験会場に連れてってちょうだい」
受付嬢は腰が抜けて動けなくなっていたのでからかってみた。
「この程度の威圧で怯んでいたら、仕事できないわよ。ほら、さっさと立ちな。
ギルドの顔とも言い換えられる受付嬢がそんなみっともない姿を晒してたら、
このギルドがその程度と認識されるわよ」

「みんなも、立ちなさい、
何処の馬の骨かも分からない少女1人に無様な姿晒すのはよしなさい、」

「まぁいいわ、お待たせした身で言うのもなんだけど、さっさとやりましょ」
「ギルド長も驚いてないで試験会場まで連れてってちょうだい
この受付嬢さん腰抜かして動けないみたいだし。」

「すみません、こんな威圧受けたことがないので、
それに受付嬢なのに案内できなくて申し訳ないです。」

「ギルド長の教育がなってないだけだから、仕方がないよ。

5人相手して、前から予約していた買い物が終われば、
ギルド長フルボッコにしてお願い威圧してみるから」

「相変わらずの余裕の表情と笑みですね。B級冒険者さんはかなり強いって聞きますけど・・・」

「B級冒険者がそれよりの上のランクになるであろう人に本来なら勝てないから大丈夫よ」
経験値の差さえ何とかなれば負けないし、
《瞬間再生》さえあれば、どうとでもあるからね。死なない限りは・・・

「B級冒険者も行くわよ」

「ふ、よく逃げずに来たね。その心意気だけは誉めてあげるよ。
でもなやる気だけでは、越えられない壁があるのを教えてあげるよ。
なんせこの俺は・・・・・・」

「貴様ごときが・・・・・・」


「・・・・・・ってお前! 俺の話を聞いているのか!」


「さっきからごちゃごちゃうるさいんだよ。もしかしてあれか、
時間を稼いで頭の中で負けたときの言い訳でも考えているのか?
この下級冒険者が!!」

「っ! それはこちらの・・・」

「双方! 静かに!!」

審判役のギルド長が静かにするように言うとお互い黙った。
あ~もう少し煽りたかったのにな。


「これより変則試合を始める。両者準備はいいか」

「はい!」

「もちろんだ」

さてと・・・どうやって料理してやるか。

「それでは・・・・始め!!!!」

「我が手に集いし火球よ・・・」

まあ・・・当たり前だが無詠唱な訳ないよね。
にしても・・・魔力の練りは弱いし、火球の温度も全然高くなさそうだし。
この程度が、異世界初の魔法だと思うと、残念ね。


「ファイヤーボール」

1つの火球が私に迫ってきたが・・・こんなの防御するまでもないね。

日本に居た頃に読んでいた、異世界の人がやっていた
ことでも、試してみようかな。

「これで終わりにしてやる!!」
発言と同時にファイヤーボールが放たれた。

凄い、ドヤ顔してて笑った。

私は魔力を拳に纏って1つ弾き飛ばした。

弾き飛ばされた火球は壁にぶつかり消えていった。

私がファイヤーボールを弾き飛ばしたのを見て、呆然となっていた。
いや観客全員も同じような感じになっていた。
ギルド長だけは、次はどうなるんだろうと楽しそうな顔をしていた。

「おい!お前!どうやってファイヤーボールを防いだんだ!」

「どうやってと言われてもね、手で弾いただけだけど」

「そんなこと出来るわけないだろう!!!」

「そんなこと言われてもね~~~、まあそれはおいといてさ。
そっちが攻撃しないなら、こっちから攻撃させてもらうよ」

「っ! 我が手に集いし・・・」

それから私はB級冒険者が放つ初級の魔法すべて手で弾き飛ばした。

そしてゆっくりとドヤ顔で近づいた。

「遅いし、魔力放出の火力が弱い」

最初は私が魔法を素手で弾き飛ばしたのを、まぐれだと思っていたのか、
余裕そうな表情をしていたが、次第に焦りの表情に変わっていった。
だんだんと魔法を素手で弾き飛ばす私に、恐怖でもしだしたのか、顔が泣きそうになっている。

そしてとうとう雑魚の魔力量が尽きた。

「さてと、これでお前のターンは終わりだ。
ならこれからは私のターンってことでいいんだよね?」

「咲、いっきま~す!!」

このときの私はきっと、最高に良い笑顔になっていると思った。
だって、格上のランクの冒険者ボコボコにするのが、
初めてだからね。ニヤニヤが止まらないよね。

手始めに短剣で服を切り裂いた。
同じ行動を、素っ裸になるまで繰り返した。

客席の女性陣から悲鳴が聞こえてきたど、お構い無し。

「お、俺をこんな格好にしてどうするつもりだ!!!」


「どうするってそんなの股間を殴って、剥ぎ取るに決まってんでしょ!!」
発言した直後の反応がみんな同じだった。

「「「え!?」」」
周りの観客席に居る人たちも驚愕していた。

さて。殴るか。

左足を前にして、半身はんみ状態になり後ろ手の右拳で腹を殴り、
殴った右拳を右肩を引いてもう一度同じく右拳で股間を殴る。

まとめると、逆突きを二連、中段と下段に攻撃した。

「ああああああああああああ」

もちろん威力はかなり落としているので、
股間が本当につぶれる訳ではないが、思いっきり蹴られたぐらいの痛みはあるだろう。

客席を見ていると男のほとんどは股間を押さえていた。
そして何人か爆笑していたりしている人もチラホラ居た。


途中で降参しようとしていたが、言い終わる前に股間を下にカカト落とし
蹴り下ろしたので痛みで悶絶し、うめき声しか聞こえなくなった。

「うっっっ」

降参の声が、なかなか言えずにいただろう。

戦う前の自信はどこに消えていったのだろうか。


そしてどうやら、もう意識を失っていたようなので、
ギルド長が止めようとしてきたので最後に、

B級冒険者の股間短剣を短剣で切り裂いた。

「ああああああああああ」
今までで一番の叫び声が試験会場、全体に響いた。

「玉無しB級冒険者は、生きていけるか分からないけど
奴隷商人に売れさえすれば、それでいいか。」



「「「っっっ~~~~~~~~!!!!」」」
見学者がなんか言ってるが、気にしないでおけ。

「審判さん?大きな声で言うことあるでしょ?」
流石に気づいたのか、勝者コールを宣言した。



「しょ、勝者は咲!」

まあ、暇潰しくらいには楽しめたかしら。

「で?他の4人も戦う?」

「無理無理無理」
首を縦に振らず横に振っている様子が見受けられる。

「拷問遊びはもう終わりなの?
楽しかったけど、もう終わりなの?ねぇ本当にそれでいいの?
スキルも1つも使ってないし、何個もある奥の手もまだ使ってないよ?
ステータスやレベルの差はたかたが倍以上だよ?本当に良いの?後悔しない?」

ストレスの発散にボロカス言ってみた。

「これより酷いことになるのなら、全財産+奴隷の方がまだマシだ。お前らもそうだよな?」

「もちろん」「当たり前だな」「玉無し野郎は嫌だ」

あらら降参か。「ならあのギルド長に全員降参と伝えてきて」

「分かった、行ってくる」
そう言いB級冒険者達雑魚共は走っていった。

ギルド長に伝わったらしく
「B級冒険者5人による降参によりこの勝負、咲の完勝とする!」
観客のザワザワを上回る大きな声のお陰で無事に勝利を収めたことを
確認出来た咲はギルド長に再確認した。

「完勝したのでB級冒険者5人の全財産+奴隷決定でいいよね?
無理なら本気出してでも、ギルド長ボコボコにするけどどうなの?」

「ワシをボコボコに出来るのは本当のようじゃのぉ
全く負ける理由がないという表情をしておるし」

「大丈夫じゃ、全財産+奴隷は決定事項じゃ
奴隷契約はどうするのじゃ?」

「ここでするわ、おい、お前ら奴隷契約今からするから心から認めろよ、
じゃないと玉無し野郎にしてやるからな!」

「ヒィィ」
なんとも情けない声が5人から聞こえてきた。

「奴隷契約発動!」
その瞬間に魔法陣がB級冒険者5人おもちゃの足元に出てきた。
5人はビクビクしながらも、心から負けを認めたので即座に、
魔法陣が足元から頭に上がっていって消えていった。

「確かに繋がりはあるわね。後は有り金、全部だしなさい!早く!」
そう言うと、

各々おのおのアイテムボックスからお金を取りだした。
だてに、B級冒険者を長いことやってきたらしく、相当な金額だろう。

5人の合計金額は、白金貨50枚と金貨50枚と小銭が何枚か集まった。
オーク肉も何個かあったので勿論、いただいておく。

「他は、一旦勘弁してあげるわ。」

「ギルド長、この5人の依頼達成の8割は、私の口座に振り込んどいて。」

「分かったのじゃ。」


「今日決めることはこんな感じかな、
後、こいつらが悪さしたら直ぐに報告しなさい。

「お前らも、私を暗殺や私の周りにいる人を
傷つけるようなことがあれば、即拷問するからね」

「位置情報は直ぐに分かるからね」

「ああ」絶望したのか、返事が適当である。

「奴隷契約解放の条件は、5人で私に白金貨50枚渡すこと、それだけよ。」

「本当にそれで解放してくれるのか?」

「ええ、そうよ。頑張りなさい」

「分かった」「心を入れ替えて頑張る。」
それぞれ返事をした。

「色々な手続きは、受付嬢の貴方がしてくれるのでしょ?」

「はい、私がすることに先ほど決まりました。
それにより、私が咲さんの受付嬢を担当することにもなりました。」

「色々大変だと思うけど、頑張ってね。依頼は、沢山受けるから。」

「非常に助かります。受付嬢の評価やお給料は
冒険者さんの評価や依頼達成率に関わるので。」

「色々手に入れたし、またねー!!」

自己中心的な性格の咲は、言いたい事とやりたい事を終え、
ホクホク顔でリリーのお店に向かったのであった。

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