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第1話
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ー秘密の森ー
光輝く大きな木が秘密の森の平和を見守っていると灰色と白のハチワレ猫オチリが現れた。
「クロとシロのことなんだけど」
「どうした」
「人間と暮らしてるけど良いのか?」
「クロとシロは人間と愛し合って住んでるんだ認めてやれ」
「俺達は猫だ、人間と愛し合うなんてあり得ない」
そう言ってオチリがその場を離れていくと光輝く大きな木が「オチリも人間に出会い恋をすればクロとシロの気持ちがわかる」と言って輝きの光を増した。
「人間と恋をするなんてあり得ない、俺は認めない」
ぶつぶつ言いながら秘密の森を歩き続けたオチリは森の中を抜け灰色と白の髪に灰色と白の瞳そして足首まで長い灰色と白の服を着た人間の男性に変身した。
その後、オチリは森を離れていき人がたくさんいる街に向かった。
その街でオチリは1人の男性に出会う。
その男性は問題のある女性から逃げていた。
「幸多(こうた)、私と付き合って」
「何度も言ってるでしょ、ホストと客が付き合うことはできません」
口にしながら幸多は女性から必死に逃げ続け右に曲がったその時、オチリとぶつかり幸多は倒れた。
「大丈夫か?」
オチリが声をかけ「大丈夫です」と言って幸多が立ち上がったその時、女性が現れた。
「幸多」
オチリに目線を向けた女性は勘違いをし怒った口調で口にした。
「あなた幸多のなんなの?恋人?」
「何、言ってんだお前」
「ぶつかっただけだから関係ない人に絡まないでください」
「……」
「すみません、どうぞ行ってください」
「幸多、他の男と喋らないで」
「……」
絡む女性に迷惑している幸多の姿を見てオチリは幸多の手首を掴み声をかけた。
「食事ができるところ教えてくれないか」
「え…」
「案内してくれ」
そう言ってオチリは幸多の手首を掴んだまま歩きだし女性は立ち尽くした。
「あの?」
「ここまで離れれば大丈夫だろ」
そう言って立ち止まるとオチリは手を離し背を向け歩き出した。
「案内しなくても良いんですか?」
幸多が声をかけるとオチリは立ち止まり背を向けたまま口を開いた。
「あの女に迷惑そうにしてたから助けたまでだ」
「雪子さん、良い人だけど…」
「言い寄られて迷惑してる」
「雪子さんはお客様だから迷惑だなんて言えないし」
「……」
幸多の言葉にオチリは振り向き近づくと口を開いた。
「お客様でも迷惑と感じたら迷惑と言わないと相手はしつこくつきまとうぞ」
「あなたの言う通りですね」
「……」
「あなたの言葉で決意をしました、雪子さんに迷惑だと思いきって言います、それで仕事がクビになっても悔いはないです、ありがとうございます」
そう言ってオチリにお辞儀をすると幸多は歩きだし離れていった。
「……」
幸多の後ろ姿を見つめ背を向けるとオチリは歩き出した。
この時、オチリと幸多は思っていなかった恋に落ちていくとは。
光輝く大きな木が秘密の森の平和を見守っていると灰色と白のハチワレ猫オチリが現れた。
「クロとシロのことなんだけど」
「どうした」
「人間と暮らしてるけど良いのか?」
「クロとシロは人間と愛し合って住んでるんだ認めてやれ」
「俺達は猫だ、人間と愛し合うなんてあり得ない」
そう言ってオチリがその場を離れていくと光輝く大きな木が「オチリも人間に出会い恋をすればクロとシロの気持ちがわかる」と言って輝きの光を増した。
「人間と恋をするなんてあり得ない、俺は認めない」
ぶつぶつ言いながら秘密の森を歩き続けたオチリは森の中を抜け灰色と白の髪に灰色と白の瞳そして足首まで長い灰色と白の服を着た人間の男性に変身した。
その後、オチリは森を離れていき人がたくさんいる街に向かった。
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その男性は問題のある女性から逃げていた。
「幸多(こうた)、私と付き合って」
「何度も言ってるでしょ、ホストと客が付き合うことはできません」
口にしながら幸多は女性から必死に逃げ続け右に曲がったその時、オチリとぶつかり幸多は倒れた。
「大丈夫か?」
オチリが声をかけ「大丈夫です」と言って幸多が立ち上がったその時、女性が現れた。
「幸多」
オチリに目線を向けた女性は勘違いをし怒った口調で口にした。
「あなた幸多のなんなの?恋人?」
「何、言ってんだお前」
「ぶつかっただけだから関係ない人に絡まないでください」
「……」
「すみません、どうぞ行ってください」
「幸多、他の男と喋らないで」
「……」
絡む女性に迷惑している幸多の姿を見てオチリは幸多の手首を掴み声をかけた。
「食事ができるところ教えてくれないか」
「え…」
「案内してくれ」
そう言ってオチリは幸多の手首を掴んだまま歩きだし女性は立ち尽くした。
「あの?」
「ここまで離れれば大丈夫だろ」
そう言って立ち止まるとオチリは手を離し背を向け歩き出した。
「案内しなくても良いんですか?」
幸多が声をかけるとオチリは立ち止まり背を向けたまま口を開いた。
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「雪子さん、良い人だけど…」
「言い寄られて迷惑してる」
「雪子さんはお客様だから迷惑だなんて言えないし」
「……」
幸多の言葉にオチリは振り向き近づくと口を開いた。
「お客様でも迷惑と感じたら迷惑と言わないと相手はしつこくつきまとうぞ」
「あなたの言う通りですね」
「……」
「あなたの言葉で決意をしました、雪子さんに迷惑だと思いきって言います、それで仕事がクビになっても悔いはないです、ありがとうございます」
そう言ってオチリにお辞儀をすると幸多は歩きだし離れていった。
「……」
幸多の後ろ姿を見つめ背を向けるとオチリは歩き出した。
この時、オチリと幸多は思っていなかった恋に落ちていくとは。
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