どうせならおっさんよりイケメンがよかった

第4８話 蕩ける夜 ※

「────っっ、あああああぁっ！」

　しばらく腰を進めたところで、私の身体が強張ったのがわかったのか、アイザックはピタリと腰を止めた。

「悪ぃ、セリ……痛いよな？」

　心配そうな蒼い瞳が、上から私を覗き込む。大きな手が気遣うように私の頬を撫でて、いつの間にか目尻に溜まっていた涙をそっと拭う。
　何度も頭を撫でられて、私はようやく自分が息を止めていたことに気がついた。

「あい、ざっく……、もう、ぜんぶ、はいった……？」
「いや、まだだ。……痛いならもうやめるか？」

　痛いって聞いてたけど、痛いっていうより、すごく熱い。熱くてじんじんする。
　みっちり詰まった熱い杭に貫かれて、アソコが熱くて堪らない。
　私は心配そうに瞬く蒼い瞳に、ふるふると首を横に振った。

「やだ、ここで、やめないで……？」
「本当にいいのか？　もう止めてやれねえぞ？」
「う、ん」
「よし、わかった。……セリ、ちょっと口を開けてみろ」
「くち……？」

　いつの間にか食いしばっていた私の唇に、アイザックの唇が触れる。啄ばむような優しいキスに口を開けると、大きな舌が私の口の中をなぞる。
　歯列を舐めた舌が私の舌と絡まって、ゆっくり解ける。そうかと思うと次の瞬間、上顎をチロチロと擽られる。
　夢中になってアイザックの舌を追っていた私は、気がつくと熱い塊をすべて受け入れていた。

「あっ、アイ、ザック……」
「……どうだ？　まだ痛いか？」

　私の中に、どくどくと脈動する雄を感じる。じっとしてると、それに合わせるみたいに、私の中も脈動を始めた。

「いたい、けど……アイザックの、すごい、熱い」
「ああ。セリの中も、すっげえ熱いな」
「熱くて、おおきくて、中でびくびくしてるの、わかる」
「……お前、わざと俺を煽ってんじゃねえだろうな？」
「あおるって……？」
「あー、可愛い過ぎて反則だろう、それ」
「あ、あああぁんっ……」

　ニヤリと笑ったアイザックに胸の先を揉まれて、途端に身体が大きくしなる。
　それと同時にゆっくりと始まった抽送に、私は堪らず声を上げた。

「あっ……ぁ、あいざっく、あいざっく……」
「ああセリ、その声、堪んねえな。……もっと聞かせてくれ」

　私の胸を揉みながら、アイザックは優しく熱杭を抜き差しする。しばらくすると、痛みとは違う快感がじんわりと広がってくる。
　くちゅくちゅと蜜が溢れる音が聞こえ始めると、ゆっくりだった腰の動きが段々速くなって、深いところまで熱い杭が穿たれた。

「あっ……ぁ……んっ、それ、深い……っ」
「クッ……すっげえ締まる」

　どうしよう、初めてなのに、なんで気持ちいいって思っちゃうんだろう。私、私……
　執拗に乳首を弄りながら奥を突く動きに、お腹が疼いて堪らない。溺れてしまいそうな快感が怖くて、私はアイザックの腕を掴んで助けを求めた。

「や、アイザック、なんかへん、そこ、こわい、あぁ、あ、」
「ここ、か……？」

　奥に杭を押しつけるような腰の動きに、私は思わず腕に爪を立てる。

「あ、ああっ、そこ、あンッ」
「セリ、大丈夫だ……怖がらずに、そのまま気持ちいいのだけ感じてろ」

　胸から手を放したアイザックは、今度は私の花芯を指で押しつぶす。それと同時に一際深くなった抽送に、私の中に溜まっていた熱が弾けた。

「あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」
「…………う、ぐっ」

　ビクビク痙攣するみたいに震える私のアソコから、アイザックは一気に杭を引き抜く。そして次の瞬間、お腹の上に熱いしぶきが勢いよく降りそそぐのを感じた。


「……セリ、大丈夫か？」
「う……ん」

　荒い息の向こうで、蒼い瞳が優しく私を見つめている。大きな手が私の髪を梳いて、目尻に堪った涙をそっと唇が掬う。

「アイザック……」
「疲れたのか？　ゆっくり休め」
「ん……熱い……よ……」

　私は身体に残る熱の余韻を感じながら、アイザックの言葉にゆっくり目を閉じた。