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第5話
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「何でまだここに居るんだ」
「あなたのことが気になってここで考えてました」
そう言って怜花は人間姿のレイに近づき前で止まると目を向けた。
「雅也は忘れても俺は雅也にしようとしたこと忘れない」
「あの人の名前、雅也っていうんですね」
「お前、まだ諦めてないのか」
「恋のライバルがゴーストなら勝てる」
「何だと」
「雅也さんが俺に振り向くまで何度でもアプローチします」
そう言って怜花が竹林から離れていくと人間姿のレイは怜花を険しい顔で見つめながら実体化からゴーストに戻った。
その後、人間姿のゴーストのレイは雅也が居るアパートに戻っていった。
━リビング━
「弘子に話がある」
ソファーに座りながらテレビを見ている弘子に人間姿のゴーストのレイが話しかけるとテレビを見ながら口を開いた。
「話って何」
「雅也に近づこうとしている男がいる」
「それで」
「それでって」
「人間のままなのね」
「え…」
「本当の姿は黒猫なのに人間のままだから」
そう言ってテレビを消しソファーから立ち上がると弘子は人間姿のゴーストのレイに近づき口を開いた。
「お兄ちゃんが起きたら伝えて友達の家に泊まるって」
リビングを離れ玄関に向かうと弘子は家から出ていった。
━寝室━
「う~ん」
目を覚まし身体を起こすと雅也はベッドから降りじっと立っている人間姿のゴーストのレイに目を向け口を開いた。
「またゴーストに戻ったんだね」
「若者に言ったこと本当か」
「若者に言ったことって?」
「俺のことが好きだって」
「本当だよ」
「今は人間の姿だけど元はのら猫」
「俺は黒猫のレイも人間のレイも好きなんだ」
そう言って雅也が寝室から離れていくと人間姿のゴーストのレイは雅也の手首を掴もうとするも掴めず驚いた。
「ゴースト…」
そう言ってレイは人間姿から黒猫に戻り寝室から消えた。
それから暫くして浴室からバスローブ姿で寝室に戻ると雅也はタンスの中から私服を取り出しバスローブを脱ぐと私服を着始めた。
「レイ」
まわりを見渡すもレイの姿がなく雅也はベッドに座りそのまま仰向けで身体を倒し眠りについた。
━翌日ー
目を覚ました雅也は仕事を探すため新しい私服に着替え寝室を出ると食事をせず出かけた。
友達の家で夜を過ごした弘子はアパートに向かって歩いていた。
「お兄ちゃんに伝えてくれたかな」
「野々山弘子さん」
「……」
自分の名を呼ばれ立ち止まると弘子は近づいてくる怜花に目を向けた。
「私を呼んだのあなたですか?」
「そうです」
「会ったことないですよね」
「あなたのお兄さんのことで聞きたいことがあります」
「何でしょうか?」
「喫茶店でゆっくり話しませんか」
「はい」
怜花が雅也に近づこうとしている者とは知らず弘子は怜花と共に喫茶店に向かった。
「あなたのことが気になってここで考えてました」
そう言って怜花は人間姿のレイに近づき前で止まると目を向けた。
「雅也は忘れても俺は雅也にしようとしたこと忘れない」
「あの人の名前、雅也っていうんですね」
「お前、まだ諦めてないのか」
「恋のライバルがゴーストなら勝てる」
「何だと」
「雅也さんが俺に振り向くまで何度でもアプローチします」
そう言って怜花が竹林から離れていくと人間姿のレイは怜花を険しい顔で見つめながら実体化からゴーストに戻った。
その後、人間姿のゴーストのレイは雅也が居るアパートに戻っていった。
━リビング━
「弘子に話がある」
ソファーに座りながらテレビを見ている弘子に人間姿のゴーストのレイが話しかけるとテレビを見ながら口を開いた。
「話って何」
「雅也に近づこうとしている男がいる」
「それで」
「それでって」
「人間のままなのね」
「え…」
「本当の姿は黒猫なのに人間のままだから」
そう言ってテレビを消しソファーから立ち上がると弘子は人間姿のゴーストのレイに近づき口を開いた。
「お兄ちゃんが起きたら伝えて友達の家に泊まるって」
リビングを離れ玄関に向かうと弘子は家から出ていった。
━寝室━
「う~ん」
目を覚まし身体を起こすと雅也はベッドから降りじっと立っている人間姿のゴーストのレイに目を向け口を開いた。
「またゴーストに戻ったんだね」
「若者に言ったこと本当か」
「若者に言ったことって?」
「俺のことが好きだって」
「本当だよ」
「今は人間の姿だけど元はのら猫」
「俺は黒猫のレイも人間のレイも好きなんだ」
そう言って雅也が寝室から離れていくと人間姿のゴーストのレイは雅也の手首を掴もうとするも掴めず驚いた。
「ゴースト…」
そう言ってレイは人間姿から黒猫に戻り寝室から消えた。
それから暫くして浴室からバスローブ姿で寝室に戻ると雅也はタンスの中から私服を取り出しバスローブを脱ぐと私服を着始めた。
「レイ」
まわりを見渡すもレイの姿がなく雅也はベッドに座りそのまま仰向けで身体を倒し眠りについた。
━翌日ー
目を覚ました雅也は仕事を探すため新しい私服に着替え寝室を出ると食事をせず出かけた。
友達の家で夜を過ごした弘子はアパートに向かって歩いていた。
「お兄ちゃんに伝えてくれたかな」
「野々山弘子さん」
「……」
自分の名を呼ばれ立ち止まると弘子は近づいてくる怜花に目を向けた。
「私を呼んだのあなたですか?」
「そうです」
「会ったことないですよね」
「あなたのお兄さんのことで聞きたいことがあります」
「何でしょうか?」
「喫茶店でゆっくり話しませんか」
「はい」
怜花が雅也に近づこうとしている者とは知らず弘子は怜花と共に喫茶店に向かった。
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